一年振りの自家現像

久しぶりに纏まった時間と溜まったネガ、体力の余裕ができたので、約一年振りに自家現像を再開することにした。

僕は基本デジタルで撮ってて、気楽だけど撮る事を目的とする(記録や記念ではなく撮影行為に意味を見出したい)ときはフィルムを使っている。フィルムでも現状家で現像できるのはモノクロに限るので、ネガがまとまった量になるには少々時間がかかるのだ。その上最近は外に出ることもしづらかったり他に処理することが多くて思う様にもいかず、だらだらと先延ばしにしていた。

先ずは薬の購入と、失活(でいいのだろうか)した薬の処分から。今まで僕は安くて入手性が良くて時間が短く済むという理由から、現像、焼き付け共に富士フイルムのスーパープロドール(以下SPD)を使用していた。これは先に挙げた利点はあるものの、ネガのキレという点で少々劣る気がしていた。そのため今回はフィルム用のミクロファインと印画紙用のコレクトールを新たに導入することにした。少し高くついたが、誤差の範囲内だろう。また加えて今回から富士QWも導入した。QWは水に溶くと綺麗な青色を呈す。僕は網走の流氷ドラフトというビールに似ていると思う。あれは結構美味しい。勿論QWは飲用厳禁だが。

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今回現像したのはこれらのフィルム。富士フイルムのACROSⅡが6本である。写真にはLomo400が写り込んでいるが、結局現像しなかった。

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調液中。僕は部屋の洗面所と風呂場で現像している。いつもは水量こそ計るものの温度は適当な僕であるが、今回は初めて一人で使う薬ということもありきちんと温度管理を行った。薬の性能も見てみたかったし。それでももっとしっかりした人から見たら適当すぎると言われてしまいそう。

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現像シーン。使用しているのはLPLのオートリール式の樹脂製現像タンク。金属製のものも欲しかったのだが購入当時は近場で手に入らずこれになった。135も120も一つのリールで現像可能なのでなにかと楽だ。初心者にお勧めしたいタンクである。実際写真趣味の同期が僕の家に来て自家現像して帰って行ったこともある。そういやその彼に一夏-秋でSuperIkonta532/16を貸していたっけか。撮影結果が気になるところ。

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反応時間が長く一人だと寂しかったのでツイキャスをしていた。ログは残っていないと思う。後ろの洗濯物はご容赦ください。余裕があれば焼き付けも行おうと思っていたのだが、疲れてしまい結局しなかった。

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現像、水洗後の乾燥シーン。ほぼ推奨温度推奨時間で現像したのだが、個人的にはもう少し濃ゆいネガの方が好みかもしれない。コントラストちょい高めの。まあそういうのは試行錯誤の中で温度と時間を見出せば良いので、もっと撮れという話である。ネガの段階ではSPDよりも印象は良かった。同一条件で撮り比べた訳じゃないからふわっとしたことしか言えないが、線がはっきり出ている気がする。

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iPhoneのLightroomで撮影して反転させたもの。目測のRollei35で撮ったものなので、フィルムが上下逆さまだしピントが結構甘くなっているものがあるがご容赦願いたい。この写真ではわかりにくいが、SPDで現像したものよりも線がきっちり出ていたり、黒いところが潰れずにちゃんと黒く落ちている、ように見える。要は、うまくは言えないけどなんかいい気がする、ということである。どうせ趣味でやるんだ、自分の好きなようにやってやろう。

結局この日はモノクロネガを6本現像して伸びてしまった。昔は2桁本現像したり数十枚印画したり、なんてしてたのが嘘のようである。まあ学生時分みたく暗室じゃないし、フィルム現像と違って部屋ごと暗くする必要があったり、バットを並べるために広いスペースが要ったりするので独り暮らしでやるにはいろいろと面倒なのだ。

後日引き延ばしもやることにしたので、その記事も出そうと思う。

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