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これもある意味、支援。

「うるさいな」
そんな言葉を聞くことがまた増えた。
先週から一人暮らしをしている母の住まいの整理整頓をしはじめた。
母は以前から整理整頓が出来ない人だった。
まだワタシが実家にいた時は、ワタシの中の整理整頓魔がごくたまに出没していた。
20年ほど前に実家を新築してからは、ほぼ口出しも手出しもしなかった。
父の葬儀の時だけ、居間に積んであった不用品を2階の空き部屋に物質移動しただけだ。
我が家では”物質移動の原理”と呼んでいる。
その物質たちは今も2階に鎮座していることであろう。
しかしここに来て事情が変わった。
この冬、母が運転免許更新を断念した。
認知テストが通らなかったらしい。
知人によると、1回や2回は通らないのが当たり前とのこと。
それほど高齢者には難易度の高いテストらしい。
それに1回通らなかっただけで心が折れたそうだ。
「なぜ誰かに相談しない?」
と問うと
「始終一人でいるから相談できる相手がいない」
と返してきた。

外面が良い母。

あれこれ地域の行事には顔を出しているはずなのに、相談できる相手はいないようだ。
多分恥ずかしくて誰にも言えなかったのであろう。
たとえそれが娘のワタシであっても。
まま、ワタシはイラチで強権を行使するため、相談する相手にはならないのであろう。
そんなこんなで母の生活がいろいろ変わることとなった。

ちなみに運転免許更新しなかったことを弟(母にとっては息子)や、ご近所であるうちのスタッフには話していたのに、ワタシには全く話してくれなかった。

そして、ゴミ屋敷と化している状態を目にすることとなる。
これは……。
速攻、先の週末に片付けに入ったが、数日でなんとかなるものでもない。
そして昨日も片付けに入ったのだが、実家にある掃除機が使い物にならない。
一通り片付けて、床も見え始めたので掃除機をかけてから、再度片付けようと思っていたのに早々頓挫した。
紙パック式掃除機を買って、出直そうと思い
「昼からまた来るから」
と告げると
「こんでいい」
と返してきた。
その前に、先週片付けたと思った新聞紙の山が、寝室にもう一山あることを目にし
「何しとるの!」
と母を叱責したことが、母の怒りを誘ったのであろう。
「(PTAの)廃品回収に出すんだ」
と言い張っていた母を無視して、先週の新聞紙の山は、古紙回収ボックスに出した。
新聞紙を廃品回収に出すことは、母が大切にしている地域貢献につながるのであろう。
まだ手をつけていないが、卵パックやスチロールパックなども山積みになっている。
町で取り組んでいるゴミの分別回収などを推進する会の副会長をずっとやっていたプライドもあるようだ。

そんなものいらん。

まずは自身の住まいのゴミをきっちりしっかり始末しよう。

そう言えば先週の整理整頓中には
「うるさいな」
と言われた。

文句言いながら作業していたからだろうけど。
パパからは
「母親だと思うから腹が立つのであって、他人だと思って作業しろ」
と助言された。
が! ワタシには難しい。
しかしそうせねばならんのだろうな。

昨日、自宅に帰ったあと、近所の量販店で紙パック式掃除機(web店舗と値段をすり合わせてもらってお安くget)は手に入れたが、昨日の午後も今日も実家に行くことはとりやめた。

明日は、母の妹が、母を買い物に連れ出してくれる。
母の妹つまり叔母が、金曜に母のところに顔を出してくれたついでに、ワタシのところにも来てくれて、いろいろ話をすることが出来た。
「月曜ごとに買い物に連れて行くからね」
と言ってくれた。
本当にありがたい。
これ以上、ワタシは動けない。

14日には、介護認定の審査がある。
その前に掃除機だけかけて、あとは現状を見てもらおう。
本来ならば、片付けする前の状態を見てもらうのが一番だったのだろうが、とてもじゃないが、それはワタシが許せない。
「それ、お義母さんと一緒やん」
とパパ。

あ、これもプライドか。


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