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【映画】パーフェクト・デイズを見た素直な感想。

2023年に観た映画の中で、この映画は一番面白かった。

僕にとって「面白い」とは単に「楽しい」ではなく、「安心感」という言葉に近い。

この映画が面白いと感じた部分は、平山の消費の仕方。

例えば、彼は本を一冊読み切るまで次の本には移らない。

必ず、読み切る。本屋でも一冊しか本を買わない。

音楽も厳選した曲を毎日初めての様に聞いている。

常に一つに集中している。

まるで僧侶のようだった。

「この世界にはたくさんの世界がある。繋がっている様に見えても繋がっていない世界がある。」という平山の言葉。

この言葉から彼は以前は客観的には今とは真逆と言える仕事や生活を送っていたのだろうというのが分かる。

表と裏を見ているから平山は何が表で何が裏かを理解出来ている。

人を変えようともしない。

常に身近に存在する限りなく深い世界を感じている。

木漏れ日は二度と同じ形にはならない。

散歩中に出会う人は二度と出会うことがないかもしれない。

だから彼はどんな人に対しても敬意を払う。

常に一期一会。

それを平山は理解している。

僕たちが普段生きている消費社会の中では、彼のような生き方は違和感を覚える。

でも、僕は彼の生き方に新しく感じた。

自分の過去に彼の生き方を比較出来るような材料がなかったからだろう。

岡本太郎は「経済が発展する分だけ芸出の発展も必要だ」と述べている。

僕が生まれた時、すでに日本は発展していた。

僕は人間としての行動や幸せについて深く考えることなく、求められることだけを行う傾向があった。

「社会に出た時に苦労しないために」という言葉を常に言われてきた。

それも大事だがそれと同時に自分を知ることも同じくらい大事だったと過去を振り返ると思う。

「能力」を他人と比較する。

そこで劣っていようがいまいが関係ない。

大事なのは「可能性」。

「可能性」は比較出来ない。

「可能性」は共感出来る。

「能力」は共感出来ない。

常に自分の「可能性」を信じて「可能性」で飛んでいく。

この映画を見て、異なる生き方のプロセスについて知ることができた。

僕は平山を目指すつもりはない。

彼のような消費者ではなく生産者としての意識を持ち、自問自答を繰り返すことが大切。




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