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最近観たアニメ(8/24)

グラスリップ

こちらの考察ブログを参考にさせていただいております。

以下の文章ではなんか僕が分かったようなこと言ってますが、半分以上が上記リンク先の受け売りですので、ご了承ください。

1話

深水透子が萌え萌え過ぎるな〜。元気でワイワイしてるだけでこのアニメの雰囲気が明るくなって、その他の要素でやや重くなってるのとバランス取ってくれてる。透子が萌え萌えのお陰で最低限のとっつきやすさが担保されてるな〜と思いました。

それでもやっぱりこのアニメってヘンテコで、フラットな目線で観ると(考察記事で得た知識とか抜きにすると)マジで不可解なセリフや展開があって困るな〜と思います。同年代の男の子見て急にダビデ呼ばわりとか(ダビデなのも何か理由があるのかもしれないけど、wiki開いたら長過ぎたので断念)。

ただ、恋愛模様のところは結構分かりやすくしてあって、人間関係の矢印が多くて複雑なのもあって、ここはかなり楽しめそうだなって印象を残しています。駆がカゼミチに入って来た時の各々の反応とか、これからどんな恋愛展開があるんだろう、とワクワクさせてくれます。

余談ですが、ここのやなぎの表情、何も知らないと駆に惚れてるようにも見えるけど、シンプルに透子が駆に惚れてる→幸がフリーになる→嬉しいってことなんかな。

そんな感じで分かりやすい恋愛要素を提示してくれる一方で、転校生との初めての会話でそんな小難しい話するのが「どうした?」ってなる。その結果ニワトリ連れ帰ることになるのも一見すると訳わからないし。多分ニワトリにつけられた哲学者の名前を、各キャラクターに割り当てるための展開なんだろうけど、どのニワトリが誰の名前とか分からないよなぁ。まあジョナサン=駆っていうのは分かりやすいし、透子の「気持ちを分かった気になってたんだ」というセリフもこの作品のテーマに直結してる部分なので、こういう簡単なところはしっかり拾っていきたいですね。

ちなみに、分かりやすいグラスリップ(後編)という考察記事では、季節外れの飲食物(夏に熱いものを飲む/食べる)ことに関する考察がされています。1話でも、透子が母親から夕飯の希望を聞かれてシチューと回答し、暑いから、と却下されていますが(普通の温度感覚の提示)、その後母親は結局夕飯に水炊きを作っています(季節外れ=孤独)。詳しくはリンク先を読んでみてください。面白いです。

2話

前半は突然出てきたファンタジー要素に困惑って感じだけど、後半は順当に恋愛要素進めてきててかなりとっつきやすいですね。

未来が見えるという割にかなり抽象的な映像なので、混乱を助長しているかなという気はしますけど、未来のカケラ≠未来ということが分かった後で観るとかなり分かりやすいシーンだなと思います。というかむしろ、丁寧に透子の「みんなと離れ離れになりたくない」って気持ちを描いてるんですね。1話でシチュー(季節は外れの料理)を食べたがっていたのもそういうことなのかも。

そんな思いと裏腹に、恋愛解禁宣言や雪哉の気持ちを勘違いしていたことにより、グループの崩壊を促進させてしまいます。この辺は、これからストーリーがどう動いていくんだろう、という物語としての面白さもしっかりあって非常に楽しみですね。

更にそこから「未来が見たい」というカケラの回収で締め。展開が綺麗過ぎて声出た。

3話

1,2話と比べると動きが少なかった回かなという印象ですね。透子、やなぎ、雪哉の関係に一応の一区切りを付ける大事な回ではあるけど、それって別に決まってた展開ではあるしな〜。

終盤で幸に関する未来のカケラを見たのはなんでなんだろう、というのは気になるところ。単純に、「みんなが離れ離れになる」という心配の延長なのかな。いっぱい遊んだから単に身体を心配したという線もありそう。まあ多分、真の理由はなんとでも言えて、ここで大事なのは未来のカケラを未来っぽく見せるということなんだろうな、と思いました。

あと川と風呂がエロいです。ありがとう。

4話

ここまで観てて改めて思ったけど、このアニメって全てのセリフや演出に対して「これには何か深い意味があるのでは?」ってなるからめちゃくちゃ体力使いますね。
ニワトリをスケッチするシーンの「撒き餌って卑怯」とか、やなぎが病院から出てくるシーンの「まだ早すぎたかな」とか。雪哉が2羽のニワトリの間を引き裂いて走るシーンも印象的でした。1羽はジョナサン(=透子)として、もう1羽はやなぎに割り当てられたニワトリなのかな。

ニワトリと言えば、透子がニワトリ達を檻に閉じ込めた挙げ句「悩みがなさそう」と言い放つシーンは、1話でも触れてた「分かった気になってしまう」ということを繰り返してしまってますね。何か嫌なことが起こる予感……と思っていたら、駆とやなぎが抱き合ってるところを目撃するところに繋がって、なるほど、と思いました。その後お父さんの無神経エピソードが挿入されたのも不穏。雪哉の言ってた「いい感じに無神経なところ」は親譲りなのでしょう。勘違いの後に無神経を強調されると、この後も何かしらの空回りをしてしまうんじゃないかと心配です。

