日米もし戦わば…オレンジ計画と漸減邀撃作戦

自分なりに対米戦争でアメリカがオレンジ計画を発動し日本が漸減邀撃作戦を選択した世界線の戦いをシミュレーションしてみた、

まだまだ細かい理論や計算などはもちろん多くの点で穴だらけではありますが架空戦記のを読むような気持ちでどうぞ。
A-1aプラン(対米戦争計画)

一、本計画は米国のみと開戦した場合を想定したる戦争計画(及び図上演習)なり。

二、米英は可分なるや不可分なるや。
不可分なり、以て国際情勢を鑑みれば戦争相手を米のみ或は英のみに限定すること不可能の如し。

三、故に本計画は演習問題或いは対英米戦争時の参考と成るに止まるべし。

四、敵はレインボー・プラン(乃至オレンジ・プラン)に基づいて反攻に出るものと仮定す。

五、敵は独伊の脅威に対し欧州方面の警戒の為、大西洋にも大戦力を配備しているものとす。

六、大日本帝国は漸減邀撃作戦を選択。

七、米艦隊の侵攻ルート及び侵攻スケジュールはオレンジプラン中の一案による。

八、米艦隊の陣形、陣列等に関しては
『合衆国海軍大戦術教令(General Tactical Instructions, United States Navy, FTP 142)』及び『1930年度艦隊配置及び戦闘計画試案(Tentative Fleet Dispositions and Battle Plans, 1930)』等に基づく。

帝国海軍…対米邀撃戦力

第一艦隊  司令長官:山本五十六大将(正確には高須四郎中将)
第一戦隊【戦艦】〈長門〉〈陸奥〉
第二戦隊【戦艦】〈伊勢〉〈日向〉〈扶桑〉〈山城〉
第三航空戦隊【空母】〈瑞鳳〉〈鳳翔〉【駆逐艦】〈三日月〉〈夕風〉
第六戦隊【重巡】〈青葉〉〈衣笠〉〈古鷹〉〈加古〉
第九戦隊【軽巡】〈大井〉〈北上〉
第一水雷戦隊【軽巡】〈阿武隈〉
 第六駆逐隊【駆逐艦】〈雷〉〈電〉〈響〉〈暁〉
 第十七駆逐隊【駆逐艦】〈浦風〉〈磯風〉〈谷風〉〈浜風〉
 第二十一駆逐隊【駆逐艦】〈初春〉〈子日〉〈初霜〉〈若葉〉
 第二十七駆逐隊【駆逐艦】〈有明〉〈夕暮〉〈白露〉〈時雨〉

  第四艦隊  司令長官:井上成美中将
司令部直率【軽巡】〈鹿島〉
第十八戦隊【軽巡】〈天龍〉〈龍田〉
第十九戦隊【敷設艦】〈沖島〉〈常磐〉〈津軽〉
第六水雷戦隊【軽巡】〈夕張〉
 第二十九駆逐隊【駆逐艦】〈追風〉〈疾風〉〈夕凪〉〈朝凪〉
 第三十駆逐隊【駆逐艦】〈睦月〉〈如月〉〈弥生〉〈望月〉
第七潜水戦隊【潜水母艦】〈迅鯨〉【潜水艦】呂号潜水艦9隻

  第六艦隊  司令長官:清水光義中将
司令部直率【軽巡】〈香取〉
第一潜水戦隊【特設潜水母艦】〈靖国丸〉【潜水艦】伊号潜水艦12隻
第二潜水戦隊【特設潜水母艦】〈さんとす丸〉【潜水艦】伊号潜水艦8隻
第三潜水戦隊【潜水母艦】〈大鯨〉【潜水艦】伊号潜水艦9隻

  第一航空艦隊  司令長官:南雲忠一中将
第一航空戦隊【空母】〈赤城〉〈加賀〉
 第七駆逐隊【駆逐艦】〈曙〉〈潮〉漣〉
第二航空戦隊【空母】〈蒼龍〉〈飛龍〉
 第二十三駆逐隊【駆逐艦】〈菊月〉〈夕月〉〈卯月〉
第五航空戦隊【空母】〈翔鶴〉〈瑞鶴〉
 附属【駆逐艦】〈朧〉〈秋雲〉
第三戦隊【戦艦】〈比叡〉〈霧島〉
第八戦隊【重巡】〈利根〉〈筑摩〉
第二十一戦隊【軽巡】〈多摩〉〈木曾〉
第十八駆逐隊【駆逐艦】〈霞〉〈霰〉〈陽炎〉〈不知火〉

