見出し画像

母、運転免許更新を断念する。

この冬、母が運転免許更新を断念した。
この事実は弟がスタッフたちに話すまで、ワタシは知らなかった。
そしてスタッフの中のひとりには事前に話していたことを後日知った。

なぜ、ワタシには報告がない?

くも膜下出血で高次脳機能障害となった弟の仕事(歯科医院経営)のサポートと本業でいっぱいいっぱいなワタシに気を使ったのか?
それとも……。
と思いを巡らしていたが、思っているだけではなんともならずで、母が一人で暮らす実家を訪れたのが2月後半。
元来整理整頓下手な母なので、わかっていた事とはいえ、やはりのゴミ屋敷状態。
これは……で2、3度片付けに入るも、あまりのことで何ヶ月かかるであろうかと途方にくれる。
ゴミは徐々に片付けるとして、母の日常生活を立て直すのが先だと考えを改めて、介護認定をしてもらうべく、行政へ足を運ぶ。
弟の介護認定の時には、リハビリ入院していた病院側のサポートがあり、難なく事が進んでいったため、ほぼ初めての申請である。
今回は弟の介護認定更新を数週間前にしたばかりでもあり、書類はネットでDLして事前に準備し、さほど時間を要せずで窓口は終了。
がしかし、認定調査日を決める際に、ワタシの予定(わんこたちのトリミング予約日)が頭からスッポり抜けており、後日、1週間伸ばしたことはミスであった。
パパからは「そんなものお母さんの方が先やろ」と叱られたが、平日は木曜にしか時間を取れないワタシにとっては、わんこたちの予定も大切なことのひとつではある。

介護認定調査日当日。
少し早めに来て、ゴミの整理をしつつ、母に怒りをぶつけているワタシの声を調査員の方に聞かれていたことが良かったのか? 悪かったのか?
母への聞き取りがあり、離れたところで、ワタシへの聞き取り。
調査員はワタシが全く気が付かなかったことを指摘してくださった。
「ズボンの後ろが濡れていました。尿もれがありますね」
と。
え?! であったが、実は数日前に、無造作に積んであった衣服を持ち帰り、洗濯しなおした時に「あれ?」と思っていたこと、ふとのぞいた脱衣所に尿漏れパットが置いてあったこと、そのふたつが繋がった。
それならばパンツを”履くオムツ”に変えてもらおうと、頭を切り替えることも出来たことは収穫でもあった。
この時に、脱衣所の『尿漏れパット群』の状態をちゃんと見てなかったことが後日、なんと! となる。

母の住まいはゴミ屋敷。
ということは、尿漏れパットは捨てられずに放置してある。
悲劇を通り越し、喜劇であった。
トイレと脱衣所はそのゴミで溢れていた。
そう、脱衣所の『尿漏れパッド群』は使用後のものであった。
何ヶ月放置してあったのであろうか?
何年も掃除していないであろうトイレは激しく臭く、素人では掃除が難しい。
実は薄々気がついていて、トイレを見ることを拒んでいたのはワタシ自身である。
こんなトイレを毎日平気で使っているのか?
週3日は母宅に来て、昼ごはんを共にしている弟は、そのことに気がついていないのか?
トイレは使っていなかったのか?

これが俗に言うセルフ・ネグレクトなのか?
疑問符だらけである。
父が他界して6年半。
母の整理整頓できないは加速した。

それにワタシが気づくのが遅かった。
否、目を背けていたが正しい。

やっと目を向けることができた。
これからである。
でもワタシは全てを自分ではやれないし、やらない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?