マガジンのカバー画像

俳句マガジン 「ランタン」

125
小生の処女句「ランタンはゆつくり灯る秋の雨」より。これから俳句を始める人や、句作に悩んでしまった人たちの、道を少しでも照らせたらと思う。
運営しているクリエイター

#ペガサス

連作20句 夏の夜

 小生が参加している俳句同人「ペガサス」の名物企画、錬成20句に提出したものを以下に記す。20句全て、季語は「夏の夜」という縛りを課した。ご感想賜れれば幸いである。 夏の夜の祖母のピアノの薄埃 夏の夜の祖母の愛したドビュッシー 本棚に数多の楽譜夏の夜 ぼろぼろの楽譜が一つ夏の夜 夏の夜や楽譜の裏に男の名 夏の夜の隠されていた古き文 コーヒーの雫の波紋夏の夜 筆跡の細く震えて夏の夜 まるで遺書めく恋文だ夏の夜 昔男あり夏夜に記す恋の文 夏の

【句集紹介】告白 瀬戸優理子句集を読んで

・紹介今回紹介させていただくのは、小生が参加している俳句同人「ペガサス」の同人、瀬戸優理子さんの第一句集「告白」である。 小生、瀬戸さんとお会いしたことはないが、俳句同人誌ペガサス上でその句を何度も見ている。 北海道にお住まいということで、特に冬、そして初春の季語を使った句が印象的である。 また、瀬戸さん句には、ご家族のことを詠まれた句も多い。命の温かさや、情の深い句が沢山みられる。 そんな「優しく、穏やかな世界観」の句柄を厳選十句から感じてもらえたら幸いである。

【句集紹介】九州男児 徳吉洋二郎句集を読んで

・紹介小生が参加している俳句同人「ペガサス」の同人、徳吉洋二郎氏の第一句集である。この度は小生のために、ご恵贈いただき誠にありがとうございました。 ペガサス同人誌創刊の際の一句。 春はあけぼの「ペガサス」の翔びたたん は、特に小生の心に残っている句である。自由自在な発想と、諧謔味にあふれた言葉遣いが氏の特徴である。並木邑人先生もそんな氏の世界観を「徳吉ワールド」と称している。 厳選十句からそんな世界の一端でも感じてもらえたら幸甚である。 販売については「文學の森」よ

【句集紹介】堕天使の羽 羽村美和子句集を読んで

・紹介小生が誌友として参加している俳句同人「ペガサス」の主宰、羽村美和子先生の第二句集である。 小生。先生からよく、「俳句にも詩情がなければならない」とのお言葉を賜る。その通りで、まさに先生の俳句は詩である。萩原朔太郎を愛しておられる先生だからこその句が、沢山ある。 とにかく、先生の句を見てもらいたい。勝手ながら、本句集の中で特に小生が気に入っている句を10句、紹介させていただいた。きっと楽しんでいただけるだろう。 そして、俳句や同人に興味が出た方は、URLを貼っておく