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雑記:恐るべきSlay the Spire

 ハマっているゲームがある日々は幸せである。朝早く起きて少しでもゲームがしたい、仕事を早く終わらせてゲームがしたい、お昼休みの合間にゲームがしたい……。いつもゲームの誘惑に後ろ髪を引かれながら、必死に振り切って日々の務めを果たし、限られた時間でゲームに没頭する……素晴らしい時間である。

 さて、そんな私が正月から見事にハマり中なのが『Slay the Spire』だ。

 こちらの作品は一人用デジタルカードゲームとも言うべき代物で、デッキを構築しつつ、出現するモンスターを打ちのめし、バフ効果を持つレリックを集めて最終ボスを打倒する。1回のプレイ時間は1~3時間(私は2~3時間掛かる)。Steam、Switch、PS4などで遊べる。以前にPSのフリープレイで配っていたので、皆さんのPSにも入っているかもしれない。

 本作は非常によく出来たゲームなのだが、以下のツイートを引用しながら、このゲームの恐るべきプレイ感を説明していきたい。



1.魅力的な目標

4.階段式の難易度

 このゲームは3階層+最終ボスの構成となっており、それぞれの階層ごとにボス敵が存在する。プレイヤーは各階層のボスを倒すことを小目的としてプレイしていく。ボスは段階的に強くなっていくので、適切な成長を遂げていれば倒せるようになっており、また、打倒すると確定でレアカードとレリックが入手できる。ボスレリックは他のレリックとは異なり、リスクを伴うが高いリターンを得られるものがある。

2.ランダム報酬
3.進歩の実感

 道中のザコ敵を倒すと3枚のカードの内、選択した1枚を入手できる。ここで入手できるカードは概ね初期デッキのカードよりも強いため、どれを選ぼうが何かしらの「進歩」を体感できる。

 また、エリートと呼ばれる中ボスを倒すとレリックが入手できる。レリックも当たり外れが大きいが、基本的には何かしらのプラス効果があるため、エリートのマスを踏んで倒せば、着実に進歩できるという感覚がある。

 敵を倒すとカネも入手できて、ショップでカードやレリックを購入できる。ショップに並ぶカードやレリックは数が多いので、今必要な物を選択して買うことができるが、基本、カネは足りないので悩まされる。カネを払えばカード除去も可能で、初期デッキの弱カードも選択肢として有力だ。

「進歩の実感」という点で言えば、本作はデッキ構築であり、カードを自動でドローするという点も大きい。つまり、手に入れたカードはほぼ確実に手札に入る。デッキを編集してカードを抜くということもあまりできない。

 他のPRGでは「新しいスキルを手に入れたが(使い所が分からず)使わない」ということも起こりうるが、本作では半強制的に使うことになるし、仮に使わなかったとしても、それは他のカードとの兼ね合いや敵の行動次第なので、少なくとも選択肢には上がっている。得た報酬(カード)が必ずゲーム体験に影響するという意味で「進歩の実感」を感じさせるのだ。

5.解消されない緊張

 カードを増やしていくことで初期のデッキよりも確実に強くなっていくのだが、カード総数が増えることにより、ドローしたカードの中に必要なカードが含まれない確率が高くなってしまう(ドロー事故)。「攻撃したいのに殴れない」「殴られるのに防御できない」などだ。それらの状況を改善するため(基本的には)デッキは常に更新していく必要があり、いつになっても「欲しいカード」「欲しいレリック」に悩まされる。

 ゆえに「エリートを倒す」「新カードを得る」「カネを貯める」「ショップを訪れる」ことの意味合いが薄れることがない。つまり、敵を倒す動機が常に存在する。(上級者になると必要なカード以外を引かずにデッキを圧縮するプレイも行われるらしいが、私はまだそのレベルではない)

6.社会的相互作用

 この点だけは本ゲームは弱い。ソロプレイゲームということもあるし、SNSでプレイ結果を公開する……というムーブもあまりないのではないか?(あったら教えて欲しい) Youtubeにはカード解説やプレイ動画などもあって、私はそれらも楽しんでいるが……。

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 また、本ゲームの大きな魅力として、「バランスが良い」という点が挙げられる。ここで言う「バランスが良い」とは、道中でザコ敵により体力が削られていき、途中で回復を挟みつつ、なんとかボスを倒す(倒せば全快する)……というプレイ感が保たれていることだ。

 体力が削られる恐れがないほどに敵の火力が低ければ、ゲームは作業になる。少しずつ削られるが即座に死にはしない、運が良ければノーダメージで切り抜けられる(嬉しい!)……という絶妙なバランスを保つためには、かなりの数値調整が必要だったはずだが、このゲームは見事に成功している。

 なお、被ダメージが低ければ、休憩ポイントで体力回復の代わりにカードのアップグレードを行うこともできる。階層ボスさえ倒せば体力は全快するので、そこまでの体力さえ残せれば良いわけだから、後々のことを考えるとアップグレードを優先した方が良い。……のだが、むろん、無理しすぎると死んでしまう。死ぬと元も子もない。

 その辺りをきちんと楽しく悩ませてくれるバランスの良さ、それがSlay the Spireだ。

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