コールセンターストレス

日常トラブルに見舞われた時、例えばカードを落とした、機械が壊れた、操作方法がわからない、買った商品が不良品、こうした時に頼りになるのが、いや頼りになるはずなのが、いわゆる「コールセンター」。

ところが、電話をしてすぐにつながった試しがない。「ただいま電話が大変混み合っております。このままお待ちになるか、もうしばらくしてからお掛け直し下さい。」出た出た常套句。

このまま待っても我慢できる範囲内でつながることはほぼなく、もうしばらくして掛け直しても、帰ってくる無機質な返事は先ほどと同じだ。ほんまに人を配置してるんかい。オペレーター1人しか置いてへんのちゃうんか?いらいらは募る。

そう言えば、コロナ禍に入った頃は「コロナのため人員を減らしております」とか言い訳していた。コロナが収まってきてこの言い訳は無くなったが状況は変わらない。

それから用件を番号で選ばせるのも当たり前になって来た。「1から10のうちからお選びください」と会社によっては選択肢が多すぎて覚えられず一から聞き直さなあかんところもある。以前「その他」を選べばすぐつながるという都市伝説を信じて試してみたが無駄だった。「コールセンター」は2mを超すバレーボールのセンターより高い壁だ。

さらに最近はオペレーターと直接話すのではない「チャットサービス」に誘導しようとする動きも顕著だ。だいたいそんなことができるくらいなら、自分でネットで調べて解決するやろ。それができんから電話してるんやないかい。「そうだ、そうだ」というデジタルに弱い年配諸氏の同調の声が聞こえてまいります。いや読者が少ないんだから、おそらく空耳でしょう。

つながるのを待つ間、「くそっ!はよ出んかい!」とかさんざ愚痴をこぼしていたのに、いざつながった時の安堵感たるや砂漠にオアシスを発見した時のそれのようだ。知らんけど。おもいきり文句言うたろと思ってたのに、「どうされました?」とか優しい声で尋ねられると、「あのですね~」と猫なで声でおとなしく窮状を訴えてすがろうとする自分がいる。

企業のコスト削減のため、コールセンターのオペレーターの人たちもできるだけ早く事を片付けることが求められているみたいで、受話器を挟んで双方がストレス状態にあるのが実態のようだ。

困っているときに待たされるストレスは大きい。ここはいっそディズニーランドの「ファストパス」のように、お金を払えば優先的につなげてくれたり希望の時間帯にコールバックを受けられるうまい策はないものだろうか。

それともこれからは、やっぱりAIですかね。「そこに愛(AI)はあるんか?」。あるなAI。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?