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ロンドンの向こう側にあるもの

2024年になって早くも2ヶ月。新年とともに朝早く起きてThe Timesの社説を訳してnoteで公開するという朝活を始めたわけだが、なんとか50回を超える事ができた。続ける事はできそうだ。

Vol.50の文字を目にした時、薄い満足感を覚えた事は否定しない。しかし、これはものすごく危険な満足感だ。

続ける事自体が目的化して安易な満足をして失敗した事がある。
20代の頃100日ウィスキーを飲んで感想を書くとブログをつけた事があったが、恐ろしく深いウィスキー愛を培ったという事から先に発展するものはなかった(個人的に、精神的にそれはそれで素晴らしいのだが)。

広大な未来を控えた20代であれば話は別だが、40代でのチャレンジは一回一回が結構重い。今やるべき事はしっかりと考えなければならない。

自分の場合、しっかりと考えるということは文章に起こす事に他ならない。そこで目標を整理して明文化しようと思う。この投稿は他のと違って独り言に近い。まったりウィスキー飲んでいて手持ち無沙汰という人以外読む事をお勧めしない。

目標1:英文に価値を付けて紹介できる力量を身につける


英語を磨く中で目標として設定する力量とはなんだろうか。

資格やTOEICの点数であった頃は未だ分かりやすかった。英検1級をとったら、TOEIC満点をとったら次の目標は何になるのか。英検超1級みたいなものを探せばいいのだろうか。それはあまりにも虚しい。試験は一定のレベルを示す指標にすぎない。その指標の向こう側に進むには、目指す力量の単位を自分で設定して、自ら測量して進むしかないのだ。

ここで自分なりに目指す力量は何かを定義しなければならない。
捻り出すとすれば、それは翻訳を含め英文を紹介する力量、そこに付加価値を付けて紹介する力量だろう。
ちゃんと翻訳することは大前提で、その文章が置かれている文脈や背景を含め日本語でちゃんとアウトプットできるようになりたい。

密かに思っている事がある。それは紹介する事のハードルの高さだ。
Leading Articleを読むことは間違いなく”面白い”。The Timesが新聞社として優れているという事もあるかもしれない。しかし、英国という世界で最も遠い場所の日刊紙の視点に触れる、この行為自体がは単純に面白いと思う。比較という意味もあるし、英国という国がもつ固有の味わいもある。素朴な憧れも当然混じっている気もする。

しかしこの”面白さ”だが、他の人に伝えるとなるとすごく難しい。美味しいラーメン屋の情報は口コミで際限なく広がっていくが、The Timesの場合はなかなかそうならないのだ。

これは英文の筆者と同等とまで言わずとも紹介する人間の力量が不足すれば、その面白みが伝わっていかないという事が原因だ。ラーメンを楽しむ力量はハードルが低く担い手も多いが、英国の日刊紙を紹介するハードルは高めなので紹介する人も多くない。更に日刊紙という生活に密着したメディアである事も理由かもしれない。TimeやEconomistの週次メディアは力量のある人が盛んに紹介しているから知名度が高いのかもしれない。

The Timesを購読することのマイナーさは紹介する人の少なさ、十分にその面白さを伝えきる力量のある人の数に起因するような気がする。ちゃんと紹介できればきっと面白いと思う人は少なくないはずだ。

僕はそこにあるギャップを埋める役割をにないたい。紹介の仕方、レイアウト、テーマの選定など善の余地を挙げればキリがない。この面白いコンテンツの魅力を余すことなく紹介できる力量を身に付けたい。そして、それを読者数などを手がかりに測定することにしようと思う。

最終的には本としてこの面白さを伝えるという所を目指したい。集大成は本の出版だ。正直今時点での需要はないと思うが、そこに新しい需要を創るだけのコンテンツと可能性がThe Timesにはあると感じるのだ。

目標2:挑戦する活動のスケールを大きくする


今のnoteでの活動は朝活だ。早く起きて捻出する時間とThe Timesの毎月の購読料に充てる2000円弱で成り立っている。

目標1に掲げた力量を身につけるにはこれに継続して取り組んでいく他ない。50日を100日に、100日を200日にして熟練していく。しかし、この活動で人の役に立つ事で報酬を得ることができればもっと効果の大きい活動にスケールアップする事ができる。

その具体策の一つは英国人を解説者としてゲストに迎えることだ。社説にせよ何にせよ辞書と検索で調べられる事には限界がある。やはり現地の事をよく知る人間に質問をして話を聞くという要素が欲しい。また発音や会話という要素も語学には欠かせない。ただし、そんな事を無料でしてくれるお人好しはいない。レッスン代などの形で報酬を支払う原資が必要だ。

二つ目は復学だ。社説を訳せば訳すほどラテン語や英国の歴史など深い学びの必要性を痛感する場面に遭遇する。今の仕事と並行するのは現実的ではないが、リソースが許せば大学にもう一度戻りたい。生活を支えるだけの報酬と教育費と住宅ローンをなんとかできれば(いっぱいある笑)、大学で再び勉強するという選択肢もありだと思う。自分の人生の心残りは大学院に行かなかった事だったりする。報酬を確保し、その心残りを果たすという夢を見たい。

夢の実現にリソースは不可欠だ。どうにかしてこのリソースを確保する部分に取り組みたい。どうすれば役に立った対価としてお金をもらい、それを再投資に回せるのか。これは暗中模索の最中だ。本当にどうすりゃいいんだろ。

目標3:環境に負けないと決めた英語学習者にエールを!

このnoteのテーマとして書いている文言だが、環境に負けないと決めた英語学習者とは他ならぬ自分の事だ。

Uターンで帰った山形にあっても英語を磨き続ける事を諦めないという決意が朝活の原動力になっている。逆に言えばエールという所は未だ体をなしていないという事になる。自分が成果を出してはじめて、人にエールを贈るという所に至る。つまり、自分が負けては話にならない。上の2つの目標をどんなに挫けそうになってもやり抜き、その姿を見せつづける事が大事なのだ。

終わりに

目標にとって最も重要な事。それは忘れられない事だ。忘却こそ継続の最大の敵だ。文章化した自分の考えを常に念頭に日々を過ごしていきたい。

人生何年かは見当がつかないが、最後に上に書いた目標を見返して気まずい思いをしないように。できれば、更に追加の目標が足されていくように。頭をロンドンの方向に向けていきたい。

また、今は未だ小さな子供たちが自分が訳したものや紹介したものを面白いと感じて英語を学ぶことに気持ちを向けてくれたならば、それは父親として最高の喜びとなるだろう。そんな期待も交えながら、今日もランニングに出かけるというわけである。


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