【カンボジアニュース】カンボジアでの特殊詐欺容疑者をフィリピンで逮捕
本日16日午前、フィリピンの首都マニラ近郊のニノイ・アキノ国際空港で、大宮簡易裁判所から詐欺容疑で逮捕状が出ていた澤田昌哉(サワダ・マサヤ)容疑者(43)が現地当局により逮捕されたとの現地報道がありました。
また午後2時頃には、恐喝や詐欺容疑で逮捕状が出ていた鈴木清二(29)、上田鴻志(27)、清原淳(29)の3人の容疑者をマニラ近郊のパラニャーケ市のBFホームズで逮捕しました。サワダ容疑者については、セブ島からアキノ空港に国内線で到着した際に逮捕されたとの情報もあります。
当局によると、逮捕された4人の容疑者の他にもう1人の日本人を確認しましたが、この日本人は有効なビザで滞在し逮捕状もないため、逮捕はできずまたその携帯電話は押収することができなかったようです。
マニラ首都圏警察のホセ・メレンシオ・ナルタテス長官は、この作戦は国内に潜伏しているとされる指名手配中の日本人4人を追跡するために、入国管理局と連携して行われたものだと述べています。長官によると、「この作戦は、詐欺容疑で日本の裁判所が出した逮捕状に基づいて行われた。情報によると、彼らは恐喝と詐欺に関与しており刑事告訴を受けている。カンボジアに拠点を置く通信詐欺組織のメンバーであると思われる」とナルタテス氏は述べています。
容疑者らは、昨年カンボジアにおいて反社の活動が注目を集め、摘発の恐れが高まったことから、今年1月にフィリピンに入国し、拠点を移そうとしていたものと推察されます。サワダ容疑者は入管施設に、ほかの3人は警察の拘置施設に収容されている模様です。
2023年7月に警察庁は、「SNSを通じて募集する闇バイトなど緩やかな結びつきで離合集散を繰り返す集団」を「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」と名付け、従来は反社会勢力の認定から逃れていた組織犯罪の類型を定義しました。専門家によると、その特徴は以下のとおりです。
-暴力団・準暴力団との関連も指摘される場合が多い。
-従来型の反社会的勢力のような統制がなく、勢いに任せて犯行に及ぶ傾向がみられる。
-離合集散を繰り返しながら多様な犯罪に関わる。
警察庁は規模の大きな都道府県警に嘱託捜査チームを設け捜査を集約するなど、トクリュウの摘発に力を入れ始めています。今回大宮簡易裁判所に逮捕状を申請したと見られる埼玉県警は、昨年プノンペンで摘発された特殊詐欺グループの捜査を担当しており、今回の逮捕との関係性も注目されます。現地報道によると、容疑者らは、日本で注目を集めたルフィ一味やJPドラゴンとは無関係のようです。
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