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「未成年の水着撮影会」はアウトなのか?

 水着撮影会禁止問題に関して、私は過去記事で以下のように書いた。(注:この過去記事はFANBOXにて掲載されている。note支援者の要望があれば移設します)

未成年女子の水着姿を撮影することがギルティなのかどうかは、また別の議論が必要だろうが、少なくとも議論を熟する必要のある事柄と思われる。

 一方で、ツイッターを見ていると、「未成年が水着撮影会に出演することは論をまたずしてギルティ」といった意見が散見された。その感情自体は理解できる。未成年女子の水着姿を成年男子が囲んで撮影する光景に嫌悪感を抱くこと自体は仕方がなかろう。だが、そこで思考停止してしまうのは、感情の前に理性が敗北した惨たる姿と言わざるを得ない。感情の脊髄反射に対して「いや、待てよ」を働かせるのが理性の役割である。

 未成年の水着撮影会の是非を論じ、何らかの規制を検討するのであれば、ざっと考えただけでも以下のような論点が浮かび上がってくる。

・美的感興と性的興奮の線引
・水着は性的なのか?
・どの段階でギルティとなるのか?
・未成年者の性的自己決定権との兼ね合い

 これらを議論し、踏まえた上で話を進めていくべきであり、即断即決で「ギルティ」と断じられるような簡単な問題では決してない。

 むろん、論点は他にいくつもあるだろうが、以下で私は上掲の四点に関して簡単な検討を行っていく。この問題に対し、どのような議論が必要なのか、その手がかりとなれば幸いである。

■美的感興と性的興奮の線引

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