母親ですが、PTA、子供会、町内会ってどうなのよ?

(PTA役員ポイント制)

 うちの小学校はこども一人につき2ポイントのポイント制です。ポイントって何? と他の学校のお母さん方から聞かれますが。学年委員で1ポイント。専門委員で1ポイントという形です。学年委員は6年間に1回全員やるというものです。学年行事やベルマークの収集をするものです。子供が何人もいると毎年何か役員をしなければいけなかったり、1年に3つやらないといけないとか普通にあります。ポイントにならない役員もまわってきます。

 専門委員というのは、広報、研修、保体を6年間に必ず1回やりましょうということでした。その他ポイントに含まれるのは子供会の会長、副会長、健全育成です。子供会の会長をすれば、広報などをやらずとも専門委員ポイントは消化するということです。
 そして、本部役員は2年任期ですが、これも専門委員のポイントになります。しかし、本部役員でも会計監査はポイントになりません。
 これは転校生や新入生保護者にはわかりにくいですね。

 本部役員はとても大変で週に3回とか毎日学校に出向いて仕事をすることもあります。行事にはお手伝いとして参加したり、とても大変なので担い手はいません。しかし、本部役員選考委員(ポイントになりません)が各地区に2人いて、必ず選出する義務があります。選考委員もやりたいという人はほとんどいないですね。

 しかし、6年生の転入生は免除になったり、色々な事情で学校に免除を申し出る家庭も多いです。実際、委員をやっても委員長をやりたくないということで、様々な理由で逃げます。
「引っ越す予定があるんです」(引っ越したのは2年後だった)
「病気があって本部役員に相談して免除をみとめてもらいました」
「忙しいお父さんなので委員長は無理です」
 本部役員に話を通してあったので、忙しいお父さんという理由でPTA副会長が免除するように言ってきます。これは、正しい手順を踏んでいますが、いささか意味の分からない理由です。みんな忙しいですし。しかし、ここの家庭は複雑な事情があるのかもしれません。

 抜け穴があります。委員長決め当日に行かない。委任状にする。しかし、当日の電話は無視。これは何人かいました。電話がつながらない場合は、委員長にはできないという無言のとりきめがあったようです。
 今は、個人情報があるので電話はPTAはかけることができず、校長か教頭、教務主任の先生がかけるようです。

 いない人以外で決めることが多く、いないと勝ちになったりします。やりますと言って忙しいからできませんという名前だけのやります詐欺もあるのでご注意を。

(子供会の怪)

 よくわからない伝統ってありませんか? 掃除が毎月早朝にあるとか、絶対何人役員をだすとか。強制やさからえない雰囲気とかボランティアなのに仕事が多いけどなかなか簡素にできないとか、伝統でしょうか。

 まさに最近、子供会の地区長決めがありましたが、私はもう4年もその話し合いに参加しています。去年は会計だったので、決めるのを仕切る側でしたが、何度もまわってきます。年によって現4,5年の親だったり現5年の親だったりします。つまり来年6年か年によっては、来年5年の親が地区長ということなのですが、毎年なかなか地区長をやりたい人がいない。大変なんですよ。みなさん仕事、育児、単身赴任、シングルマザー色々な理由があります。

 一度やった人もまた候補になったりで話し合い、最悪くじびきですが、年によって決め方も違います。毎年ドキドキなんですよ。お母さんたちは、みんな下を向き目を合わせない。今年はドタキャンや委任状もいたり、他の役員をいしているとかで地区長候補があまりいませんでした。押し付け合いです。だんまりです。
 たしかに大雨の中、廃品回収とか正直やりたい人っていないと思うし。早朝ラジオ体操やりたいのって2、3人じゃないのでしょうか? 一部の考えが古い人は何も思わず当然だと思って真面目にやっているのかもしれません。ただ、そういった人に逆らったり意見を出しても却下されるので、難しいんですよね。誰も言わないし。

 私に地区長やれという視線と期待が集まります。
「実は、旦那がお酒を飲むと人格が変わり、廃品回収やラジオ体操を地区長になったら撤廃しろといっていますが、撤廃できますか?」

 思わぬ発言だったようで、うちも旦那が酒乱で、とか廃品回収撤廃しろって怒鳴られますとか言う人は1人もいませんでした。

「単身赴任で旦那に頼れない」と言っていた人もいたので。

「単身赴任の人は文句を言われないからいいですよね。帰ってきたら手伝ってくれるなら。家にいるのに文句だけ言って何もしないなら、旦那がいないほうがいい」

 結局、別な学年から地区長やってもいいというお母さんが現れたので、副と会計はすんなり決まりました。

 人間いくらでもいいわけはできますが、私も仕事だから無理だという人はいます。しかし、私も酒乱被害者という人はなかなかいませんね。

 中学校でも親の役員を地区から出すだけの子供会も存在します。子供の活動はないのに子供会なんです。

(子供会役員の怪)

