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贈り物の意味

毎年主人の友人から柿が贈られてくる。
柿はその方が育てているものだ。
とても美味しい柿をいただけるので
私は密かに毎年この季節を楽しみにしている。

贈り物をいただくって嬉しい。
では贈り物をあげるって何だろう?
結婚前の私は、贈り物は良い物を贈らなければいけないと思っていた。
お値段も品も立派な物をあげなくては失礼になると思っていた。
しかし主人と出会い、その友人達とのやりとりを見ていて考え方が180度変わった。

主人は旅行に行った時の友人へのお土産を買うとき
「これ○○ちゃんのお土産。」といってワンカップの地酒を買う。
そのお値段300円程度。
あるいは出先で土産を買うときも小さな小箱を一つ。
「これ○○ちゃんのお土産。」
そのお値段は、やはりワンコイン程度。
友人も同じような動きをする。

初めの頃は驚いて、「それは失礼でしょう?」と思ったのだが
主人は、「贈り物はあなたのことを気にかけていますよ。というもの。何品定めしてんねん。」と言ってのけた。
そして、もらう側に負担にならない程度の額の物を贈らなければ貸し借りになって相手に負担をかけてしまうと付け加えた。

その考えに慣れるまでは少々ストレスだったけれど、今となってはやはり受け取る相手に負担のない、せいぜい1000円までの贈り物のほうが気が楽だという考えに落ち着いた。
それを品定めするような友人関係なら要らないと思うようになった。

肩の力を入れる必要の無い関係は楽でいい。
ワンコインなら、あげる側ももらう側も負担が無い。
ちょくちょく小さな贈り物をする。
そして「あなたのことを気に掛けていますよ。」という無言のメッセージを添える。

ようやく気がついた楽な付き合い。

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