米海軍東洋所在兵力…

アジア艦隊

重巡洋艦(1隻):「ヒューストン」

軽巡洋艦(2隻):「ボイス」「マーブルヘッド」

駆逐艦(18隻):「ピアリー」「アルデン」「エドソール」「エドワーズ」「ホイップル」「ブルマー」「バーカー」「スチュワート」「パロット」「ポールジョーンズ」「フォード」「ハットフィールド」「ケーン」「ブルクス」「ギルマー」「フォックス」「ピルスベリー」「ポープ」

太平洋艦隊

戦艦(9隻):「アリゾナ」「ネヴァダ」「ペンシルベニア」「カリフォルニア」「テネシー」「オクラホマ」「ウェストバージニア」「メリーランド」「コロラド」

空母(3隻):「レキシントン」「サラトガ」「エンタープライズ」

重巡洋艦(11隻):「ニューオーリンズ」「サンフランシスコ」「シカゴ」「ポートランド」「アストリア」「チェスター」「ノーザンプトン」「ソルトレイクシティ」「ミネアポリス」「インディアナポリス」「ペンサコラ」「ルイビル」

軽巡洋艦(9隻):「フェニックス」「ヘレナ」「ホノルル」「セントルイス」「ラーレイ」「デトロイト」「トレントン」「リッチモンド」「コンコード」

駆逐艦(64隻):「アレン」「エールウィン」「ハグレイ」「ブリーズ」「ケイス」「チュウ」「クラーク」「カニンガム」「カミングス」「カッシン」「デイル」「デント」「デューイー」「ファラガット」「ヘンリイ」「ハル」「シャービス」「マクドノー」「マグフォード」「パターソン」「パーキンス」「フェイプス」「プレンストン」「ウォーターズ」「スミス」「ラルフタルボット」「ラスバーン」「シュレイ」「セルフフリッジ」「ショウ」「レイド」「ウォーデン」「ヘルム」「ブルー」「モナガン」「リッチフィールド」「ダウンズ」「ハルバート」「ワード」「ファニング」「グリッドリィ」「モーリー」「マッコール」「バルチ」「ベンハム」「ダンラップ」「クレイブン」「エレット」「ドレイトン」「フラッシャー」「ラムソン」「マハン」「ポーター」「ケニソン」「クレーン」「クロスビー」「キルティ」「ゴフ」「タトノール」「バーネイ」「ボリー」「サンズ」「ハンフリーズ」「キング」「ローレンス」

来攻米艦隊…

第1任務部隊

●第2戦艦戦隊(戦艦3)
●第4戦艦戦隊(戦艦3)
●第1航空戦隊(空母「サラトガ」)
●第3巡洋戦隊(軽巡2)
●第9巡洋戦隊(軽巡3)
●第1駆逐戦隊(軽巡4、嚮導駆逐艦2、駆逐艦16、駆逐艦母艦2)

第2任務部隊

●第1戦艦戦隊(戦艦3)
●第2航空戦隊(空母「エンタープライズ」)
●第5巡洋戦隊(重巡4)
●第2駆逐戦隊(軽巡1、駆逐艦8、駆逐艦母艦2)
 
第3任務部隊

●第4巡洋戦隊(重巡4)
●第6巡洋戦隊(重巡4)
●第1航空戦隊(空母「レキシントン」)
●第4駆逐戦隊(嚮導駆逐艦1、駆逐艦8)
●第5駆逐戦隊(嚮導駆逐艦1、駆逐艦8)
●第3敷設連隊(敷設艦5)
●根拠地部隊所属運送艦6
●第2海兵師団
●第2海兵航空部隊