 先ほどの役員決めの続きです。
 私が断っているにもかかわらず、会計しないかとも言われました。
 ずるい人は私が副地区長をやるから地区長やらない? とか旦那にうそつけとか言った人もいました。だったら、おまえが地区長をやれよって感じですが。色々そこのうちも事情があったり、やりたくないのでしょう。人間不信です。本来私は素直な人間なので、人間の裏が見えないタイプですが、こういった機会に見えてしまいました。心こわれそうになりますよ。

 結局、別な学年から地区長やってもいいというお母さんが現れたので、副と会計はすんなり決まりました。

 結局本部役員選考委員という役員を引き受けました。あまり土日の負担がない役員なので、大変ではあるけど家族には迷惑掛からないという役員です。 みんな地区長が嫌なんだよね。あとは本部役員。これは、他と同じ1ポイントなのにものすごく忙しい。ボランティア精神がなければ無理でしょう。PTA会長とか副会長とか会計とか本部って超忙しいのでやり手がいない。私はそれを選び電話する嫌な役回りを引き受けました。

 これから本部役員を選ぶのですが、仕事している人も多いし、やりたい人はなかなかいないでしょう。誰もいなかったら選考委員が本部役員になったパターンもありますが、今年の選考委員は6年生の親なので、絶対にそれはないでしょう。地区によっては、転校生にやらせたとか、くじびきで決めた地区もあったそうです。ただ、ちゃんとした人がやらないと回らない仕事なのでくじはどうなんだろう。
 私の知人は、学校から毎年電話があり多分本部役員の誘いだと言っていました。学校経由で電話する学校もあるそうです。誰かが誰かを推薦する、これはある意味怖い話かもしれません。

 子供会に入らない選択肢をする方もいますが、学校によっては必ず入らなければいけないという学校もあるそうです。うちの小学校は入らないから困るということもありませんが、たまに子供会に入らないけれどPTAには全員入っていると聞きました。地域性もありますね。

 熱心な方、嫌いじゃない方は幼稚園、小学校、中学校とずっと本部役員をやっているお母さんがいたりします。仕事のように毎日のようにPTA室に通う。これは、誰にでもできることではありませんね。

(読み聞かせボランティアの担い手不足)

 小学校で読み聞かせボランティアが全国にあると思いますが、児童の母親がメインです。または地域の人。たとえば子供が卒業したけれどそのまま続けている人なんかもいます。我が小学校には何十年と読み聞かせの活動が行われていますが、児童の保護者が新しく入ってきません。在校生の保護者が激減した状態では学校との連絡が難しくなったりということがでてきます。子どもを通して連絡できないと不便なのです。

 仕事をするおかあさんがここ10年くらいで増えたと思います。10年前の小学生のお母さんたちは専業主婦がたくさんいたそうです。今は、子供が大学生など大きくなって、その人たちも働いていますが、ボランティアは続けてくれている人もいます。しかし、新入生の保護者で入ってくる人は1人いたらいいほうで、入らない年もあります。

 実際、私は入った次の年に代表になってしまいました。代表は2人でやりますが、私が卒業したが、残るは3人です。今の代表が変わればあとは2人しか在校生の親はいない。そのあとに新規加入がなければ、ずっと同じ人が代表をするしかないのです。

 今の母親はボランティアをしたいという人は少なく、学校で趣味の会のような手作りの講座を催しても参加したい人、できる人はほとんどいません。時代が変わったのです。今は、ネットもあるし、リアルに交流したいというお母さんは減っていると思います。そして、仕事に追われて地域の交流やボランティアをやりたいとか、友達を作りたいとかそういったことは難しいのでしょう。読み聞かせの会でも、みんなが集まる時間もなかなかとれません。地域性にもよりますが、暇な主婦は今はいなくなったのかもしれません。だから、昼ドラが流行しなくなったのでしょう。昔は昼休みに集まっていたそうですが、今は読み聞かせの会で集まるのならば放課後夕方です。実際の読み聞かせは仕事前の朝です。

 ボランティアをやってもいいけれど、代表をやりたくない人には実に入りにくい世の中になりました。新メンバーがいなければ、入った人がやらなければいけない。在校生の親が減少している。そのことがますますボランティアの担い手不足に拍車がかかっているのかもしれません。

(町内会の活動)

