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1972年リリースのアルバム#12 「Transformer」

自分のブログで ”1972年リリースのアルバムでRateYourMusicのユーザ評価が高いもの” トップ50を調べてみた。
50年後に世界中のユーザーが振り返っての評価なので、リアルタイムでの評価・評判とはもちろん異なっている。

半世紀前、1972年のトップ50アルバムと当時と今の評価を紹介したい。

1972年のトップ50リストのNo.12はルー・リード(Lou Reed)の「Transformer」(トランスフォーマー)

本国のリリースが72年の年末だったので日本では翌1973年のリリース。ただ1972年にはソロデビュー作の「ロックの幻想」が出ているので、続々と出ているという印象だった。

もちろん日本で発売当時から傑作とされ、「ワイルドサイドを歩け」もヒットというほどではないけど、ロックを聴く人ならみんな知っているという曲だった。

あとヴェルベットから抜けた後のルー・リードは音楽業界からは引退状態で、「ロックの幻想」が復帰作。でも「ロックの幻想」も「トランスフォーマー」も話題になったのは彼が元ヴェルベット・アンダーグラウンドだったから。

なんか凄いバンドのリーダーだった人らしい、だからデビッド・ボウイも復活に手を貸して・・・というのがトランスフォーマー当時のルー・リードへの認識。

だって、「トランスフォーマー」が出た時点で、ヴェルヴェッツの1stは日本未発売だったから。ついでに言えば「White Light/White Heat」も「The Velvet Underground」も「Loaded」も日本未発売。唯一聴くことができたのは「Live At Max's Kansas City」だけだったから。
(Live at Max'sはバスケットボール・ダイアリーでも有名なロックンローラーのジム・キャロルが客席で録音マイクを持っていたことでも有名。彼がビールを持って来いと言ってる声も録音されている)

1972年のクリスマスに、プレゼントとして「Velvet Underground&Nico」をねだったのだけど、親と一緒にレコード屋でカタログを調べてもらっても該当作がなく、つまり日本未発売。

翌年にはかまち潤の解説付きの日本盤を手にしているから、もしかしたらルー・リードの「トランスフォーマー」の発売に便乗してポリドールが重い腰を上げてヴェルヴェッツの1stをリリースしたのかもしれない。

そしてヴェルベッツの残りのアルバムの日本盤が発売されるまで、さらに10年が必要だった。どうりで日本にヴェルベッツチルドレンなバンドがいない訳である。

1972の#11はこちら


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