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最強の離乳食 トマトときゅうりのおろし煮 悶える姿に大爆笑

私が息子に作ってやった最強の離乳食。
トマトときゅうりのすりおろし。
もう30年くらい前の話だがはっきり覚えている。

ちゃんと雑誌に出ていたものだ。
まずトマトときゅうりをすりおろす。ふーん。
そして火を通す。ふむ。
離乳食は最初の段階では基本的には味付けをしない。
味見をしてみると、
すっぱ!!
これでいいわけ?
自然な味とはいえ、ほんまにぃ?
まあ、本にも出てるんだしねえ…。

確かに当時の離乳食にはびっくりするようなものが売られていた。
例えばレバーとバナナを混ぜたものとかだ。
大人では考えられない…。

さて、いよいよ息子の食事。
椅子に座ってテーブルをスプーンでコツコツと叩いて体を揺らして機嫌よく遊んでいる。

「いただきます」
と無理やり手を合わさせてスタート。
まずはおかゆ。もぐもぐ。
スプーンは慣れさせるために持たせているだけで、相変わらずテーブルを叩いている。
にこにこ笑っている。よしよし。

いよいよ例のトマトときゅうりのすりおろしを口に入れたやった。

カタン!

スプーンが息子の手から床に落ちた。
そして顔をテーブルにつけて突っ伏した。
動かない。んーと言っている。
ちょっとして顔をあげて背もたれにどすんともたれた。
口をぐにゃぐにゃさせている。
突っ伏していたからか顔全体が赤くなっている。

今のは何?

お互いそう思った、と思う。

気を取り直して、おかゆやら他のおかずを食べさせるとまたにこにこしていた。
そして、また、例のおかずをやった。
半信半疑ながらちょっと期待もあった。

カタン!

前と全く同じ反応!

もう最高!めちゃくちゃ面白い!
大ウケだった。涙まで出た。

やっぱり酸っぱくて衝撃なんだ。

再び息子もたてなおしてきたのでまた他のおかずを食べる。
さっきのことはすぐ忘れてまた機嫌よくゆらゆらしながら笑って食べる。

で、もう一回だけ、 
って私はもはやお願いにも似た気持ちでまたそれをやることにした。
私の鼻はもうすでにヒクヒクして笑いの準備に入っている。

カタン!…

はーい、期待通り!

誰か一緒にいてほしかった。あんなに笑えたのに。

後にも先にもあのおかずはあの3口だけだった。

その赤ちゃんは好き嫌いなく、なんでも食べる大人になったとさ。
めでたしめでたし。

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