ぬいぐるみと実在人物とグチ
うちには小さなぬいぐるみが数体ある。
名前は"ぴょんすけ"
私が今一番ハマっているプロレス、中でもイチオシの新日本プロレスのグッズである。
要するにレスラーのぬいぐるみである。試合会場で肩に載せて応援するのが本来の使い方らしいが、私はまだその使い方はやったことはない。家で鎮座しているだけである。
ぬいぐるみを集める嗜好はない。推しレスラーのグッズが"たまたま"ぬいぐるみであった。
で、家で鎮座しているだけのこの"ぴょんすけ"の画期的な利用方法を発見した。
"グチを聞いてもらう"
これは実在する人物のぬいぐるみであるからよい。なぜならば、このぬいぐるみの元になっているのは、"思考と性格がある人間"だから。
つまり、ただ無機物に向かって文句を吐き出しているのではなく、なんとなく人に聞いて貰っている感覚で吐き出せるのである。
ちなみに、私がグチを聞いて貰ったのはヒールレスラー内藤哲也選手のぴょんすけである。
基本的に"悪"であるヒールレスラー。どんな悪いことを吐き出しても、同意してくれそうな気がする。だってヒールだから。
実際にやってみたら、なんかスカッとした。何よりこの内藤哲也ぴょんすけの顔がイイ。このコミカルな表情がグチ吐くにはとてもイイ。目見開いてめっちゃ聞いてくれてる雰囲気である。
いや、ちょっとぬいぐるみに向かって文句吐き出してるなんて、ヤバい人なんじゃないの?と思われるだろう。
でも、それで自分の平穏が保てるならイイのではなかろうか。
吐き出せなくて溜まった毒で心の中自己融解して、生活に支障来すぐらいなら、このくらいのヤバさならあって良しでしょ。
よく「心のモヤモヤは紙に書き出しましょう」と言われるがそれと同じである。口に出して吐き出す際、言語化する時に自分の中で整理出来るのは同じ。
思いっきり邪悪なコト吐き出して、ふと我に返ると、ぬいぐるみ相手に文句言ってる自分が面白くなる。そこで"フフッ"となれれば効果ありなわけだ。
そうやって日々生き抜いていく。そんなんでイイんじゃないかな。これもひとりで生き抜くためのライフハックだと思う。
ちなみに、内藤哲也選手はヒールレスラーであるが、人間的にはとってもイイ人である。インタビューとか見てると根底にある人の良さが滲み出ている。優しい人なんだと思う。
そういうところも、グチを聞いて貰う相手としては合っている。本当の本人はどうか知らんけど。
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