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どんな仕事でも型を見出し、次の仕事に繋げることが不可欠

コンサルティング会社の仕事とは、毎回毎回状況が異なる「一品もの」の業務というイメージがある。実際のところ、その通りである。全く同じ業務などというものは存在しない。

毎回顧客が変わるし、テーマも異なる。担当者も異なる。そもそも世の中の状況も異なっている。

ゼロから毎回コンセプトを作り、資料を作りと、作業を行っていく必要がある。ただ、果たして熟練のコンサルタントは本当に全てゼロベースで仕事をしているのであろうか。本当のところはそうでもない。

業務を分解して、細かいタスクに落とし込んでいくと、実は繰り返し過去のノウハウを使えるタスクに分解されていくのである。あの人は本当仕事が早い、正確、かつ質が高い、という人の多くが、上記のような過去のストックを実にうまく使いこなしている。

ここではメール文作成というタスクを例として、そのタスクのストック化について概要をお伝えしたい。

1.メール文章には、型がある、実は毎回ゼロから作っているわけではない

どんなにシチュエーションが異なっていても、また相手が異なっていても、依頼したい内容が異なっていても、相手に何かを伝える文章には型がある。

毎回ゼロから文章を作成している人は、「仕事が遅い」と言われてしまうのは当然のことなのだ。

型とはなんだろうか?それは、起承転結ではないが、人間が文章を読む際に、自然と期待する文章の構造のこと。どんな人でも、無意識のうちにその構造を念頭に置いて文章を読んでいるものである。

この型、つまり文章の構造を念頭に置くことが第一である。

2.文章の型とはシンプルであるほど良い

この型であるが、異常に正確に整理しようとして、複雑に考えてしまう人もいる。その心情も理解できるが、逆に読み手の立場に立ってほしい。

忙しい合間にメールをチェックする際に、正確ではあるが、精緻すぎる文章があると、つい後回しにしてしまいたい気分になる。誰もがそうした経験はあるであろう。

ビジネス文章では、正確性は必要であるが、必要以上の正確性は逆にわかりにくくさせる。メールは必要に応じて相手に問い合わせができるのであるから、複数回のやり取りで詳細をお伝えすることも念頭に、1通1通の文章の構造をデザインする必要がある。

3.典型的な一つの型の例 誰かに何かをお願いしたい場合

いくつも状況や目的によって型はあるが、一つシンプルな例を示そう。

状況としては、新人が同僚に、資料提出の締め切りを伝える際のメール文章というのを考えてみる。メール文章の目的は、相手に資料提出を促すこと、つまり資料を提出してもらうことである。

典型的な文章の構造は下記のものが考えられる。

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