棋譜を載せるだけ(5/9-5/12)
①先手中飛車VS後手左銀急戦(10分切れ負け)
序盤
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右銀が先に出てきていれば、瞬間暴れられる筋があるかもしれませんが、この場合は憂いも無く▲3七桂▲4七銀▲4五歩が間に合います。
例えば銀対抗などに組みきっていれば▲4七銀の瞬間に△4五桂や△7二飛~△7五歩があります。その場合は機を見て▲4五銀△同銀▲4七銀を決行するプランでした。
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最終的には銀多伝の好形に組むことができました。後手の6三銀・7三桂の形は悪形で、その形を強要しているのも大きいです。
中盤
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本譜は▲5八金~▲4八金寄としてさら手厚く指そうとしましたが、後手に△6五歩~△6四銀と指されたのがまずく、後手の陣形がほぐれ形になりました。
ここでは▲5九金~▲4八金として後手に△6四銀と上がらせないほうが優りました。
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色々あったものの、上図までくれば先手有望な攻め合いになりました。高美濃や銀冠よりは薄いものの、それでも充分手厚い囲いです。上図以下▲5六飛△7四飛▲7五歩△同銀▲5四歩△6六歩(下図)と進みました。
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△6六歩と突かれて青ざめました。今見返すと当然の一手なのですが、何故か対局中は読み抜けていました。
本譜▲5三歩成△同金寄▲7六歩△同銀▲6六角△同角▲同歩△3四歩(下図)までくるともう簡単に勝てるという感じでは無くなってしまいました。
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以下▲7五歩△同飛▲3四銀△3三歩▲2三銀成△同玉▲5三飛成△同金▲4一角△3二銀▲2四金に△2二玉が読み抜けていて急転直下。序盤の作戦勝ちを考えれば、落としてはいけない将棋でした。
②先手角交換四間飛車VS後手居飛車(10分切れ負け)
序盤
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速攻で角交換を選択しました。対向飛車は得意なので▲8八同飛を期待していたのですが、△同銀だったので不発。後手が△4二玉の時点で角を換えるのが普通ですが、この場合は穴熊には組みにくいと判断して急戦調で仕掛けることにしました。
端の位を取らせたのが第一歩です。後手は角交換で1手損をしているので、先手に端へ2手かけてもらっている間に右辺で手を作っていこうというプランで指しました。
中盤
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先手が▲7五歩としてきたのを見て飛車先を交換しました。▲7五歩は将来的に▲4六角~▲7四歩のような手をみているわけですが、意外と受けにくいです。攻められる展開は損と見て後手から仕掛けました。上図以下△8七歩▲7七銀△8五飛▲8六歩△7五飛▲8三角(下図)と進みます。
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後手のプランは△8八に角を打って暴れていこうというものですが、さすがに攻めが細いように感じます。こうなると△8七歩に代えて△8七角などで無理やり行くほうが流れとしてよかったのかもしれません。
先手の▲8三角が好手で、金取りの先手かつ馬を作って盤面を制圧する手です。以下△5二金右▲7二角成△9四角▲8一馬△6七角成▲9一馬△8八歩成▲同飛△7七馬▲同桂△同飛成▲9八飛(下図)と進みます。
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終盤
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個人的にはこの手が見えたのは良かったかなと思っています。単に△8九竜と入るのはありそうですが、やや攻めが細いような気もします。そこで香車を△6四香と打ってから△6九と、と攻めて行けば小駒で攻めて効率が良いです。本譜も△8八竜から△6八とで攻めが切れない形になりました。
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この直前に2枚の桂で金を削られてこの局面です。逃げると負けなのが読めたので仕方なく選んだ手順でしたが、幸いにも正解手順だったようです。ここから△4三同金▲同歩成△同玉▲6一角と打たれて相当ですが、△5二桂▲4八金(下図)と手を戻されて勝ちを確信できました。
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以下は△3九銀▲1七玉△4八銀成▲3二金に△1六金から詰ますことができました。
③先手超速模様VS後手ノーマル中飛車(1手30秒持ち時間1分)
序盤
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本局は後輩との一戦です。後輩には直近4連敗中で、相手の棋風に合わせてノーマルを採用しようとある程度は決めていました。
ノーマル中飛車は非常に優秀な戦法ですが、唯一持久戦に弱いという欠点があります。ただし本譜のように▲3六歩を見てからなら急戦が確定するのでノーマルに組む方が戦いやすいです。
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中盤
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先手が堅くない状態で5筋交換をできているので後手を持ってみたい局面です。この直前に△6四角▲3七角△同角成▲同桂を入れてから△3五歩と突きました。この角交換をして桂頭を攻めるのは中飛車ではよくある筋です。上図から▲5七歩△5四飛▲2六飛△3六歩▲同飛△2七角▲2六飛△3八角成▲3九歩(下図)と進みました。
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この手が対局中は全く見えていませんでした。以下△4九馬▲5九金寄△同馬▲同金△3五金▲6六飛△3六歩として桂得が確定しました。この手順でも後手が良さそうなものですが、振り返ってみると金を僻地に投入しているのが気になります。少し前の△2七角から馬を作るよりも△3五歩と打ち、▲同飛△7一角▲3六飛△3五歩▲5六飛△3四飛(変化図)のほうが良かったでしょうか。
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この局面、一見△4七歩成▲同銀△5七飛成▲5八金が意外と寄らなそうなので指さなかったのですが、そこで△5一竜とでも引いておけば次の△4六歩を狙って後手が勝っていました。またそうでなくとも△3一歩と支えておけば、△4五桂が残っているのでこれも勝ちでした。
本譜は△2五桂~△2四飛しか見えなかったために△2五桂▲6五角と打たれて飛び上がりました。ただし▲6五角△4四飛に▲3二角成とすると、△同銀▲同銀△4七歩成が痛打で後手が速度勝ちできそうなので、本譜長手順ではありますが、▲4三角成△同金▲5五銀△4七歩成▲4四銀△4八と▲同金△4七歩▲3八金△7四桂▲6五飛△5六歩▲同歩△4四金▲4一飛△3四金引▲7五歩△5四銀▲7四歩△6五銀▲同馬△7四歩(下図)と進み、後手がやや指せそうな展開になりました。
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途中▲3八金や▲7五歩ははっきりと悪手で、素直に攻め合って先手勝ちだったようですが、30秒ではなかなか読み切ることは難しいです。互いに第一感で指していきます。
終盤
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この局面は棋勢の好転を感じました。△4三金は次に△4二角を狙っているわけですが、▲3九金△4二角▲同竜△8九竜の進行は銀桂得で後手が勝ち。そこで本譜のように△4二角に▲1一竜と取るしかなく、これでも後手が勝ちです。
本譜はここから30手ほど続きましたが、手堅く寄せ切ることができました。
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