銀対抗 抑え込んでから勝ち切るまでの方針
お久しぶりです。タンポポです。
8月になり、夏も本格的になってきました。皆様いかがお過ごしでしょうか。私は心頭滅却!とばかりに扇風機をかけながら将棋に打ち込んでます。他にも無心になれるポケモンGOとか良いですね。
今回は先手中飛車銀対抗において2枚銀の将棋を書いていきたいと思います。有利な将棋からいかに勝ち切るかがテーマになります。
抑え込み成功の局面
↑上図まで
個人的には5六銀型はそれほど好みではないが、有力な形であるのは事実。上図からどのように抑え込んでいくのが良いのか。
かなり繊細な戦型なので、ポイントを纏めていく。
▲4五歩は決断の一手
この▲4五歩は指したい手で、▲4五歩△3三銀となれば後手の狙いを完全に打ち砕いたと言ってよいでしょう。
しかしこのラインが開くと常に△1三角の覗きがあるのが気になります。こちらの陣形が薄すぎて、飛車先の歩交換だけでも脅威です。通常の美濃囲いと同じ感覚で指しているとあっという間に悪くなってしまうのはこの戦型特有の問題です。
また▲4五歩△3三銀の交換が入ると△4四歩~△4三金右のように陣形を発展させる余地を与えるので、その点でも銀は4四にいてもらった方がありがたいのです。
▲4五歩の罪は▲6八角と引きにくくなることです。上図のような局面で▲6八角とすればすかさず△1三角とぶつけられ、▲7二角よりも△6八角や△7八角の打ち込みができて抑え込みとしては失敗です。
4七金は反撃を喰らう可能性
先手は理想形をどこに求めるかですが、4七金型は考えられます。上図は端角を追って攻めた局面。先手の調子が良いようですが、ここから△8六歩▲同歩△9五歩▲同香△4六角▲同金△1五香(下図)と進んでどうでしょう。
後手からは△8八歩や△2六香が残っており、先手が正確に指せないと逆転しそうな危うい局面です。先ほどまでの良さを考えれば避けるのが賢明でしょう。
理想は金冠
玉頭を強化する金冠が先手の理想形です。問題は組んでいる間に後手から攻められないかですが、△3五歩の瞬間に▲4五歩が利くので大丈夫です。ただし▲3七桂と跳ねると銀損を覚悟で△3五歩と突く変化があります。注意して指しましょう。