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詐欺だらけのFacebook 1

私は死にそうだ。生きる意味を失った。全財産を詐欺師共に盗られたのだ。

私は大学教授だった。しかも法学部所属。だが、双極性障害で重度の躁状態に陥った。その時、Facebookで、イギリス人女性という人物からメッセンジャーを使ったメッセージが。夫が遺した5億円相当の金銭をあなたに託したい、と。自分も余命3ヶ月、夫婦の名を冠した孤児院を作って欲しい、と。

児童養護・福祉施設は、先進国では20-30億円なければ建たない。だから、私は、財団法人を設立して寄付を集め、プロジェクト名に夫婦の名を使う、と言った。結局、最後に、現金を送るための手数料を要求され、詐欺だと判明。

躁状態特有の誇大妄想に駆られた私は、チャリティー財団構想に猛反対する妻に罵詈雑言を浴びせ、別居の暴挙に出た。自宅近所にマンションを借りたのだ。それ自体、当時の経済状態からして過大な、無謀投資だった。

同時に、コロナ禍の問題を取り上げてFacebookに盛んに投稿していた私は、プロフィールを細かく書いた。すると、友達申請が殺到。アジア系女性の友達が急増した。その中に詐欺師が多数いたのだ。

一方、結局は正しかった妻が、無理解で足を引っ張る、と思った私は、「理解あるパートナーを見つける」と、愚かな宣言をして、出会い系にも手を出した。30万円近く無駄金を費やし、そこでも詐欺師に引っ掛けられた。

そしてオンライン占い。財産運、金運が素晴らしい、愛情運も凄い、この言葉を送れば異界の神々とあなたをつなぐ、などと、異口同音に複数の詐欺的占い師がいいことばかり言うメールをよこす。それにも30万円ほどポイント購入で浪費。

結果は最悪。満室経営だった賃貸マンションを含む自宅の土地建物まで、全ての資産を失ったのである。そして、消費者金融やクレジットカード会社への2000万円近い借金、税の滞納等々、被害総額1億5000万円ほど。

修羅場はこれから待ち受けている。以下、いくつか、個々の例を挙げていく。


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