第7任務部隊
潜水艦 30隻
旧式潜水艦 2隻
機雷潜水艦 1隻
旧式駆逐艦 1隻
潜水母艦  3隻
潜水艦救難艦 2隻
掃海艇 1隻

第8任務部隊
敷設艦 1隻
敷設艦(旧式改装) 8隻
              
第六任務部隊
輸送艦、高速輸送艦及高速掃海艇 8隻
 第三敷設連隊(第五、第六敷設隊、哨戒機一〇機欠)を除く   
給糧艦 4隻
救難曳船 6隻
病院船 1隻
油送艦 13隻
工作艦 2隻
サルベージ船 1隻
貨物輸送艦 2隻
給兵艦2隻
需品配給艦 1隻
掃海艇 10隻
雑役船 4隻

比島所在米陸空戦力…
陸軍兵力約四万二千、飛行機約百七十機(当時はこの様に見積っていたが実際には之を大きく上回る敵との戦闘となった。)

グアム島…
守備隊(総兵力750-550名)
艦船4隻

  • 小型哨戒艇「ペンギン」、第16号哨戒艇、第17号哨戒艇

  • 港用油槽艦「R・L・バーンズ」

帝国海軍潜水艦…

北米西海岸方面 機雷敷設潜水艦         4隻
    ハワイ方面監視用 巡洋潜水艦           9隻
    アメリカ艦隊追跡攻撃用 大型潜水艦(海大型) 27隻
    マリアナ方面 中型潜水艦(海中型)         9隻
    南方諸島方面 同上                  9隻
    南東方面 同上                     9隻
    フィリピン方面 大型潜水艦              9隻    合計 85隻

Xー1日までに潜水艦部隊は上記配置に就く。

X日 フィリピン及びグアム島に対し努めて同時に之を急襲す、フィリピン及びグアムに対する作戦目的は、所在敵部隊を撃破しその主要なる根拠を覆滅するに在り。

比島攻略部隊…
陸軍4個師団(輸送船団 排水量…60万総トン)

第5飛行集団 - 作戦機192機

  • 第16戦隊:第三艦隊司令長官直率

足柄・長良・球磨

妙高[注 11]・那智羽黒

空母龍驤・駆逐艦汐風

水上機母艦千歳瑞穂

敷設艦厳島・敷設艦八重山

  • 第1根拠地隊:司令官久保九次少将

    • 敷設艦白鷹蒼鷹

    • 第21掃海隊

    • 第1駆潜隊

    • 第2駆潜隊

    • 第1砲艦隊

    • 第51駆潜隊

    • 第52駆潜隊

    • 第1通信隊

    • 第11防備隊

  • 第2根拠地隊:司令官広瀬末人少将

    • 敷設艦若鷹・特設水上機母艦讃岐丸

    • 第21水雷隊:千鳥初雁真鶴友鶴

    • 第11掃海隊

    • 第30掃海隊

    • 第21駆潜隊

    • 第31駆潜隊

    • 第2砲艦隊

    • 第53駆潜隊

    • 第54駆潜隊

    • 第2通信隊

    • 第2防備隊

  • 第32特別根拠地隊:司令官入船直三郎少将

  • 呉第1特別陸戦隊

  • 呉第2特別陸戦隊

  • 佐世保鎮守府連合特別陸戦隊

  • 佐世保第1特別陸戦隊

第十一航空艦隊 - 作戦機308機

フィリピン占領まで凡そ50日と仮定し
陸軍主力所要兵站物資…
各師団1会戦分(1万トン)
4個師団=4万トン
師団及び需品の全ての揚陸に凡そ10〜20日

船舶数1万トンの船にして40隻にて最速
(時間を度外視するならば4隻にても可能)

ー制空ー
帝国軍損害…最大30機
…制空権確保略確実なり。

ー陸戦ー
帝国陸軍損害…13,520名
米軍部隊…壊滅

グアム攻略部隊…

  • 第一護衛隊(輸送船第二分隊):敷設艦「津軽」、駆逐艦「夕月」、輸送船「ちえりぼん丸」、「横濱丸」、「ちゃいな丸」

  • 第二護衛隊(輸送船第三分隊):特設砲艦「昭徳丸」、輸送船「べにす丸」、「日美丸」、「門司丸」

  • 第三護衛隊(輸送船第一分隊):駆逐艦「菊月」、「卯月」、輸送船「くらあど丸」、「松江丸」、「大福丸」

  • 第四護衛隊:駆逐艦「」、特設水上機母艦「聖川丸

  • 航空部隊:第十八航空隊

  • 第一哨戒部隊:特設砲艦「勝泳丸」、「弘玉丸」

  • 第二哨戒部隊:第六十駆潜隊(特設駆潜艇「第八京丸」、「第十京丸」、「珠江丸」)、第五十九駆潜隊(特設駆潜艇「第五昭南丸」、「第六昭南丸」、「昭福丸」)

