丸山ワクチン対策

後手の方針

後手の方針は２つ

先手の４七銀型を防いでいる

　後手の方針は①５筋交換→向飛車②組み合う　の２択かと思います。

①５筋交換→向飛車

逆棒銀の成否

銀が進出できれば後手が良さそうだが

　通常の向飛車と比較して、①金が５八にいること②後手の囲いが遅れていること　がどこまで響くか。結論から言えば後手がやや無理をしています。

　例えば上図からは▲３六歩or▲４七銀が自然です。▲３六歩△２五銀▲３七桂△２六銀▲２五歩△２七歩▲２九飛△３八角▲５九飛△２八歩成▲７七角（下図）と進んで先手良し。

▲３六歩以下の進行

　▲４七銀△２五銀▲３六歩△２六銀▲７七角（下図）と進んで後手自信なし。

以下は△３三角▲同角成△同桂▲７七角△３二金▲３五歩から攻め合いになる。普通は２枚飛車の後手が良いが、陣形が薄すぎて自信が無い。

　向飛車と似たような攻め筋では５筋の歩交換にかけた手数分、攻めが遅れることになります。逆棒銀が決まらないのであればこの作戦は失敗と言えるでしょう。

②５六銀から組み合う

先手がこれ以上固めようとすれば後手が必ず先攻できる。

▲６七銀

先手が固める方針なら▲６七銀～▲５六歩or▲９八香

　▲５六歩には△５五歩▲同歩△同銀に▲５六歩なら△６六銀～△３九角、▲３五歩なら△４六銀～△４五桂で後手ペースです。

　また▲９八香には△５五銀とし、▲５六歩には△６六銀、▲４七金には△６四銀（△４四歩～△４五歩もある）くらいで先手の固める狙いを砕いています。

▲７七桂～▲３七桂

▲３七桂も一長一短。

　先手は６六への利きがないので穴熊には組みにくい。従って▲７七桂から上部を手厚くするのは自然な指し方になります。

　後手は△６四歩と位負けしないように指すのも一考ではあるのですが、▲４五歩△５三銀▲４六角のように急所を攻められてしまいます。この瞬間に攻める手としては△５五銀（下図）が当然の一着になります。

銀交換になれば△６九銀を見て後手指しやすい

　▲４七銀△６六銀▲５六歩として▲４八角を狙うのは、△７七銀成▲同金△６五桂～△４四角とされて後手勝ち。▲６七銀も△４六銀があります。

　従って▲同銀と応じるしかありません。以下△同歩▲６七金右に△４七角と打ち込んで後手が指しやすくなります。

　とにかくこの△５五銀とぶつける筋が有力で、基本的には後手が指しやすくなります。

▲５六銀を保留

５筋を交換して無理せず△６四銀と引いておく。形勢は互角。

　まぁこれはまずまずといった印象。銀の働きに差があるので後手が指しやすそうにも見えますが、形勢は互角です。