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【カンボジアニュース】新たに日本人4人を強制送還、うち3人を逮捕


昨日1月30日朝、カンボジアの首都プノンペンの入管施設で勾留されていた日本人4名が強制送還となり、日本の警察当局に身柄を引き渡され、日本に向けて移送されました。いずれも特殊詐欺に関係していたとみられ、そのうち3人はシアヌークビルの拠点でカンボジア当局により勾留されたとみられます。日本での今朝の報道によりますと、日本へ向かう航空機機内で3人に逮捕状が執行されました。

報道によると、3人はシアヌークビルのホテルを拠点に特殊詐欺を行っていたグループの「リクルーター」役で、同じ容疑で既に日本で逮捕されている受け子の男をリクルートしたとみられています。拠点のホテルからは携帯電話などが見つかっていて、3人は「闇バイト」を通じて知り合ったとみられています。

パイリンで勾留された1名については、本人が大使館に助けを求め、大使館からの通報により国家警察が保護したものです。この人物は昨年にはフィリピンに滞在しており、日本に強制送還されています。有罪判決を受け現在執行猶予中の身ですが、旅券法に違反し昨年12月にカンボジアに渡航したのではと言われています。その他にも今年に入ってからは、シアヌークビルの拠点から、今回の4人とは別の邦人1名が送還されています。

昨年は、カンボジア国内で日本人による特殊詐欺の摘発が続きましたが、いまだに日本の反社による複数の特殊詐欺拠点が存在しています。独自拠点の他にも、いわゆる中国マフィアとの連携による多拠点での活動も活発化しています。今回のパイリンの拠点は中国マフィアによる運営とみられており、日本人は勾留された1名のみだったとも言われています。SNSでの宣伝を使って勧誘されたものですが、かけ子をリクルートした後にパイリンの拠点への人材斡旋を行ったのは日本人によるものと見られることから、犯罪の国際化、反社の国際化も注目されるところです。また、この施設は、カジノやスーパーマーケットも併設した巨大なものでした。中国マフィアの力の一端が見えるといえます。ミャンマーの政治情勢を受け、これらの闇産業がカンボジアにさらに流入することが懸念されます。

最近パイリンの施設にいた中国人の証言によると、充分な身代金を払えず反抗的だったため、シアヌークビルの別の拠点に売られたそうです。友人の仲介で身代金を払い解放されたそうですが、さもなければミャンマーに売られる予定だったということです。中国メディアに掲載されていたパイリンの拠点写真はこちらです。パイリンには、このような施設が複数存在すると言われています。

氷山の一角とも言える特殊詐欺に留まらず、カンボジアにおいて浸透した反社は表裏それぞれにおいて多様な事業展開を行っていると言われています。先週には警察庁国際捜査管理官の篠原英樹警視長らがカンボジアを訪問しました。当局による今後の捜査の進展が期待されます。

カンボジア在住の邦人の皆さんや関係する方で、何か関連する情報がありましたら、関係当局への情報のご提供をお願いします。

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