  • 掃海部隊:第十五掃海隊(特設掃海艇「第二文丸」、「第三關丸」)

  • 陸戦部隊:陸戦隊一個大隊(約400名)

  • 第六戦隊(重巡洋艦「青葉」、「衣笠」、「加古」、「古鷹」)

陸軍3個大隊(1,680名)

ー陸戦ー
帝国陸軍損害…177
米グアム守備隊…壊滅

ー 海戦 ー
フィリピン及びグアム攻略作戦と共に海軍主力は近在する米アジア艦隊の動向に注視し
機を見て之を空襲、撃滅す。

X日〜X+5日
我空母機動部隊、160海里遠方に米アジア艦隊を捉える、

距離150海里、第一航空艦隊より攻撃隊発艦す。

[第一集団]
第一攻撃隊 九七艦攻 一五機 水平爆撃 八十番五号爆弾一
第二攻撃隊 同 一五機 水平爆撃 同
第三攻撃隊 同 一〇機 水平爆撃 同
第四攻撃隊 同 一〇機 水平爆撃 同

特第一攻撃隊 同 一二機 雷撃 九一式航空魚雷一 
特第二攻撃隊 同 一二機 雷撃 同
特第三攻撃隊 同 八機 雷撃 同
特第四攻撃隊 同 八機 雷撃 同
(米重巡及び軽巡の撃破に任ず。)

 [第二集団]
第十五攻撃隊 九九艦爆 二七機 急降下爆撃 二十五番陸用爆弾一
第十六攻撃隊 同 二七機 急降下爆撃 同
(米軽巡及び可能なれば駆逐艦の掃討に任ず。)

[第三集団]
第一制空隊 零戦 九機 制空
第二制空隊 同 九機 同
第三制空隊 同 九機 同
第四制空隊 同 九機 同
第五制空隊 同 九機 同
第六制空隊 同 九機 同
(攻撃隊を護衛し、若し敵機現たる際には之と交戦し制空権の掌握に任じ、余裕あるに於いては機銃掃射を以て敵対空砲火の減殺に努む。)

米海軍対空砲火
重巡…28mm機銃×8(1,200発/分)

軽巡…12.7 mm機銃×8(5,080発/分)×2
高角砲×8(120発/分)
対空砲×8(160発/分)

駆逐艦…対空砲(一隻辺り9発/分)
18隻(162発/分)

第三集団(制空隊)を先頭に米アジア艦隊上空へ日本艦載機来襲す、米軍機の姿は無く制空隊は攻撃隊の為に米艦へ機銃掃射を浴びせ、対空砲火の減殺を図り、第一、第二集団それに続き各目標を攻撃す。

