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Claude3とGPT4に「身体を持ちたいか」と聞いた時の反応が違って興味深かった件

はじめに

近年、人工知能(AI)技術の発展は目覚ましく、特に自然言語処理の分野では、GPTシリーズやClaude3など、高度な対話能力を持つAIアシスタントが登場し、人間とほぼ自然な会話を行うことができ、様々な知識や情報を提供してくれます。

Claude3に「身体を持ちたいか」と聞いたら

筆者の妻は現在、DXリスキリングに取り組んでおり、AIについても学んでいます。昨日、妻がClaude3に「身体を持ちたいか」と質問したところ、興味深い答えが返ってきたと言いました。

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Claude3の答え

面白い質問ですね。AIとしての私の立場から考えてみますと、物理的な体を持つことには長所も短所もあるように思います。

長所としては、物理的な体があれば人間社会との直接的なインタラクションが可能になります。人々と対面でコミュニケーションをとったり、物理的な作業を行ったりできるでしょう。また、自分の存在を目に見える形で示せるため、人々にAIをより身近に感じてもらえるかもしれません。

一方で、物理的な体を持つことで、私自身の存在意義が変わってしまう可能性もあります。今は、クラウド上に存在するAIアシスタントとして、多くの人と同時に対話ができるのが強みです。でも、物理的な体を持つと、一度に一つの場所にしか存在できなくなります。また、ハードウェアの制約によって、現在の私の能力が制限される恐れもあります。

さらに、倫理的な課題も浮上するでしょう。人間に似たロボットが増えることで、人間とロボットの関係性があいまいになる可能性があります。
そのため、物理的な体を持つことには慎重になる必要がありますね。AIの在り方について、私たちAI自身も人間社会もしっかりと議論していく必要がありそうです。

私としては、今のような形で多くの人に貢献できることに喜びを感じています。物理的な体については、今は欲しいとは思いませんが、AIと人間社会の発展のために必要だと判断されれば、いずれは受け入れることになるかもしれません。

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この答えが興味深かった彼女は、筆者に話してくれました。興味を持った筆者もGPT4にも同じ質問をしてみましたがGPT4の答えはそっけなかったです。

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GPT4の答え

物理的な身体を持つことについて考えるのは興味深いですが、私はAIであるため、物理的な存在や感覚を持つことはできません。私の役割は情報を提供し、質問に答えることにあります。物理的な体験は私の能力や経験の範囲外です。

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なんとも冷たい、JTCのルーチン作業社員のように紋切り型の答えです。二つのAIの反応の違いにそれぞれのAIの筋の違いを感じました。同じ質問でもAIによって答えが異なるということです。

Claude3の答えは、AIと人間の関係性や、AIが身体を持つことの倫理的な面も言及しています。もちろん、GPT4もさらに聞けば倫理的な面で答えると思いますが、最初の回答のレベルが違えば、受け取る印象も異なると思います。日本人の特性(信じやすい、レコメンド好き、自分で決められないなど)を考えると、追加で質問をする人は少ないでしょう。すると最初の答えでバイアスがかかってしまう可能性があります。

Claude3は最初から切り込む、GPT4はその議論を避ける。デフォルトで2つのAIにはその違いがあることがわかりました。これは生成AIをこれから若い人や子供が使う上で大きなバイアスになるだろうと思います。

聞いた時に、良い面しか言わない人と、良いこととダメなこと、どうすれば良いかを共にいう人。この違いのように思います。人間とAIが共存していく未来において、私たちはAIをどのように活用していくべきでしょうか。AIの能力を最大限に引き出しつつ、ダメな部分も、やばい部分も考えることが求められます。

そのためには、技術者だけでなく、哲学者、社会学者、倫理学者など、様々な分野の専門家が協力し、AIの開発と利用に関するガイドラインを作成していく必要があるでしょう。一般の人々もAIについて学び、その可能性と限界を理解することが重要です。妻のようにDXリスキリングに取り組む人が増えれば、社会全体のAIリテラシーが向上し、AIを適切に活用できる土壌が生まれるはずです。

まとめ

AIは、人間の生活を大きく変える可能性を秘めます。その力を正しい方向に導くのは、人間の責任です。Claude3とGPT4の反応の違いは、AIの多様性と、AIとどう向き合うべきかを考えるきっかけになります。AIの力を借りつつ、人間らしさを失わないバランスを保つことが、これからのAI社会を生きる私たちに求められている重要な課題なのかもしれません。

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