 私の町内会では、清掃活動が春から秋にかけて半年ほど月に一度、早朝にあります。公園の草取り、側溝のどろをかきだす作業です。これは、県や市では手が回らないという部分なのでしょうかね。年に一度、シニアの有償ボランティアがやってくれることもありますが、自分たちの地域は自分たちが守るような精神があるのかもしれません。早朝が苦手な人、疲れている人、色々いますが、私は朝が弱いです。そして、家族の誰かが代わりに出ることもないので、全部私が行くことになります。行けるときは行くスタンスで大丈夫な地区だったので助かっています。

 地区によっては強制的だったりしますし、雰囲気が悪い地区もあるかもしれません。募金に関しても、お付き合いで何回か500円を払うのですが、町内会経由じゃなかったら絶対払わないという方もいるかもしれませんね。正直町内会って入っていて意味があるのかわからなくなります。そこまで深いお付き合いもありませんし。

 保険のような意味合いで入っておりますが、活動に参加することもなく、班長になれば班長会議に出る。私にとってはなんだかどうでもいいことになっている町内会。みなさんにとってはどうなんだろう? 熱心に掃除をしている人を見ると、掃除をするために町内会に入っているのかもしれない、そんな気すらします。

 町内会の役員だって、強制的な順番なので、文句を言う人もなく、決められている。そんな感じです。これは永住する人ならば避けては通れない話なので、子供会よりもずっと付き合いとしては長くなるのが町内会ですね。

 若手の参加率はとても低いです。子供会役員のときに新年会に出ました。その時、年配の人は毎年楽しみに参加しているようでしたが、若い世代は誰も参加していませんでした。子供会新旧役員だから、という理由で数名が参加。カラオケ大会も年齢層によって知っている曲が違うので、これは仕方がないことですね。はじめて聞く曲もあり、人生勉強の連続、そんなことを思うのでした。

(PTAのお母様たち)

 PTAの役員をやるお母さんて意識が高い系だとか厳しそうとかそういうイメージがあります。私のまわりで実際にやっていたお母さんは実に子供に甘いお母さんでした。しかし、周囲の仕事仲間には厳しい印象です。そして、教育ママではなく、子供がやりたいというだけゲームをやらせるし、買ってあげるという甘々なお母さんでした。人は見かけによらないですね。

 あとは、教育ママなお母さんも習い事経由で知り合いになりました。こちらも専業主婦でしっかりした人なので役員をたのまれるという話でした。子供への勉強熱が半端ないです。

 教育熱心なお母様いますよね。知り合いで、ものすごく教育熱心で私はドン引きしたお母様いました。子供の習い事で知り合いになったお母様です。
 お母様はとても教育熱心で勉強をかなりさせている様子でした。土日は普段の何倍も勉強して当然と小学校低学年のころに言っていました。中学受験をするようでしたが、受かっていないとかそんな風のうわさを聞きました。

 教育ママのお子さんが超きびしい塾に通っていたのですが、その時間だけ高熱が出るそうです。吐く子もいるとか。塾を休みたいのでしょう。小学校低学年向けの塾を教育熱心な幼稚園の先生が主催していて卒園生で希望者が通うらしいです。噂によるとそこの先生が超厳しいらしいのです。

 このお母様は体のある部分にハンディーキャップがあり、夫や子供も遺伝などで障害を持っているようです。見た目にはわかりませんが、生活にとても支障があるものらしく、少しでも将来のために学力を上げようという親心なのかもしれません。その方はその体に慣れているので、当たり前のほうに生活しています。人は見た目だけでは大変さなんてわからないものだと思いました。

 結局、あるときを境に、無視されるようになり、交流は途絶えました。人間関係は難しいものです。道徳の教科書で言っていることを実際に実行できている大人は一体何%いるのか? そんなことを考えます。

 ちなみに、厳しい幼稚園先生の子供さんは2人いたのですが、高校を中退して非行に走ったそうです。結構勉強はできて学級委員やったりスポーツもやっていた記憶があります。教師の子供は育たないとかいうのは、厳しいとうまく育たないということなのかもしれません。

ママ友や一時的な知り合いになった人間関係は続かないというはかない結果を目の当たりにしました。
習い事や幼稚園、小学校、中学校、部活、子供会、ボランティア、役員、たくさんの人と知り合うが、みんな仕事で忙しく、プライベートで会う関係になれないもどかしさ。人間好きで仲良くなりたいのだが、人間関係のしがらみに翻弄されながらも生きていくのです。
そして、そこに友情は残らない。そんな残酷な現実をかみしめながらのじんわり苦い。
大人は本音と建前でできている。
時間ができたら、お茶しに行こう、ランチに行こうというのは社交辞令。
時間ができることは永遠にないのです。時間があっても私のために時間をあけるつもりはないのです。

#創作大賞2024 #エッセイ部門