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「心霊番組」と「甲冑や石の念」と「"穢れ"を利用して他人をコントロールしたがる人」

YouTubeにて、昔の「心霊番組シリーズ」が配信されているらしく話題になっていた。こういうのは子供の頃は怖かったが、今見ると、なるほど上手に書かれた創作怪談だなと感じる。そういう怖さのパターンを分析してしまっているからかもしれないし、一番怖いのは「人間」であると達観してしまったからかのかもしれない。そもそも、怖いものを想像して言葉や文章や映像として生み出しているのは人間(の想像力)だし。
最近「その甲冑(戦国時代くらいの鎧)には悪い(落ち武者的な)念がこもっている」的なツイートが流れてきた。しかし、その甲冑を製作したのは現在の人間(「悪い念がこもっている」という指摘を受け取った人)で、甲冑自体も現代のものだった、というオチだったのだが。
私のような「古いもの(骨董)を集める」「野外に落ちてたり捨ててある物を拾う趣味」で、ごくたまーに、念や霊や祟り的な話題を出して注意喚起のようなツイートをする人(わりと趣味とは無関係な部外者)がいる。私自身、今まで何も起きていないし、同じ趣味のフォロワーからもそういった話はまったく出て来ない。
特に何度も言及されているのが「川の石は拾うな」という謎のルールである。拾っていけない理由は、「石にはその場所の念がこもりやすい」だったり「その石は古い墓石である」のような、禁忌のようなネガティブさが含まれている。
調べてみると、それらの事は「子供の頃に親からこう言われた」というエピソードが多かった。結局、「家に置いてあると邪魔になるから、遊びで邪魔な物は拾ってくるな」という躾的なものなんだろうと思う。邪魔なものを念や古い墓石のような「穢れ」を付加させて、より強調させているのだろう。
この「穢れ」を利用して他人をコントロールするのは、ちょっと卑怯だなと思う。「先祖の霊を供養しないと…」だったり「この壺を買わないとあなたは…」だったりを、過剰に強調させて相手を不安にさせた上でのコミュニケーションというか。
ていうか、何事でも、相手を不安にさせるようなコミュニケーションは駄目だと思うんですよね。

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