「自分が何を求めているかわからないので他人に決めてほしい人一般」に告ぐ

ごめん、あなた自身がわからないこと、他人の私がわかるわけないです。
よって私には決められません。

尚、もったいぶった表情で「わかりますよ!」ってうなずいて手とか握ってくるヤツ、そしてさっさとあなたの代わりに判断するヤツ、霊能者orなんちゃって霊能者or詐欺集団or all of the aboveですよ。ご注意ください。


以下、蛇足。

今日、接客していてつくづく心配になった。
私はとある業種のとある窓口でとある商品のコンサル販売をしている。
ニーズをつかんで提案しろ、と上司から口すっぱく言われている。
…うん…。
おっしゃるとおり、なんだけど。

だいたいのお客様、心に思っていることを率直に言わないんだよ。
経験上、はっきりどうしたいか決めて窓口にくる方、全体のほぼ3割。

理由はわかっている。
はっきりどうしたいか決められる人は、自分でインターネットで購入できるから窓口にくる必要ナッシングなのだ。
「自分が何を求めているかなんかよーわからんけど、スタッフだったらいい感じにしてくれっかなー夢追い人一般」が窓口にくるのだ。

わかるけど。
わかるんだけど。

「なんかよーわからん」にも程度があって。
なにもかもエスパーのようにスタッフにわかってほしくて来店される方がたまにいる。もう本当に困っちゃう。
最近とみにその頻度が上がってる気がする。
余計なお世話だと思うが、私は、その人の人生と日本の行く末がとても心配である。

今日のお客様もそうだった。
席につくなり、無言。
一応こちらか口火を切るが、こちらが提案内容構築するためのヒアリングをするたび「うーん、えーと…」「まだ決めてなくて…」「そうなんですかぁ…」の3パターン。
相槌にしてもあまりにも持ちパターンが少なすぎる。
そして再び訪れる静寂の時間。

『あなたは、何を求めて窓口にいらしたの?』
喉元まで来た言葉をぐっとこらえる。

はっきり言う。
ムリ。
こんなんでご提案はムリ。
こんなんで続けたら、ヒアリングが完全事情聴取の趣になる。
一体全体、私がカツ丼片手に尋問する警察官みたいになってまで、お客様のニーズを引き出す必要があるのだろうか。

月星座てんびん座+HSPの私、人並み以上に人の感情には敏感だと思っているが、あいにくエスパーの能力の持ち合わせはない。
敏感だからといって精度が確かなわけでもない。
人の心がまぁまぁ読めると思っていたら、アンケートで書かれた本音が自分の受け取り方と真逆だったということ、ままある。

巷で言われている、最近の若者はコミュニケーションが苦手ってこういうことなのかなぁ…とボンヤリ思うなど。でも若い人に限らないけどな。
結構な年配の人が、店と外の境目でずっと押し黙ったまま立ってこちらを見ていることがあって戦慄したことあるけどな。

私、毎日同じ人とずーっと同じ空間にいるのは苦痛を感じるが、初対面の人と話すのには抵抗がないほうだし、なんなら軽口も叩けるタイプ。
なので、いまいちわかってあげられなくてすみません。(「マウントはとれるときにとれ」by私。)

偏見だったらゴメンなのだが、関西のおばちゃんでこういうひと皆無な気がする。
これはこれで程度によっては非常に厄介オブザピーポーなのだが、少なくとも、何をどう思っていてどうしたいのか、赤の他人の私にも明確に伝わってくるという意味で、非常に素晴らしい能力。

諸君、関西のおばちゃんになれとまでは言わない。
ただ、最低限「察してほしい」オーラを出すだけ出して押し黙るってやつだけはやめてほしい。
私はあんたの母ちゃんじゃないんだ。
どうしたいか、ちゃんと日本語にしてくれないと伝わらないんだ。

特に困るのが、日本語以前に声量不足な人たち。
そんなコソコソ声でしゃべる意味。
いったい、どんな機密警察に追われてんだ。

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