【福祉note】『たかさんと私』#13 正解の分からないミニコント
入院2週間めになると、たかさんから話しかけてくれることも増え、少しずつですが確実に、たかさんとの距離は縮まっていることを感じていました。
実は病室にもうひとり相棒がいました。「ガーコ」という名前のアヒルのぬいぐるみです。
たかさん、時々「ガーコ」と伝えてくれることがありました。
いつもどおりのキラキラした目で私を見つめ、「さあ、遊んでくれよブラザー」と言っている気がして仕方ありません。
たかさんの気持ちは伝わったので後は遊ぶだけなんですが、肝心の「どうやって遊ぶのか」がわかりませんでした。
私は意を決してガーコを手に取り、
「やあ! 僕ガーコだよ」
とやってみました。
たかさん、無反応でした…。
(ハズレではないようです)
別の日にも「ガーコ」とリクエストをもらったので、思い切って
「オス! おらガーコ!」
とやってみました。
たかさん、無反応でした…。
(ハズレではないようです)
そのまた別の日にも
「ハァイ! マイネームイズ ガーコ! イェーイ!」
と精一杯全力でふざけてみました。
たかさん、無反応でした…
(ハズレではないようです)
正解は…未だにわかりません。
入院中、たかさんが実施していたリハビリについてもお話していきましよう。
たかさんと私が奏でる【福祉の音】はまだまだ続きます。
「マスター、向こうにいるじゃんけん弱そうな顔した客に一杯」くらいの軽いノリでサポートしてもらえたら嬉しいです🌈「福祉の本を買う(知的に充実)」「シュークリームを買う(精神的に充実)」など、より良い記事を書くために使わせていただきます🍀