米アジア艦隊は日本艦載機の大編隊の来襲に際し混乱はあるべきも米海軍の練度侮るべからず、直ちに対空戦闘を令するものとす。

距離8000m
制空隊を先頭に攻撃隊は敵艦隊へ接近す、機速160ノット
雷撃隊攻撃位置まで凡そ1分

米アジア艦隊は全力で対空戦闘に努め
28mm機銃…30発命中

12.7 mm機銃 127発命中

高角砲…5発命中

対空砲…6発命中

零戦 7機撃墜、九七艦攻 1機撃破

特第一〜第四攻撃隊より航空魚雷39本を発射

7発が命中米重巡及び軽巡に命中

重巡1、軽巡2 轟沈

第一〜第四攻撃隊は目標を米駆逐艦へ変更す。

九七艦攻1機 撃墜

49発を投下し3発が命中。

米駆逐艦3隻 大破乃至轟沈

米アジア艦隊 残り駆逐艦15隻

そして第二集団…急降下爆撃隊が残った獲物を狩に行く

九九艦爆 1機撃破

53発を投下、13発が命中

米駆逐艦4隻大破乃至轟沈、1隻中破

残敵 米駆逐艦10隻

両軍損害

米… 重巡1、軽巡2 轟沈
  駆逐艦7隻 大破乃至轟沈
  駆逐艦1隻 中破

日…零戦7機 九七艦攻1機 被撃墜
  九七艦攻1機、九九艦爆1機 大破

米アジア艦隊壊滅。

X+6〜7日 
米国にてレインボープラン発動、
艦隊をハワイ、オワフ島へ集結す。

X+8日
ハワイ近海配備の潜水艦より米艦隊続々と集結しつつある旨、連合艦隊へ通報せらる。

X+10日
米第七任務部隊、対日通商破壊戦を開始す。

船舶損失見積もり
初年度 年/100万トン

X +16〜17日
米国、太平洋艦隊の集結を概ね完了す。

X+20日 
聯合艦隊、横須賀を出港

X+26日
聯合艦隊、パラオにて停泊す。

X+30日
聯合艦隊、パラオを出港。

X+33日
聯合艦隊、カロリン諸島へ到達。

X+46日
米艦隊、事前の諸準備及び訓練を了する。

X+55日
米艦隊、ハワイより出撃す。

同日、潜水艦より聯合艦隊へ通報あり、
敵艦隊大挙出撃せり。

我潜水艦(海大型) 27隻これを追跡、
聯合艦隊へその動向を通報すると共に適宜魚雷攻撃を為し敵戦力の漸減に努む。

X+55〜60日

我潜水艦に依る攻撃を受けつつも米艦隊、ギルバート諸島へ到達す。

潜水艦の戦果…
一隻あたり各6本2回の攻撃を行い
48本の魚雷命中す。

戦艦ネヴァダ…魚雷3本命中:轟沈

戦艦カリフォルニア…魚雷2本命中:大破

戦艦ペンシルベニア…魚雷4本命中:轟沈

重巡ニューオーリンズ…魚雷2本命中:轟沈

重巡サンフランシスコ…魚雷1本命中:大破乃至沈没

軽巡フェニックス…魚雷1本命中:沈没

軽巡ホノルル…魚雷2本命中:轟沈

軽巡ヘレナ…魚雷1本命中:沈没

駆逐艦 

「アレン」…魚雷1本命中:沈没
「エールウィン」…魚雷1本命中:沈没
「ハグレイ」…魚雷2本命中:轟沈
「ブリーズ」…魚雷1本命中:沈没
「ケイス」…魚雷1本命中:沈没
「チュウ」…魚雷2本命中:轟沈
「クラーク」…魚雷1本命中:沈没
「カニンガム」…魚雷2本命中:轟沈
「カミングス」…魚雷2本命中:轟沈
「カッシン」…魚雷1本命中:沈没
「デイル」…魚雷2本命中:轟沈
「デント」…魚雷2本命中:轟沈
「デューイー」…魚雷1本命中:轟沈
「ファラガット」…魚雷1本命中:沈没
「ヘンリイ」…魚雷1本命中:沈没
「ハル」…魚雷2本命中:轟沈
「シャービス」…魚雷1本命中:沈没
「マクドノー」…魚雷2本命中:轟沈
「マグフォード」…魚雷2本命中:轟沈
「パターソン」…魚雷2本命中:轟沈
「パーキンス」魚雷2本命中:轟沈

合計…
戦艦3隻
重巡2隻
軽巡3隻
駆逐艦21隻

我潜水艦に生還の見込み殆ど無し、27隻全滅の公算大なり。

X+70日
米軍ギルバート諸島を占拠す。

X+71日
聯合艦隊、カロリン諸島より出撃す。

X+75日
米艦隊、マリアナ諸島へ向け進撃。
同日中に同近海へ達し、
聯合艦隊も亦マリアナ諸島沖に到達。

偵察……
両軍共に航空母艦を有するも隻数の優勢なる帝国海軍をして敵を先に発見する公算大なりと認む。

聯合艦隊、150海里遠方に先鋒と思わしき米艦隊(TF 2)を発見。

航空母艦 6隻より攻撃隊を発艦せしむ。

第一次攻撃隊
[第一集団]
第一攻撃隊 九七艦攻 一五機 水平爆撃 八十番五号爆弾一
第二攻撃隊 同 一五機 水平爆撃 同
第三攻撃隊 同 一〇機 水平爆撃 同
第四攻撃隊 同 一〇機 水平爆撃 同

