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ギリシャ神話の始まり・ウラノス(天)

ギリシャ神話における原初の神々のひとり。
天空の神であり、全宇宙を最初に統べた原初の神々の王と言われています。

ガイアの息子であり、また夫でもありますが、二人の間にはクロノスをはじめとするタイタン族(巨神)、キュクロプス(一つ目の巨人)、ヘカトンケイル(百本の手を持つ巨人)、ギガス(巨人)、ピュトン(牝蛇)、テュポン(最強の怪物)などの魔神・怪物をもうけました。


タイタン族(クロノス以外)
男神)オケアノス、コイオス、ヒュペリオン、クレイオス、イアペトス
女神)テテュス、レア、テミス、ムネモシュネ、ポイベ、ディオネ、テイア


ウラノスは、異形の神々ヘカトンケイル、キュクロプスたちももうけますが、彼らがあまりの醜かったので、冥界タルタロスへ閉じ込めてしまいました。

ガイアはとても悲しみ、ウラノスへの報復を考えました。
そして子供たちにウラノスへの復讐を呼びかけました。

子供たちは当初、父・ウラノスを恐れ、誰も名乗り出ませんでしたが、末っ子のクロノスが自ら名乗りを上げ、ガイアから刃が魔法の金属・アダマスで作られた鎌を受け取り、ウラノスへ復讐することになりました。

その夜、クロノスはガイアに教えられていた場所へ行きました。
ウラノスは妻ガイアにおおいかぶさるようにして寝ていました。

クロノスは大鎌でウラノスの男性器を切り落としました。
この時流れた血からエリニュスたちやギガスたち、メリアスたちが生まれたと言われています。

一説ではこの後、海に漂流していたウラノスの周囲にできた泡から生まれたのがアプロディテ女神であるとも言われています。

ウラノスと星たち 出典:Wikipedia

ギリシアでは、天は元来暗いものと考えられており、昼の光は天の上にあるものとされていました。
ウラノスは、全身に銀河を散りばめた宇宙の神と考えられていました。
夜が暗くなるのは、ウラノス(天)がガイア(大地)と交わる為に、ニュクス(夜)を伴って大地に近づくためだと言われていました。



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