Suzuki "Calendar Watcher" Kentaro

「突き抜けた」人材育成のためのSTEMグッズメーカーを目指しています。

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最近の記事

足し算カード~不思議な数式の謎 後編

みなさんこんにちは。Calendar Watcherの鈴木です。全二回にわたって自作の数学問題を紹介するシリーズの今回は後編です。問題は「足し算カード」という表と裏に数字が書かれたカードについてのものでした。 今回はその謎を解き明かす回となります。まだ問題に挑戦してないという方は先に前編を見てみてからこちらを見ていただくことをおすすめします。 利用した結果除算アルゴリズムの定理.任意の整数$${a}$$と正整数$${b}$$に対して,$${a=bq+r, 0 \leq r

    • 足し算カード~不思議な数式の謎 前編

      この動画で紹介されていた足し算カードを使った数学マジックについて、その種明かしに挑戦してみませんか? どうもみなさんこんにちは。お元気でしょうか?Calendar Watcherの鈴木です。今回のシリーズ(全二回)では私が最近作った「足し算カードの問題」についてとりあげてみたいと思います。 足し算カードの問題. 表1に示された6種類のカードがゲームボード上に置かれています. これらのカードは表と裏に数値が記されており, それぞれのタイプごとに定められた枚数があります. プ

      • ChatGPTと作るwebアプリ!曜日計算テスト チュートリアル編

        みなさん、こんにちは。Calendar Watcherの鈴木です。寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか? 私といえば最近ChatGPTに手伝ってもらいながら会話形式でwebアプリを作ることに面白みを感じていまして、これまでにもいくつか作ってきているのですが、その経験を重ねるうちに、自分でもこれは!と思うようなものがいくつかできてきました。 そして今回ご紹介するのは、そのうちのひとつ「曜日計算テスト(Day of the Week Calculation Prac

        • 長方形ポリオミノの色分け問題~数学編(全三回)その3

          補題1について結果20230928-1の証明では, 次の補題$${1}$$を頻繁に呼び出し使っています. その証明については前記事を参照してください. 補題$${1}$$. $${m}$$を$${2}$$以上の任意の整数, $${a}$$を任意の整数, ただし$${a≠0}$$とする. $${m}$$と$${a}$$の最大公約数を$${d}$$, ただし$${m>d}$$とする. 集合$${A}$$を$${A=\{0,a,2a,\dots,(\frac{m}{d}-1)a

        足し算カード~不思議な数式の謎 後編

          長方形ポリオミノの色分け問題~数学編(全三回)その2

          利用した結果私たちは結果20230928-1の証明を試みますが, その前に補題$${1}$$を証明しようと思います. その証明において, 合同式を計算する場面があるのですが, そこでは次のような結果を利用しています. 結果$${1}$$. 整数$${a}$$,$${b}$$,$${m}$$, ただし$${m≥2}$$について, 正整数$${k}$$により$${ka≡kb \pmod {km}}$$が成り立つなら, $${a≡b \pmod m}$$が成り立つ. 結果$$

          長方形ポリオミノの色分け問題~数学編(全三回)その2

          長方形ポリオミノの色分け問題~数学編(全三回)その1

          P.T.P.S.私はScratchでP.T.P.S.というアプリを開発し公開しています. それはポリオミノと呼ばれる複数の正方形が辺でつながった図形を用いて, そのタイリングパターンを作成できるアプリです. アプリへのリンク(Scratch):P.T.P.S.(Polyomino Tiling Pattern Simulator) 詳しい説明は省きますが, アプリでは「キャンバス」と呼ばれる$${m^2}$$にセルが並んだグリッド上に$${m}$$個のセルで構成されるポ

          長方形ポリオミノの色分け問題~数学編(全三回)その1

          C#で学ぶ!指カレンダーの使い方~新しい手順(4/4)

          日付の範囲日付として有効な範囲はグレゴリオ暦の$${1}$$年$${1}$$月$${1}$$日から$${9999}$$年$${12}$$月$${31}$$日まで(※)です. ※:世界史において実際にグレゴリオ暦(新暦とも呼ばれる)が採用されたのは$${1582}$$年$${10}$$月$${15}$$日からです. 日付の変換与えられた日付について, 年数を$${Y}$$, 月数を$${M}$$, 日数を$${D}$$とします. ただし, 月数が$${1}$$か$${2}

          C#で学ぶ!指カレンダーの使い方~新しい手順(4/4)

          C#で学ぶ!指カレンダーの使い方~従来の手順(3/4)

          日付の範囲日付として有効な範囲はグレゴリオ暦の$${1}$$年$${1}$$月$${1}$$日から$${9999}$$年$${12}$$月$${31}$$日まで(※)です. ただし, ユーザは与えられた日付に対して, その年の$${1}$$月$${1}$$日の曜日を知っている. その年が平年か閏年か分かる. 必要があります. ※:世界史において実際にグレゴリオ暦(新暦ともいう)が採用されたのは$${1582}$$年$${10}$$月$${15}$$日からです. グ

          C#で学ぶ!指カレンダーの使い方~従来の手順(3/4)

          C#で学ぶ!指カレンダーの使い方~指を使ったモジュラ計算(2/4)

          yubiの計算について新旧ともに指カレンダーのコードでは, $${yubi}$$という変数に$${0}$$から$${6}$$までの整数が入力され, それが何度か更新されます. ただし, 更新されたとしても値は再び$${0}$$から$${6}$$までの整数です. その際に行っている入力や計算を, 指を使って行うのが指カレンダーの大きな特徴であり, またその練習次第で大きく回答時間を短縮できる重要な要素です. 指のポジションでは, 指を使ってどう計算するのかの説明に移ります.