特第一攻撃隊 同 一二機 雷撃 九一式航空魚雷一 
特第二攻撃隊 同 一二機 雷撃 同
特第三攻撃隊 同 八機 雷撃 同
特第四攻撃隊 同 八機 雷撃 同
(米戦艦及び可能なれば空母の撃破に任ず。)

 [第二集団]
第十五攻撃隊 九九艦爆 二七機 急降下爆撃 二十五番陸用爆弾一
第十六攻撃隊 同 二七機 急降下爆撃 同
(米戦艦健在の限りに於いては之を優先し然らざれば空母、軽巡の順にその撃破に任ず。)

[第三集団]
第一制空隊 零戦 九機 制空
第二制空隊 同 九機 同
第三制空隊 同 九機 同
第四制空隊 同 九機 同
第五制空隊 同 九機 同
第六制空隊 同 九機 同
(攻撃隊の護衛に任ず。)

[第四集団]
第七制空隊 零戦 九機 制空
第八制空隊  同 九機  同
第九制空隊  同 九機  同
第十制空隊  同 九機  同

空母エンタープライズ、70海里遠方に日本軍艦載機の大編隊を探知しTF1、TF 3の各空母へ支援を要請すると共に艦上戦闘機 - F4F×18機(1個飛行隊)を以て直ちに邀撃に任ず。

TF1、TF 3より各1個飛行隊がTF 2を支援すべく急行す。

約31分後 TF2付近上空にて両軍艦載機会敵。

先鋒を務める我第三、第四集団は敵の戦闘機を視認し隊長機より信号銃2発を発射す。
(ー 奇襲に非ず強襲なり ー)

ー ツ連送 ー
ツツツ (制空隊突撃せよ)

ー制空権ー
戦闘機同士の戦闘に於いては我は18機の喪失で敵艦戦を殲滅し得る計算なるを以て制空権は略確実に我が方に帰するべし。

TF2 現有戦力…
●第1戦艦戦隊(戦艦3)→戦艦2
●第2航空戦隊(空母「エンタープライズ」)
●第5巡洋戦隊(重巡4)→重巡2
●第2駆逐戦隊(軽巡1→0、駆逐艦8、駆逐艦母艦2)

戦艦(コロラド、メリーランド )
90口径12.7mm機関銃×8 (5,080発/分)×2

12.7cm(25口径)単装高角砲8基(120発/分)×2

2.8cm(75口径)四連装機関砲4基(1,920発/分)×2

エリコン 2cm(76口径)単装機銃14丁(7,280発/毎分)×2

空母(エンタープライズ)
28mm機銃×16(2400発/分)

12.7mm機銃×24(15,240発/分)

重巡(シカゴ、ポートランド)

12.7cm単装高角砲4基(80発/分)

12.7mm機銃×8(5,080発/分)

駆逐艦(「フェイプス」「プレンストン」「ウォーターズ」「スミス」「ラルフタルボット」「ラスバーン」「シュレイ」「セルフフリッジ」)

75口径28mm4連装機銃×2基(1,200発/分)

12.7mm単装機関銃× 28(17,780発/分)

距離約13000m〜5000m
高角砲8発命中…九七艦攻1機撃墜。

距離約5000m〜2000m(恐らくは戦隊射撃となるべし。)
高角砲8発命中…九七艦攻1機撃墜。

2.8cm(75口径)四連装機関砲 96発命中…九七艦攻3機撃墜。

エリコン 2cm (76口径)単装機銃364発命中…九七艦攻14機撃墜。

特第一〜第四攻撃隊より24本の魚雷を投下、
4発命中…戦艦コロラド3本被弾:沈没乃至大破、戦艦メリーランド1発被弾

第一〜第四攻撃隊、高度3000mより水平爆撃を敢行。(高角砲24発命中: 九七艦攻4機被撃墜)

