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あすなろ

高校の友達に会った。
平成最後に会おうとしていたが、お互い予定をミスってて令和最初に会うことになった。
やりたかったことはM-1の視聴会。
私の高校時代はお笑いも好きだったのだ。

高校時代、クラスの友達がいなかった私は部活に逃げ道を作った。
今一番会っている友達も巻き込んで興味のない運動部に入る。
先輩も優しくてそれなりに楽しい時間だった。
彼女と出会ったのは大きかった。

M-1の映画、まっすぐいこおぜを見て二人でお笑いに目覚めた。
バカみたいなコントを数本作って誰も来なそうな野原でネタ合わせする。
当時は賞レース出ようとしてたんだよ。笑える。
自分たちで作ったネタで腹がよじれるほど笑って、当時録画を毎週していたワイ!ワイ!ワイ!というよしもとの生放送番組のビデオを貸し借りしていた。
オンバトの観覧も行ってボール流した。
さんまさんの番組の観覧も行った。
これはすごい濃密でそのおかげで私の高校時代は輝いた想い出になった。

今回会ったのは二人で平成最後のM-1視聴会をするためだった。
パセラを予約してスマホを画面につないで当時好きだったネタを見る。
チュートリアルのBBQ、タカトシの初出場、アンタッチャブルのキレのあるネタ、千鳥の不思議な漫才。
ポイズンのシュールネタ、南キャンの衝撃、オードリーの敗者復活からの決勝進出、そして笑い飯。
漫才は最高に面白い!

お互いにメールで感想を送りあっていたね。

帰る時間になったとき、彼女が当時はまっていた曲をスマホから流し始めた。
ソーセージバタフライパスタフェスタだ。
トータルテンボスとチャイマのもみのさんがやっていたバンドだ。
青春パンクと言われるジャンルで曲がすごいよかった。
生きていることを肯定してくれる歌詞だった。

あすなろ

曲が流れ始めるとお互い歌詞がするすると出てきた。
そして歌いながら駅まで歩いた。
なぜか泣きそうになった。

これが私たちの令和のはじまりだった。

私はかっこ悪くてもいいので好きなことをやってみようと決めた。

友よ、背中を押してくれてありがとう。
またバカみたいなことを一緒にやってね。



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