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かくれんぼ 2
さっきの続き。
映画みた。いろんな人の状況がそれぞれの視点から描かれるんだけど、1番感情移入したのが
子供たち。
全ての発端が子供だったこと。
何人もの大人の人生を狂わせたのが、たったふたりの子供だったこと。
クソみたいな世界を掻き乱すのは、学校や家庭で大人に逆らうことができない子供たち。こっそりと、抜け道を探る子供たち。
謝ろっかと言われたら、謝ることしか選択肢がない。
夜中、好きな人に会うために家を抜け出せる。
心配して迎えに来た親の車に乗せられることしかできない。
お父さんのように男らしくなってという言葉に重荷を感じても、何も言えない。
好きな人から電話が来たから、咄嗟に走行中の車のドアを開けて飛び出せる。
好きな人には会えぬまま電話もできないまま、親に連れ帰られる。
家庭で、学校で、管理下に置かれているものたちが、管理しているものたちの運命を大きく変える。愉快だ。最後に笑ってたのは2人だったんだから。
大人の管理下から逃れる子と我が子を守りたいから安全な場所に置いておきたい親。親になることが怖い。子供心を忘れることが怖い。正解がわからない。正解なんてないのか、人間の数だけ正解があるのか。
誰もが誰かの怪物たりうる。そんなこと知ってた。知ってたけど突きつけられた。
相手のことを慮るのが一つの解決策だったとして、まず相手のことを知る必要があるわけだが、話したところでどのくらい分かり合えるのか。
どのくらい正直に話し合えるのかな。
上っ面しか掬えないし掬わせないんじゃないか。
母親に追い詰められた湊が先生を悪役に仕立てたように、それらしい言い訳を並べて身を守るんじゃないか。決して本音は見せないで。
慮る材料すら与えてもらえない。相手の状況から汲み取って推察するにも限界がある。監視カメラがついてるわけじゃないから、話してもらった事実でさえも正しいと確認する術はないじゃないか。
何もわからずに、何も信じられないまま、これからも人間と関わっていかなければならない。
ああ、やっぱり逃げ出そう。湊と依里が潜ったトンネルの向こうは天国か、異世界か、現実のままか。わからないけど、2人は笑ってた。2人だけの天国で。
もう逃げ出そう、あの子を誘って。
幸せになれない種類の感情を抱えたままたどり着く世界は、本当に天国なのかな?
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