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雑記:5歳からのカード破産
今日は娘の5歳の誕生日なので、お約束通りクレジットカードをプレゼントします。 pic.twitter.com/eRlUkEQn12
— 架神恭介/作家・ゲームデザイナー (@cagamiincage) June 27, 2024
娘の4歳の誕生日から導入したお小遣い制(1日10円)はうまく機能したと思う。
■お小遣い制の主なメリット
・スーパーでの「これ買って!」が激減した
圧倒的にメリットが大きいのが「これ買って!」の激減で、今でもゼロではないが、「自分のお小遣いで買いなさい」で大抵の場合は解決する。スーパーでおねだりされる度に発生する「買っていいのかなぁ~」「ダメな気がするなぁ~」「もう面倒くせえから買って終わりにしてえなぁ~」「でも教育に悪い気がするなぁ~~」という、あのクソ無駄な葛藤から解放された。
導入前の妻からの反対意見であった、「お小遣いで買いなさい、と言っても、今の手持ちが足りなくて買えずに癇癪を起こすのではないか?」という点は私も懸念していたが、意外なことにこれはほとんど発生していない。娘の聞き分けが良いというよりは、「娘の物欲<お小遣いの溜まるスピード」のような気がする。娘がお菓子を欲しがる頻度はそれほど高くなく、「欲しい」という感情が生まれた時には、それなりに買える程度のお小遣いが溜まっていることが多い。お目当てのものが買えなくても、別のもっと安いお菓子が買えればある程度納得するようだ。
そして、その程度の頻度であるため、「お小遣いの範囲内で自由にお菓子を食べていい」というルールであっても、健康上、心配になるような暴食は発生していない。
・値段の意味を理解し始めた
「値段の高低」を理解するようになってくれたのも大きい。以前に夜店でお面(1000円)を要求された時のことだ。
私「高いから買えないよ~」
娘「高いって、どのくらい高いの?」
私「1000円だよ。100回寝ないとお小遣いたまらないよ」
娘「ひゃっっかい!!??? めっっっっちゃ高いじゃん!!!!!!」
その場はそれで納得して購入を諦めてくれた(毎回これで諦めてくれるわけではないが……)。
・数字に興味を持った
自分の今のお小遣いで、どのお菓子が買えるのかを少しずつ気にし始めている。ただ、計算はまだ大分怪しい。あくまで「興味を持ってくれた」という範囲に留まっている。
なお、子供の教育を行う上で地味に困るのが税別表示だ。値札を前に、娘に「この大きな数字じゃなくて、その下の小さな数字(税込価格)を見るんだよ」と伝えるわけだが、税込価格は小数点以下二桁まで表示されているので説明が難しい。「この小さく書かれた数字の、点より右側は無視して、左側の数字だけを見るんだよ」と言う以外に説明のしようがないが、こんなもの4歳児が理解できるはずがない。消費税がこんなところで足枷になるとは思わなかった。
……と、ここまではメリットだが、逆にお小遣い制で困った点も上げておく。
・娘の10円10枚を100円に両替すると『お金を取られた』と認識してキレる
・娘のお小遣いで支払ったお釣りは娘のものになるが、私が払ったお釣りも娘のものと認識しており、私が財布に入れるとキレる
前者は流石にそろそろ理解してきたようだが、後者はまだ怪しい。「お使いごっこ」で、お金を渡して購入してもらった時は特に説明が難しかった……。
*
さて、ここからが本題だ。
この一年、現金を使って支払いをすることにだいぶ馴染んできた娘だが、一方で、
「パパはなんでお金を使わないの?」
と前々から言われていた。そう、私は基本キャッシュレスなのである。「パパの使ってるカードほしい」とも言われていたので、「5歳になったらあげるね」と約束していた。4歳のうちにお金の概念を理解させてから、5歳でクレカの概念を教えようというたくらみだ。
恥ずかしながら、私自身も社会人になるまでクレカのことを全く知らなかった。社会人になってからも、なんだか分からないままにクレカを作り(ガスの支払いで必要だった)、おっかなびっくり最小限だけ使っていた期間が大分長い。カード破産などの言葉だけは知っていたから「とにかく恐ろしいものだ」という印象が先立っていたのだ。
今となっては便利な印象しかないが、昔は本当にビビっていた。まず第一に、クレカの概念がよく分かっていなかったし、そこに忌避感が加わるので学ぼうともしない。もちろん学校でも教えてくれない。当時の感覚的には株に近いモノだった。
クレカは確かに下手を打てば危ないものであることは間違いない。だが、逆にその「危なさ」は早いうちに体験させておいた方が良いとも考えている。
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こういうのもメチャクチャ怖いのだ。クレカの仕組みを分かった上でやったのなら手の打ちようがないが、「分からないけど何となくやった」というのは回避したい。クレカは打ち出の小槌ではなく、あくまで後払いであることを認識させたい。
というわけで娘には、小さく安全な規模で、心置きなくカード破産してもらいたいと思い、今日、お手製のクレカをプレゼントする予定だ。ぜひ調子に乗って使いまくって月末に後悔してもらいたい。
小学生になった辺りでリポ払いのシステムを導入して言葉巧みに誘導したり、多重債務などもさせて、ブラックリスト入りも体験させてやりたいなと考えている。親心である。小学校を卒業する頃には、親に借金して事業をして、失敗して、在庫で自室が埋まる経験もしてもらいたいなと思っている。親心である。
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