          C#で学ぶ!指カレンダーの使い方~指を使ったモジュラ計算(2/4)

          C#で学ぶ!指カレンダーの使い方~ガイダンス(1/4)

          指カレンダーとは?指を使って数えるという原始的な手段により与えられた西暦(※)の日付の曜日を求める方法のことを指カレンダーといいます. もともとは民間伝承の知恵のようなもので, 西暦では各月の日数が平年か閏年かの二通りで固定しているという事情を上手く利用することにより, 与えられた日付に対して曜日を求めることができました. ただし, そのための前提条件として, (i) その年の$${1}$$月$${1}$$日の曜日を知っている. (ii) その年が平年か閏年か知っている.

          C#で学ぶ!指カレンダーの使い方~ガイダンス(1/4)

          もっとも洗練された筆算による曜日計算法~数学編

          本編では日付の年月日から紙と鉛筆を使って曜日を計算する方法について, そのメカニズムを解説します. 手順やその内容についてはアルゴリズム編を参照してください. アルゴリズム編(noteの記事) アルゴリズムはツェラーの公式というよく知られた曜日計算法に基づいており, 実際何をやっているのかといえば, ツェラーの公式を一部変形したり, あとは表を参照することにより効率よく計算しようというものです. では, 本当に 「アルゴリズムとツェラーの公式は計算結果が一致するのか?」

          もっとも洗練された筆算による曜日計算法~数学編

          もっとも洗練された筆算による曜日計算法~アルゴリズム編

          みなさん, どうもこんにちは. C-Watcher開発担当の鈴木です. 今シリーズでは紙と鉛筆を使ったアナログな計算によって日付の年月日から曜日を計算する方法をご紹介します. この方法は私が知る限り, 同コンセプトにおいてはもっとも簡単かつ強力な方法となっていて, その特徴として次のような工程があります. 筆算による整数の割り算 整数の合同式 表の参照 学習効果やメリットとしては次のようなことが挙げられると思うので, ご活用ください. 手指の運動, 頭の体操になる.

          もっとも洗練された筆算による曜日計算法~アルゴリズム編

          Scratchで学ぶ!ポリオミノ・パターンの世界~数学編 その2

          引き続き, 私が先頃リリースしたScratchアプリP.T.P.S. のアルゴリズムが働くメカニズムに迫っていこうと思います. P.T.P.S.(Scratchのサイトに飛びます. ) チュートリアル編(note) アルゴリズム編(note) 単一ポリオミノの平行移動による敷詰め問題ではここからは, 「ポリオミノを一種類だけ使って, そのポリオミノの平行移動により平面を埋め尽くすにはどうすればいいか?」 というアルゴリズムの本丸に着手しようと思います. アルゴリズ

          Scratchで学ぶ!ポリオミノ・パターンの世界~数学編 その2

          Scratchで学ぶ!ポリオミノ・パターンの世界~数学編 その1

          みなさん, こんにちは. C-Watcher開発担当の鈴木です. さて, 今回は数学編と題し私が先頃リリースしたScratchアプリP.T.P.S. のアルゴリズムが働くメカニズムに迫っていこうと思います. P.T.P.S.(Scratchのサイトに飛びます. ) チュートリアル編(note) アルゴリズム編(note) 本編を読む前に少なくとも上記のアルゴリズム編を読んでおくことを強くおすすめします. 本編から先に呼んでしまうと, 何をいっているのか皆目見当がつかな

          Scratchで学ぶ!ポリオミノ・パターンの世界~数学編 その1

          Scratchで学ぶ!ポリオミノ・パターンの世界~アルゴリズム編

          みなさん,どうもこんにちは.C-Watcher開発担当の鈴木です.私が先頃作ったScratchアプリP.T.P.S.に関して,前回のチュートリアル編ではその使い方を紹介しましたが,今回はアルゴリズム編と題して,P.T.P.S.が利用しているアルゴリズムに焦点を当ててみようと思います. P.T.P.S.(Scratchのサイトに飛びます.) チュートリアル編(note) やや技術的な内容になりますが,当該アルゴリズムを利用することにより,(P.T.P.S.を使わずとも)お

          Scratchで学ぶ!ポリオミノ・パターンの世界~アルゴリズム編

          Scratchで学ぶ!ポリオミノ・パターンの世界~P.T.P.S.チュートリアル編 その2

          私がScratchで最近作ったアプリP.T.P.S (Polyomino Tiling Pattern Simulator)をチュートリアルで解説する第二回です。ここからは実際にアプリを使って説明していきます。 アプリへのリンク(Scratch): P.T.P.S (Polyomino Tiling Pattern Simulator) アプリスタートまず画面拡大ボタンを押して画面を拡大モードにしてください。 次に、緑色の旗を押してアプリをスタートさせます。アプリの途中

          Scratchで学ぶ!ポリオミノ・パターンの世界~P.T.P.S.チュートリアル編 その2