ASH DA HERO


僕はかつてバンドをやっていた。
その当時聴いていた音楽は2000年代洋楽はもちろん、ローリングストーンズやDoors、レッドツッペリン、時代を問わず気に入った音楽を聴きあさっていた。もちろん邦楽も、L'Arc~en~Cielは今も好きだし、Mr.Children、ミッシェルガンエレファント、BLANKEY JET CITYも大好きだ。

ある日僕はバンドを辞めた。
色々理由はあるが、辞めざるを得なかった。
発売したCDは全国発売し、何曲かカラオケにも入っている。それなりに夢を持ってやってきたつもりだった。今は普通の会社員。今30後半だが、小さい会社の小さい世界の中ではあるがかなり出世した。
夢を諦めたを辛さをバネにしてきた。
バンドを辞めたのは25歳。
あれから13年。結婚し、子供が産まれ、音楽の聞き方、嗜好などかなり変わったと思う。
髭男dism あいみょん いいと思う曲はたまに自然と流れてくる。
しかし、それ以上の何かがない。足りない。
バンドを辞めたばかりの時は、Jポップ、最近だとEDMなどなんとなくだけど聴いていた。
そもそも音楽に期待などしていない。
そして、今、2022.8月 ASH DA HEROと出会った。出会いのきっかけは、妻の産後うつだ。
幸せと地獄の中、妻が見出だした唯一の光はASHの音楽だった。
初めて目にしたASHはロン毛で(今は短髪)少し古臭く感じた。音楽はと言うと、妻に聴かされ、フムフムといった感じ。
しかし、一曲、everythingという曲が引っ掛かった。
サビの前の、~save me お願い どこかで愛がほら泣いている~
このワンフレーズで、持っていかれた。
このASHという人、なんか凄いんじゃないか、そんな直感がした。
L'Arc~en~CielのHYDEと共演したライヴを妻に見に行ってもらった。少しでも元気を貰って欲しくて。
そして僕はASHのバンドとしてのメジャーデビュー作、Genesisそして、昔の作品へと遡って聴いていった。
今この時点でこの文章を書いている僕はまだまだ聴き込んでいない。だが、涙がでる曲、鳥肌がたつ曲にもうすでに出会った。
特にthis is lifeというアルバム。
なんだろうこの感覚は。言葉では言い表せないような、
前向きさと、暗さ、悲しさ、ポジティブ、ネガティブ、白と黒、そして灰色、このコントラストの美しさ。

バンドをやっていた時のような、ギターやベースのフレーズやサウンドなんて今はそれほど聴いていない。本当に欲しいのは、日常の中で生きている自分を揺さぶるような、メッセージ。

そんなアーティストに久しぶりに出会った。
アラフォーの今だからこそより感じたのかも知れない。
一つだけ心配なのは、バンドとしてのメジャーデビュー、攻める時だからこそキャッチーで前向きな事は大事だし、新アルバムも素晴らしいが、ASHが持つ哀愁みたいなものも僕は好きだ。
ASHの音楽を聴き込んでいくのはこれからだが、妻に光を与えてくれたASHにお礼を言いたい。
これからもASH DA HEROがいい音楽とメッセージを届けてくれるのなら、妻と一緒に応援したい。
大変な仕事だと思う。それでも素晴らしいミュージックとメッセージ、勇気を、日本と世界に届けて欲しい。
One hundred years later 
いつかは愛と平和を









 



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