4歳の記憶

そもそも子供が苦手だったわたし。
そして結婚願望もさほどなかった。
自分の人生に子育てというチャプターができようとは…
10年前には想像もしてなかった事である。

妊娠した時、まずした事は冷静に育児本を数冊買った事。
心がまともに育っていない私が、子供を育てられるのか、愛情を持てるのか、注げるのか、本当に自信がなかった。

時は遡り10代後半、私は実家を出たのだが、その時の感情は、寂しいではなく、ホッとした。せいせいした。嬉しい。だった。それは大人になったと高揚していたからではなく、本当に家族、特に両親から離れられる事に安堵ににたものを覚えていた。

そんな私は、当時、自分の友達でまれにいる実家大好き人間を見ては、不思議で不思議でならなかった。 父の日、母の日、両方の誕生日、何かしないと言われるのが嫌で品物を送り続ける。それは今も続いてる。

父の日で印象的なエピソードは、これまた遡ること、
私が幼稚園年少、4歳のとき。
幼稚園で父の日のプレゼント作りがあった。白い無地のうちわに手型をクロスしてスタンプし、そこに目やハサミを描いてカニの絵をつくる。というもの。
自由に描いたりするのが苦手だった私は、隣の〇〇ちゃんが描いているのをそっくりそのままマネして作った。

母が迎えに来た時、担任の先生がその事を母に伝えていた。母は仕事から帰った父に伝えていたのであろう。喜んでもらえるとおもって差し出したうちわ。
次の瞬間。
人の真似をしたものをもらってもお父さんは嬉しくない!
と言われた。私は内心泣いていたが、顔では照れ隠しの様に作り笑いした事を鮮明に憶えている。

これが4歳の記憶。









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