見出し画像

歯磨き粉ってたとえ

「終わりかけの歯磨き粉って頑張っとる時の人と同じじゃない??!!!」

16歳の自分は、部活終わりで汗ダックダクの状態で何故か目をキラッキラにさせながら、台所でセッセと晩御飯の準備をしよる母親に向かって自慢げにそう言いました。

「わけわからへん」

はい、いただきました。
わからん方が都合がええ。
こんな秀逸なたとえを母親に一瞬で理解されては説明しがいがないっちゅうもんで。
今からワイ、説明させていただきやす。

「終わりかけの歯磨き粉って周りに空気入れて、振ることで「もうでんのちゃう?」いうやつもでてくるやん?ほんで人が頑張っとる時は「もう無理」って思うけどそっから周りの人の応援とかあったら妙に頑張れるんよ。つまり一緒。」

天才

だと思ってました、当時(16歳の時)は。
皆さんの予想通り母親に説明しても、結局「なにいよんやろこいつ」ぐらいの感じでサラッと流されたわけなんですけど、当時の自分にはこれ以上ないたとえに感じられたんですよね。

きっかけはその日の国語の授業で比喩表現について習ったことでした。
よくあるのは「リンゴのような赤い頬」みたいなやつですよね。
そこまで赤かったら病気や思うんですけど。
まあそんなやつを授業でやったわけなんですが、そこからたとえることに興味を持ち部活終わりチャリンコを漕ぎながら必死に考えてた結果がこれだったんですよね。

「終わりかけの歯磨き粉と頑張っとる人」

あれから5年経って、21歳になった今でもなんとなくその時のことは覚えていて意味わからんけど好きな表現の一つです。
周りが必死に頑張ってるのを目の当たりにしている今だからこそなんとなくこの時のことを思い出しました。
16歳の時はたとえを思いついただけだったけど、21歳では実行する時かもしれません。
自分が頑張っとる時は歯磨き粉に、人が頑張っとる時には空気になって後押し。
意識して頑張ってみようと思います。

初めてですが、このへんで。

おおたにけいき

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?