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八重歯による萌えエネルギー増大を利用した発電

概要

アニメやマンガのキャラに秘められた"萌えエネルギー(mE)"は、人間の脳に強い電気信号を与え、感情を揺さぶることが報告されている。mEは環境汚染を伴わないエネルギーとして注目され、mEを利用した発電などの研究が進む一方で、信号レベルが不十分である、mEを電気エネルギーに変換することが困難であるといった課題が存在し、実用化には至っていない。
 我々は、八重歯の持つ大きなmEに注目し、八重歯による萌えエネルギー増大(Increase of Moe Energy by YAEBA; IOMEY)現象を発見、メカニズムを解明した。本論文では、IOMEYの詳細なメカニズムを述べるとともに、これにより増大したmEを電気エネルギーとして取り出す方法を提案する。

緒言

 現在日本は、全発電量のうち多くを火力発電により賄っており、2019年における火力発電の割合は75%にも上る[1]。火力発電には、CO2を発生させ地球温暖化を引き起こすだけではなく、NOxといった有害な化学物質を発生するという側面もあり、これを低減する研究もなされている[2][3]。このような火力発電の割合を減らすために、風力や水力、太陽光といった様々な再生可能エネルギーが実用化に至っているが、その割合は2019年で18.5%と、依然低い状態である[1]。

 他方で、近年八重歯に関する研究が盛んである。googleでの検索結果は200万を超え、その対象を「アニメ」に絞っても検索結果は1/3程度にしかならない。

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 また、最近の報告ではバトルトーナメントの開催[4]もされており、非常に魅力的な分野として研究が盛んに行われている。これは、八重歯の持つ萌えエネルギー(mE)によるところが大きいと考えられる。
 mEは、アニメや漫画など、2次元のキャラクターに秘められたエネルギーとして発見され、近年3次元への理論の拡張が報告された。mEは人間の感情に揺さぶりをかけた際に発生するエネルギーであるため、有害物質等の排出を伴わず、クリーンな再生可能エネルギーとして使用できるとされている。しかし、そのエネルギーは微弱なものであり、実用化には至っていない。
 我々は、二次元キャラクターのいわゆる”属性”である八重歯という概念にもmEが秘められていると考え、そのmEを測定し、八重歯による萌えエネルギー増大(Increase of Moe Energy by YAEBA; IOMEY)現象を発見した。

実験

 IOMEYの発生を確認するため、同じキャラで八重歯が見えるシーンと見えないシーンを比較し、どちらのmEが大きいか調べた。mEの測定には、古典的な萌え萌え絶叫法を用いた。

 また、IOMEYによって増幅されたエネルギーを、逆スピーカー式発電法によって電気エネルギーへと変換する実験を行った。逆スピーカー式発電法は、スピーカーの全く逆の原理で、大声から電気を取り出す方法であり、股間を締め付けた際の大声での発電などに利用されている[5]。

結果および考察

 IOMEYの確認実験の様子を一部示す。

倉橋莉子

画像1

萌えーーーー!!!!
mE = 48,000

画像2

も、も、も、萌えーーーーーーーー!!!!!
mE = 6,560,899

比企ヶ谷小町

画像3

お!!萌え!!!!
mE = 47,610

画像4

ふ!!!ふーーー!!!……萌!!!!!
mE = 5,970,007

北条沙都子

ダウンロード (1)

萌えええええええ!!!!
mE = 56,780

ダウンロード

おおおおおおおおおおおおお!!!!
mE = 87,400,230

 得られた結果をまとめたものをTable.1, Fig.1に示す。なお、八重歯キャラの選出に当たっては、一部文献[4]を参考にした。

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 以上の実験結果より、IOMEYの発生が確認できた。八重歯という非常に小さな面積の有無によって大きなmEの差が出る現象は、八重歯そのものに大きなエネルギーがあるためではなく、キャラに秘められていた非発現性mEを、八重歯が引き出すことによって引き起こされるものだと考えられる。これは先ほどの実験結果で、八重歯の形状等は大差ないにも関わらず、キャラによってmEの増加幅が異なっていることからも説明できる。
 また、Before YAEBA(BY)が55,000を過ぎた点を境に爆発的にmEが上昇しているが、これは測定者の嗜好によるものだと考えられる。

 次に、逆スピーカー式発電法による発電の結果をTable.2に示した。発電量の単位は、最も一般的なmEE (moe Electric Energy)で示した。

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 萌え萌え絶叫法と逆スピーカーによる発電は,どちらも人間の声を用いた方法であるため,これらの間には非常に高い相関が得られた.
 また,先行研究では人類全員に逆スピーカーを与え、東京の電気を賄っていたのに対し[5]、mEを利用した場合は一度の発電で火力発電所一基が1カ月に発電するエネルギーを賄えることが分かった。極端な発電量の増加は、mEが脳に与える影響が音波に乗ってスピーカーに伝わったことによると考えられるが、詳しい原因は分かっていない。

結言

 我々は八重歯の存在によってmEが増幅されるIOMEYを発見し、古典的な萌え萌え絶叫法によって確認した。また同実験によって、八重歯そのものに莫大なエネルギーが蓄えられているわけではなく、キャラの持っていた非発現性mEを八重歯が引き出すことによってmEが増幅しているという、IOMEYのメカニズムを解明した。

 さらに、増幅したmEは逆スピーカー式発電法によって電気エネルギーとして取り出せることが分かった。取り出すことが出来たmEは、火力発電所一基が1カ月で発電するエネルギーに匹敵し、環境問題を解決する糸口になることが期待できる。

 しかし、IOMEYによって増幅するエネルギーの大きさには現在のところ法則性が見られず、どのような要因が関係しているか分かっていない。古典的な萌え萌え絶叫法によるmEの測定は、簡便である一方で測定者の嗜好によって結果が異なることがある。より多くのデータを集めることで、IOMEYの増幅値の法則を発見できるであろう。

参考文献
[1] 『2019年(暦年)の自然エネルギー電力の割合(速報)』,環境エネルギー政策研究所,同団体HP(2020)
https://www.isep.or.jp/archives/library/12541
[2] 『環境白書 令和2年度版』,環境省,同団体HP(2020)
https://www.env.go.jp/policy/hakusyo/r02/pdf.html
[3] 『火力発電所におけるNOx低減技術』,野口 嘉一,燃料協会誌69巻2号(1990)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jie1922/69/2/69_2_84/_article/-char/ja/
[4]『八重歯カチカチバトルトーナメントを開催したい』,はやかわ(@kewiihai),国道864号線沿い(2020)
https://kewiihai.hatenablog.com/entry/2020/05/31/130221
[5]『人類股間計画』,筆者の学校の友達,技術史の授業の課題 (2016)




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