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【日本とカンボジア】シエムリアプで史上初の天皇陛下の誕生日祝賀


2018年に領事事務所が開所してから5年、シエムリアプにおいて、史上初の天皇誕生日レセプションが開催されました。

アメリカにおける独立記念日のように、日本の外交においてナショナルデーとなるのが、この天皇誕生日レセプションです。シエムリアプ駐在の各国領事館の外交官の他、シエムリアプや北西部各州の政府関係者や在留邦人が集い祝賀しました。

会場の様子
日本とカンボジアの協力についてのパネルを視察する来賓



会の冒頭における植野大使挨拶では、昨年熊本で開催された水サミットにおいて、陛下が2012年にカンボジアを訪問された際の思い出について触れていらっしゃったことをご紹介されていました。ちなみにフンセン首相も訪日して同サミットに参加しています。また、国交樹立70周年の節目となる年に当地で初めて祝賀レセプションを開催すること、昨年の両国首脳のそれぞれ2回の相手国訪問による4度もの首脳会談など両国の関係の飛躍的な発展、そして包括的戦略的パートナーシップへの格上げに伴い、両国間の関係は史上最良である旨を言及しています。

シエムリアプ州選出のセン・ナム国民議会議員のスピーチにおいては、日本による継続しての援助が現在の平和と安定に寄与し、日本企業の投資にもつながっている旨言及がありました。シエムリアプにおいても、国道6号線の改良や、浄水場整備などの支援を受けた他、現在は州立病院の建設、トンレサップ湖から取水する新浄水場の建設、10MWの発電所建設、学校の建設など、様々な支援が現在進行形で行われている旨、またそれだけでなく、様々なNGOによる支援、そして日本語センターの支援について言及していました。これは議員との関係が深いJHCの山本会長(シエムリアプの日本語話者の大半を輩出する山本日本語センターの創設者)が参加されていたことに因むものかなと好ましく感じました。

ティア・セイハ・シエムリアプ知事による挨拶においては、国交樹立70周年に触れ、両国の交流について賞賛しまし、スマートシティーなど、現在進行形の様々な支援プロジェクトについても言及しています。また、その原稿の最終部分においてクメール語でのアドリブを加え、今年開催される国民議会選挙について語ったことに驚きました。フンセン首相のリーダーシップのもとでの選挙での勝利の確信について語り、ほぼすべての日本人参加者が理解しないままに、カンボジア人参加者により拍手が起こりました。他国のナショナルデー、陛下の誕生日を祝う場においては違和感を覚えましたが、今のカンボジア政府の安定には日本の寄与があったとの州知事、議員両人の表現などと共に立場の違いも感じられ、選挙前の興味深い言動だったと感じました。

アドリブを話されている州知事

(ちょうど昨日、野党指導者のサム・リャンシーが、国防大臣の子息である州知事を次の首相にとのSNS発信を行い、大臣が即座に否定する発信を行いました。そのような事情も、あえて知事が改めての首相支持をあの場で表現する要因となったのかもしれません。)

前述の山本会長がカンボジアにご滞在と知ってはいましたが、コロナ禍でお会いできずにいましたので、会長とお話しできたのが個人的には一番の喜びでした。また近いうちに、昔話を拝聴できればと思っています。

山本会長と筆者

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