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手話表現について感じること その1

今回は手話の表現で感じることについて書きたいと思います。
内容は、初級〜中級者さん向けの文章になるかと思います。

手話表現は、日本語には無い単数形と複数形があるように感じます。講習会などで単数形複数形があるよって話は聞いた事がないのですが、私自身は勉強していてよく感じています。例文で説明したいと思います。
例:昨日、たくさん買い物をした。 *手話単語は<>で括ります
この例文を手話で表すと、
<昨日>、自分を指差し、<買う>を3〜4回繰り返す、<多い>
と、なります。
ここの繰り返しが複数形の表現とピッタリはまる感じがするのです。
買うは、右手でお金、左手でものをもらう仕草を表し、お金を出してものをもらうように右手左手を動かす表現で、この両手の動作は1回なのですが、この一連の動作を繰り返すと何度も買った、つまり、たくさん買い物をした、という意味になります。
ここで大事な点は、「たくさん」の意味は副詞として買い物をした(買った)に掛かっている点だと思います。ですので、次の例文だとどうでしょう。
例:昨日、高価な買い物をした。
<昨日>、自分を指差し、<(金額が)高い><買う>自分を指差し
と、なります。
高価なものでもたくさん買ったのでしたら、買うを複数回繰り返すでしょうが、ここでは繰り返しはしません。また、大事なものを買った時などは買うの表現に力がこもりますし、このような所が手話の魅力の一つだと思います。
*自分を指差しの表現は、日本語ではよく省略される主語の「私は」を補うケースと、手話表現として主語を指し示して強調する意味で自然と表出されるものです。
この指差しの表現についても思うことはいくつかあるので、またの機会にしたいと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございます。
手話の学びのお役に立てれば光栄です。

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