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恋一夜

ドキドキする気持ち

それは、ちょっぴり恥ずかしいような

それは、目の前のものがキラキラしているような

それは、少し後ろめたくて

それは、もっと欲しくなって

それは

それは


まっすぐ見つめられた目を

みつめかえせなくなっている

怖いんだ

壊れてしまいそうで

怖いんだ

全てが消えそうで


黙る

なんだか全ての音が

私を励ましてくれている気がして

わたしの

高鳴っている鼓動も

あなたの

ちょっと焦って頭をかく音も

全部

ぜんぶ

ぜんぶ


振り返ったらあなたの背中からは

哀愁しか感じなくて

どうしてあげようもなくて

ただただ

目をつぶって呼吸を整える


大好きだよ

だからそんな顔しないで

つい口走っていた


聞き取れないくらいの声で

ぼくもだありがとう


届かなかった

わたしの心には

届かなかった

あなたの本心が


手が震えてた

こんなに好きだ

矛盾だらけだ

あなたの匂いがふと近づいた


同じ空間で同じ空気を吸う

いままでだと普通のこと

でも今は

大きな覚悟が必要だった


この人のことを想って死ぬのなら

本望かなと

そんな覚悟に近い


意識が無くなるときに

きっと

命を削って愛した人がいたと

思えるんだったら

最高の人生なんだろうなと思った


馬鹿みたいにふざけあって楽しかったあの日々も

今みたいに切ない表情になるこの瞬間も

逢えない時間も


そして

めちゃくちゃ愛しくて

傷ついて

信用したくて泣いた日も

やっとキスできたねと言われたあの日も

他のひとがいるんだと

裏切られたと泣いた日も

重ねて

重ねて

もう5年になる


やっと逢えましたねと言えたあの日

私は

たいせつなひと

が出来た

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