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名前の由来

 塩屋というのは、家祖の屋号である。両親ともに、長崎県佐世保の出身で、父の家の祖は、江戸から明治にかけて廻船問屋を営んでいたが、地元から上方まで石炭を運び、戻りは瀬戸内の塩を運んでの商いで、一時はかなりの隆盛を誇ったらしい。

 残念ながら、時代と共に家業が廃れ、戦後の改革で土地の大半も失って、最後は、町の小さな本屋としてかろうじて商いを続けたが、それも平成の時代に廃業となって現在に至る。その書店の名は、江戸期からの商いに由来して、塩屋書店といった。
 
 自分自身は、佐世保に住んだことはなく、子供の頃も、その地を訪れたことは多くはなかったが、自分たちの故地であるとの思いは強く、いつかものを書くようになったら、塩屋という屋号をペンネームに使いたいと思っていた。それが、この名前の由来である。
 

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