第一章1:最初の夫との生活は幸せだった

最初の夫Kとは、サークルのような場所で出会いました。

私も彼も音楽関係を趣味としていて、みんなで練習しながらそのあとはパーっと飲みに行こうというような大人のサークルに属していました。

不定期で集まるメンバーなので知らない人も沢山いましたが、趣味のつながりなので練習が終わるころには打ち解ける場合が多く、和気あいあいとしたサークルでした。

そこで初めて顔を合わせたその日に、彼からモーレツアタック。

どうやら一目ぼれだったらしく、「一緒に練習しよう」と名刺を渡され、メール交換し、その日から何度も二人だけの練習の誘いがありました。

私も上手になりたかったし、練習相手がいるとはかどるので彼の誘いには割とのって練習をし、終わったら食事のパターンを繰り返していました。

一つ年下で、イケメンで、ボーカルらしく声もすごく良く、私に音楽や芸術の事を沢山教えてくれてとても魅力的な人でした。

だから彼からプロポーズを受けた時は、こんな素敵な彼が旦那様になるのかととても嬉しかったし、趣味が同じで夫婦で一緒に活動できるなんてまさに理想だと思っていました。

一緒に住み始めても、毎日がとても楽しく生き生きとしていました。

朝、一緒に駅まで向かう幸せ。

夜、飲みに行った後同じ家に帰る幸せ。

仕事のリズムが違うせいで一緒に夕飯が食べられなくても、必ず夜は一緒に寝れる幸せ。

私にはこの人がいる、世界一の味方がいるという安心感。

とてもとても幸せでした。


彼はとてもやさしくて、仕事が大変な時はご飯作らなくていいと外食に連れて行ってくれたり、落ち込んでる私にお土産買ってきてくれたりしました。

だから、彼の優しさも、この幸せもずっと続くと思っていました。

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