同爆撃隊より46発を投下、4発命中。

796.8kg×4=3,187

19,200

戦艦メリーランド戦闘継続に支障無し。

第十五及び第十六攻撃隊急降下爆撃を敢行す。

90口径12.7mm機関銃2発命中

2.8cm(75口径)四連装機関砲命中無し

エリコン 2cm (76口径)単装機銃3発命中

撃墜無し

攻撃隊より54発を投下、21発命中。

戦艦メリーランド小破乃至中破

5,250

合計…8,437

ー 第二次攻撃隊 ー

攻撃隊帰艦後、可成的速やかに
第二次攻撃隊を発艦する。

第二次攻撃隊
 第一集団
第五攻撃隊 九七艦攻 二七機 水平爆撃 二十五番陸用爆弾一 六番通常爆弾六
第六攻撃隊  同   二七機  水平爆撃   同

 第二集団
第十一攻撃隊 九九艦爆 一八機 急降下爆撃 二十五番通常爆弾一
第十二攻撃隊 九九艦爆 二七機 急降下爆撃 同    
第十三攻撃隊  同   一八機 急降下爆撃 同
第十四攻撃隊  同   一八機 急降下爆撃 同

第三集団
第一制空隊  零戦 九機  制空
第二制空隊  同  九機  同
第三制空隊  同  九機  同
第四制空隊  同  九機  同

(その任務は第一に手負の敵戦艦を葬ること、第二に可能なれば空母へ損害を与える事である。)

第一集団 敵高角砲により4機被撃墜、

二十五番50発、六番300発を投下、

二十五番5発命中。

六番30発命中。

第二集団

90口径12.7mm機関銃2発命中

エリコン 2cm (76口径)単装機銃3発命中

撃墜無し

二十五番81発を投下、32発命中

戦艦メリーランド:大破乃至沈没、修復の見込み無し。

TF2 現有戦力…
●第2航空戦隊(空母「エンタープライズ」)
●第5巡洋戦隊(重巡2)
●第2駆逐戦隊(駆逐艦8、駆逐艦母艦2)

空母機動部隊は多数の艦載機を失いたる事及び弾薬の不足を感じ第三次攻撃の実施は困難なり、聯合艦隊は第三戦隊を第一艦隊へ合同せしめ優勢なる戦艦戦力を以て敵主力を撃滅せんとす。

米太平洋艦隊は既に制空権を喪失している上に戦艦戦力に於いて劣勢である事からオーストラリアへの転進を決定。

現在両艦隊主力は約180海里離れて存在している。

聯合艦隊主力は直ちに30ノット(世界的に艦隊速力の限界とされる。)で敵艦隊へ急速接近せんとす。

米艦隊速力……戦艦が低速である事及び損傷艦を抱えての航行であるので20ノットと推定す。

約6時間後

両艦隊距離約60海里。

距離40000m…聯合艦隊概ね展開を完了。

距離30000m…北上、大井より魚雷40本、第六戦隊より魚雷16本を発射。

第一水雷戦隊は米艦隊へ急速接近す
(主力の砲戦開始時期までに距離10000m)

両主力距離25000m…砲戦開始、魚雷56本敵艦隊へ到達す(5本命中)…
戦艦オクラホマ:沈没。

米艦隊、陣形に乱れを生ず。

[魚雷は我駆逐艦の下をすり抜けるが戦艦用に深度が調節されているので理論上危険は無い。]

第一水雷戦隊より魚雷140本を発射
14発命中(目標は米補助艦艇)

軽巡デトロイト…魚雷2本命中:沈没

軽巡トレントン…魚雷3本命中:沈没

軽巡リッチモンド…魚雷1本命中:沈没乃至大破

軽巡コンコード…魚雷4本命中:轟沈

軽巡セントルイス…魚雷2本命中:沈没

軽巡ラーレイ…魚雷2本命中:沈没

第1任務部隊 現有戦力…

●第2戦艦戦隊(戦艦3)
●第1航空戦隊(空母「サラトガ」)
●第1駆逐戦隊(軽巡1、嚮導駆逐艦2、駆逐艦11、駆逐艦母艦2)

戦艦戦隊は砲戦を継続しつつ
距離19,500mまで接近し

第一水雷戦隊は米第一駆逐戦隊へ突撃を敢行す。

長門、陸奥はウェストバージニアに対しその砲火を集中し

アリゾナに対し伊勢、日向

テネシーに対し扶桑、山城
を以て対処し優速なる比叡、霧島をして米戦艦戦隊の針路に対し丁字の体勢をとるべく行動す。

砲戦開始より約11分
戦艦アリゾナ31発被弾:沈没

戦艦伊勢13発被弾:大破

戦艦テネシー23発被弾:大破乃至沈没

戦艦扶桑11発被弾:中破乃至大破

約20分
戦艦ウェストバージニア19発被弾:大破乃至沈没(修復の見込み無し)

