ジョゼと虎と魚たち

日本版の「ジョゼと虎と魚たち」を観た。
観るのは今回が2回目で、初めて観たときはひとり家で呼吸が苦しくなるほど泣いた。
「好き」「一緒にいたい」という気持ちだけではどうにもならないことがあるのだ、という事実がかなりつらく、なんて悲しい映画なのだろうと思った。
しかし、今回は前ほど泣かなかった。
悲しい映画というより、とても温かい映画だと思った。

人を愛すること、愛する人がいるということ、愛する人と過ごした思い出を胸にこれから生きていくこと。


「人の孤独を埋めるのは愛されることじゃないよ。愛することだよ。」
-大豆田とわ子と3人の元夫 第9話
「片想いだって50年経てば宝物になるのよ。」
-いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう 第3話


恒夫と別れ、深い深い海の底に戻ることになったジョゼ。
けれども、そんなジョゼは車椅子に乗って買い物に行く。
丁寧にご飯を作って食べる。
布団だって綺麗に畳む。

たとえまた深い海の底に戻ることになっても、ジョゼに言わせれば「それもまた良し」なのだ。

好きな人とずっと一緒にいられることや、恋が実ることだけが全てではない。
人は思い出とともに生きていくことが出来る。







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