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エンヴェロープなぞる

時間が過ぎゆく中で、いくつものピークが見出される。
そのピークを全て繋げていくと、一つのエンヴェロープが描かれる。

それは移ろいゆく時代のエンヴェロープ。
ある街の、何代も続くある家族のエンヴェロープ。
ある一人の人間が生きた、エンヴェロープ。

映画をみている。初めて遭遇する物語の、エンヴェロープが自分の記憶の曲線に重なってきた。自分はエンヴェロープをなぞりはじめる。
これは自分の物語だ。

音楽を聴いていた。
ヴァイオリンの弓の足跡、そのピークの波を、心に刻みながらエンヴェロープは駆け抜けていく。いくつもの曲線が、絡まりあってまた新たなピークが時間の中に生み出されてゆく。
これは、自分の人生の旋律だ。

連なる山々の上を、雲がゆきかう風景のエンヴェロープ。
あれも、誰かが生きていた証なのだろうか。

懐かしい曲線を自分はまたなぞりはじめる。
何度も、何度でも。

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エンヴェロープ弦楽四重奏団 シリーズ - Cafe Montage


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