昔のパソコン環境構築②「Windows95のインストール」
昔のパソコン環境を構築する件について、まずはWindows95をインストールすることにした。というのも、Windows3.1よりもWindows95のほうがインストールが容易だからだ。
Windows3.1はMS-DOSの環境上で動作するソフトのため、MS-DOSの設定がそのままWindows3.1の設定に影響する。具体的に言うと、MS-DOSの時点でCD-ROMが認識するように設定しておかないと、Windows3.1が起動してもCD-ROMが見えないままなのだ。そのため設定ファイルの「CONFIG.SYS」と「AUTOEXEC.BAT」を適切に記述しなければならないのだが、書き方を忘れてしまったので勉強が必要となり、今すぐには記述できない。
ところがボクが所有しているWindows95インストールディスクはアップグレード版しかないので、Windows3.1がインストールされているパソコンにしかインストールできない。しかもCD-ROMが認識できないのだからこのインストールCDも読めないではないか。Windows3.1を後回しにするためにWindows95を先にインストールしようと思ったのに何たるジレンマ・・・。
しかしながら、CD-ROMが認識されていない状態のWindows3.1であっても、Windows95が上書きされてしまえば問題無くCD-ROMが認識されるようになるため、無調整のまま適当にWindows3.1をインストールしておけば良い。
インストールCDについても、別のパソコンを使って中身をコンパクトフラッシュカードにコピーし、それを使えば無問題。
なお、コンパクトフラッシュカードからMS-DOS起動させるためにはまた一苦労あったのだが、それは次回のWindows3.1インストールにて改めて書きたいと思う。
以下、Windows95アップグレード版インストールの様子。Windows3.1のファイルマネージャからSETUP.EXEを起動させる。
画面が縦長に見えるのは、PC-98の基本画面が640×400ピクセルなので、Windows環境に切り替わるまでは4:3サイズのディスプレイでは縦に引き伸ばされるせいかと思う。
Windows95のインストール完了後、ドライブを確認すると問題なくCD-ROMドライブも認識されていた。
その後、グラフィックボードのドライバソフトをインストールし、画面の解像度を上げようとしたが、どうやら高解像度での多色表示はマルチスキャンCRTでしか対応していないようで、液晶ディスプレイで最大解像度1280×1024ドットを設定するには256色を選ばないと画面が「Out Of Range
」というメッセージが出て真っ暗になってしまう。今さらCRTも無いのでしょうがない、256色で広大な画面を堪能したい。
とりあえず手持ちのソフトをCD-ROMから一通りインストールしてみた。
改めて見ると、文字認識OCRソフトが2つもあることが分かる。当時は資料の電子化を模索していた時期で、イメージ保存するには当時のPC性能ではデータ量と処理速度に問題があったため、テキスト化をすることがファイリングの要であると考えていたことを思い出した。
それから「SuperKid」というグラフィックソフト、ボクはこのソフトをMS-DOSの「Z's Staff Kid」の時代から愛用していた。ドット絵を描くには最強のソフトだったと思う。
そんなソフトが、「インターネットパック」としてリニューアルしたのだが、大きな改良がJPEGファイルとGIFファイルが読み書きできるようになった点である。
何しろ当時のWindowsで標準的な画像フォーマットはBMP形式で、フォトショップでさえJPEGやGIFは読み書きできなかったのだ。
さて終わりに、当時流行っていたマルチメディアCD-ROMの中で1つのタイトルを紹介したい。その名も「江ノ電だいすき!!」。
これはボクが当時の勤務先にて企画したもので、江ノ島電鉄株式会社の監修の下、取材・制作したタイトルである。
CDレーベルのデザイン・版下作成はボクがやったのだが、CDジャケットの表紙デザインは印刷会社にお願いした。けれども少し気に入らないところがあったので営業担当経由で指摘したところ、印刷会社のデザイン担当がヘソを曲げたらしい。そこは今でもよく覚えている。
さてこのタイトルはWindows95でしか動かないので、今回30年ぶりに実行したことになる。よくこんなものを作れたなと自分ながらに感心する。