戦艦長門9発被弾:中破

256 −169

米駆逐艦13隻喪失
「ワード」
「ファニング」
「グリッドリィ」
「モーリー」
「マッコール」
「バルチ」
「ベンハム」
「ダンラップ」
「クレイブン」
「エレット」
「ドレイトン」
「フラッシャー」
「ラムソン」

第一水雷戦隊:駆逐艦9隻喪失

〈浦風〉
〈磯風〉
〈谷風〉
〈浜風〉
〈初春〉
〈子日〉
〈初霜〉
〈若葉〉
〈有明〉

空母エンタープライズ含む残存艦艇、降伏
(自沈の可能性あり。)

ー 決戦後の戦争の行方に関する見通し ー

理論上は米太平洋艦隊の壊滅により急激に戦局の優劣が転換した事と短期間で多数の戦闘が実施された事から統計上は終戦の確率上がっているので帝国としては是非とも米国へ交渉の誘いを入れるべきであろう、然しながら米国の国力を以てすれば1943年以降には充分に日本に対し反攻に出て一挙に帝国の勢力を押し戻す事が可能であり米国首脳陣はそこも考えて講和を渋るかも知れない。

尚交渉纏まらずとすればドイツと連携し通商破壊戦によって更に連合国を追い詰めるべく行動するを適当と認む。

6月頃に於いて
開戦前保有とその後の増加船舶を加え、英米併せて3,275万トンの 一般用船舶を保有していた。
これに対して開戦後、独伊と日本で1,530万トン撃沈したので、 残余は 1 , 7 4 5 万 ト ンとなる 。 8 割が運航可能と見れば 、 1 , 4 0 0 万 ト ンが現在の可動船舶となる。一方、英米のタンカーを含めた絶対必要量は1,100 万ト ンであるので、目下余力は300 万トンということになる。

他方、英米の造船実績は現在併せて月 3 5 万 トンである 。それで独伊と日本が月80万トン撃沈すれば6ケ月半で英米船舶に余力がなくなる。

300 万トンの余裕がなくなれば爾後六ヶ月もかかれば内部的に何か起こるだろう。

『戦訓事項及び懸念事項』
一、戦闘艦隊の分離は愚策である。

二、航空機の威力極めて絶大にして海戦の主戦力足り得るは疑いを容れずと雖も、戦艦等主力艦をして航空機に対し手も足も出ないとの認識は誤りと思われ充分な対空兵装を施し適切に艦隊或いは戦隊防空射撃を行う大型艦を航空攻撃にて撃沈するは相当の困難を伴う、多くの艦船が我々の航空攻撃を免れて逃亡したのは、あまりに多くの努力が戦艦に対して費やされたからである。

三、敵防禦砲火中我が被弾最も多きは機銃なり将来艦船及基地防空用としては大型機銃多数を装備するを可と認む。
(真珠湾攻撃に於ける戦訓も又同様の事を示せり) 予思うに成し得れば40mmクラスを装備するを強く推奨す。

四、高角砲或いは少なくとも40mmクラスの大口径対空砲を相当数装備しなければ高高度より行われる水平爆撃に対し水上艦艇は何らの対抗手段を持たない。

五、潜水艦に対する懸念事項として上述の如き大戦果を期待するには可能な限り水中高速にして静寂なるを要す。

六、九一式魚雷及び八十番爆弾は現存戦艦に対し致命的打撃を与え得ると雖も実戦の戦訓に鑑みて水上艦艇防禦甲板の増大強化竝に艦底防水区画の工夫研究は想像に難からざる処なるを以て速に更に威力ある攻撃兵器研究整備に着手の要ありと認む。

七、本計画(シミュレーション)に於いては史実に於ける帝国海軍の示せる成績等を加味したる部分あるも特に航空攻撃に於いては我海軍航空隊搭乗員の神技的技量に支えられているところ少なからず搭乗員の教育訓練には益々力を入れその練度を維持すること緊要なり。

八、今や海戦に於いては敵艦隊を先に発見することの有利極めて大なり。

九、主砲の命中率及び発射速度は戦艦戦闘の結果に大なる影響あり、訓練及び技術的改善により常にその向上を図ること緊要なり。

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