なぜあの人はみんなから慕われるのか

ビジネス書や自己啓発本には人から信頼を寄せる話し方や印象が良い話し方のコツを指南するものがたくさんあり、度々ベストセラーになっている。
人と話すことに自信が無い私は、書店に平積みされているそれらの本をついつい手に取る。
これまでも本に書かれていることは、普段の自分を省みてたくさんのことに気づかせてくれた。
それは間違いのない事実であるのだが、実際にたくさんの人から慕われている人と話してその人の佇まいというものを直接感じることのインパクトは何にも増して凄まじい。

尊敬してやまない大学の先輩と飲んで、それをひしひしと感じた夜だった。

その先輩は所属している運動部の先輩である。
部活内でそれはそれは分厚い人望を集めている。決して何でもできてしまう完璧な人間ではない。ただ、誰からも慕われ、愛されている。

なぜそんなにも人望が厚いのか。
もちろん彼が積み重ねてきた数々の経験の積み重ねの結果であるのだろうが、「全ての人に尊敬の念を抱いている」ということが慕われる理由の一つにあるような気がした。

今晩4時間に渡って喋り倒す中で、彼は「信頼される話し方」を教えてくれる本によく書かれていることを全て体現していた訳ではない。
ただ、とにかく自分を高く見せようという姿勢がないのだ。
自分の話もたくさんする。しかしそこに自己顕示欲のようなものは一切無く、あくまでも考え方や捉え方の違いを楽しむための話。
そしてその姿勢の根底には、立場に左右されない相手への尊敬の念がある。
そうなるとお互いがお互いを尊敬の対象として会話するため、否定や反感といった負の感情を一切抱かない。
そこにあるのは、純粋に「相手」という世界を楽しむ心地良い会話なのだ。

酔った頭で書き殴る文章もここまでにする。
誰に対しても尊敬の念を抱く。では、そのさらに奥にはどんな前提が存在しているのか。何がそれを可能にするのか。
酔いから冷めたら考えてみることにする。


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