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バイトと読書を繰り返す話

床の上でちょっとうずくまっていたら数時間寝てしまった。連勤すごいな。

一日中バイトしかしていないと書くことが無いと気づいた。基本同じことの繰り返しだから仕方ないけど、毎日「楽しかったです」「これが大変でした」としか言いようがなくなってしまった。これを書くところまでがセットでつまらない。

電車でバイト先に向かうのがデフォルトになってきて、駅員さんとか同じ電車に乗る人とか「いつもの人」みたいな認識が少しずつでてきた。
私は目立ちたくないくせにちょっとカマしたい気持ちがニジニジしているので、なにかしらの形でそういう人たちの印象に残りたいなという願望がある。かといって突飛なことをする勇気も無いので、自分の中の普通の人がするように、普通に電車に乗って普通に駅の中で時間を潰している。本を読んだり間食をとったり。

そうして電車や駅やバイトの休憩中に読み進めてきた本が一冊読み終わった。集中力が欠如した私にも易しい短編集の文庫本である。
この本は短い話の中にさらに短く完結した「こばなし」がたくさん入っている本だ。さくっと読めるのに言葉遊びや話のオチが面白くて毎回感動しながら読んだ。雑誌のコラムのような文体や論文のような構成だったり、二人の会話の内容が数行だけ書かれていたりと、小説じゃないの本も一緒に読める感覚が楽しかった。ちょっとした仕掛けが心地よく驚きで好い。多分何度も繰り返し読むと思う。

今度新しく読み始めた本はショートショートの一番有名な人の文庫本だ。この作者の本はずっと好きで読んでいた。今回選んだ本は完全に見た目で買ったのだが、これまで読んできたこの作者の本に比べてブラックユーモアがとりわけ多い印象で、いいモヤモヤが残る終わり方が多い。読み始めたばかりだけど、もう好きな話がたくさんある。

これまで何度も実話とか自己啓発本とかビジネス本を読んでみようと思ったが、フィクションばかり好むようになってしまった。「てしまった」という言い方はきっと正しくないのだけれど、なんとなく読む本のジャンルが限定されてきて、視野が狭くなってしまっていないかと思うことがしばしばある。自分の中の「好きな本を読め!」が最もな意見だという気はしている。電車で「明日絶対に成功するための13の習慣」とか「0から学ぶ主婦のための資本論」とか読んでたらちょっと嫌だもんな…。カマしとしては大正解だけど。

今はファンタジーとかSFとか、そういうフィクションばっかりでいいかな。本の中でくらい好きなことを考えていたいものね。

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