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歪んでしまったいつかの貴方へ


会社の男の先輩が言った。
「女の上司ってやばいのばっかだよ。」
男の上司が言った。
「確かに、長くいる人ほどやばい人ばっかだな。前いた人なんて、いるひと全員虐めてたよ。何人やめてったことか。」
別の男の先輩が言う。
「中間管理職くらいの人の方がちゃんとしてる人多いですよね。」

「女性がいる場でする話じゃなかったね」


私の会社はその業界では新しいので、上の役職にそれなりに女性がいる。
しかし思い返せば確かにやばい人ばかりだ。
お局、ヒステリック、パワハラ気質…

私も辛い思いをしたことがあるし、辞めてくれないかな、代わってくれないかな、と思ったことがある。
決して目標になるような人たちではなかった。

だから先輩や上司の話もわかる。

けど、思う。
そうならなければならなかったほど、彼女たちは過酷な環境にいたのではないだろうか。
這い上がって行くためには、その地位を守るためには、感情すら歪ませる必要があったのではないだろうか。

君たちはそんなことまでせずとも、上へ登れるのではないだろうか。
その地位を守れるのではないだろうか。

スタートラインから大きな差があるのではないだろうか。

彼女たちを私たちを蔑ろにしたことはないか。
価値を無碍にした経験はないと言えるか。

君たちはその可能性について考えたことはあるだろうか。

感じているもの、見えている景色が違うと感じた。やはり別の生き物なのかも知れない。



そして先人となった彼女たちへ。

もし貴方たちが、そう成らざるを得なかったのなら、そう成らなくてすむ社会にしたいと思う。
そうして、いつかの虐げられた貴方たちの感情や価値が、私たちが同じ過ちを犯さないことによって救われることを願っている。


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