演出やセリフで示唆してることが、結構近くに配置されているので、優しくて助かります。

やなぎと駆がお互いの名前のことを話し合ってたのはなんなんだろうな〜。分かりません。

幸と裕はなんか表面上は上手くいってそう(映画館では寝ちゃってますけど)。こっちもこっちで逆に怖いですね。

何も知らないと引きがめっちゃおかしく感じるんだけど、最後のシーンってフランス語で大事なセリフを言ってるシーンなので、それが分かると納得できる終わり方ですね(分かる訳無いだろ)。

次回予告で透子が3連続絶叫してて笑顔になる。

5話

この回で印象的なのはやなぎの陰ですね。これまでそういう描写全然無かったのに、雪哉の記録会では急に日焼け対策万全です。サブタイにもなってる日乃出橋の告白シーンでも、夕方なのにわざわざ日傘をさしていて、あからさまに何かを示唆しています。

参考にさせていただいてる考察ブログでは、陰はやなぎの「領域」とされており、自分的にもしっくりきます。記録会での他の部員に対する毅然とした態度とも噛み合うし、告白のシーンではわざわざ自分の日傘に雪哉を入れてから告白しています。また、神社で駆に相談するシーンも、日陰での会話になっていて、徹底しててすごいなあと思いました。

そうなると、告白の後に傘をたたんだことがこの後のやなぎの行動にどう影響するのか、楽しみですね。告白の後といえば、電車が走ってきてハーモニーショットで締めたのがよく分かりませんでした。本当にびっくりする。

この時点でもう1つよく分からないのは、幸の気持ちですね。裕を受け入れてるようにも見えるけど、2人の気持ちがそこまで通じ合っているようには見えないし、幸の本命はまだまだ透子って感じです。この辺の気持ちの移り変わりにも注目して観ていきたいです。

あと、固定電話のくだりは話を進めつつ孤独な駆と友人に囲まれた透子の対比まで繋げててすごいなと思いました。

4話時点で心配していた透子の無神経さですが、色んな人の恋愛事情をずけずけと聞いていって、むしろいい方向にはたらいてるのかな、という気がします。「いい感じに無神経」というのはこういうことなんでしょうね。あと透子ってこの回特にめちゃくちゃ絶叫してるし、表情がころころ変って可愛いんですよね。ありがとう。

6話

サブタイ「パンチ」でマジのパンチ繰り出されて声出た。この辺から駆が結構自分の感情出してきて、話が動き始めたなって感じがしますね。未来のカケラにも踏み込んできて、ちょっと正体が掴めてきそう、というところです。

透子の方もキスする未来のカケラを見ていて、かなり気持ちが盛り上がっていることが分かります。

一方で相変わらず読めないのが幸ですね。入院という大きなイベントがチラついてるので、そこで動くのかなという気はします。どんどん裕に気持ちを寄せていってるとは思うんですけど、他の登場人物のようにはっきりした描写が無いのでミステリアスな感じになってますね。

気になってるのはやたら出てくる2羽のトンビ。何かを表してるんでしょうけど、謎です。その他の示唆では、ホットコーヒーが印象的でしたね。1話でも触れた通り、季節外れの飲食物は孤独を表しているという解釈がありますが、今回はカゼミチにてやなぎだけがホットコーヒーを頼んでいて、わざわざコーヒーのアップ画までありました。告白の返事をもらえていない現状で、いつも通り振る舞ってはいるけど、内心孤独や不安を抱えていると解釈でき、しっくりきます。でもこんな表現言われないと分かんないって!

7話

駆が突然分身してて本当にびっくりする。いやまあ一度深呼吸すればなるほど、とはなるんだけどびっくりはする。

あと印象的なのは自転車で雪哉を追いかける陽菜かな。突飛な行動なので結構困惑はしてしまいましたし、雪哉がかっこ悪くなってるってところがあんまりピンときてなかったので、それに対する「かっこ悪くならないでください」というのも戸惑いが生じるところです。要するに駆との喧嘩のことなんだろうけど、陽菜は走りしか見てない訳だし、これまで雪哉に関心があった訳でもないし……。雪哉もその場では何も言わず、だったので、これからの彼の行動になんらかの影響を与えるのかな、と思って見守ることにします。合宿に行くのがそれにあたるのかもだけど。

またここから未来のカケラ周りの話も激化していきますね。駆が落ちたり、カラスに襲われたりといったネガティブなカケラを見るようになり、不安を持った透子がどう立ち回っていくのか、展開的にも気になるところです。

幸裕コンビの方にも動きがありましたが、幸がエグすぎる。やっぱり透子には執心してる一方で、裕に対しても好ましい感情を持ってるのかな、というのが伺い知れます。まあそもそも嫌いだったら一緒に本読んだりしないのもそうですが、裕が幸のデート破壊作戦に気づいて「今日は帰る」と言った時にも、それなりにショックを受けてそうでした。ここで幸を盲信するのではなく、一旦冷静になれる裕って素敵だなと思いました。

それにしても病室での幸と裕の会話でずっとハーモニーが掛かってたのはなんなんだ……。

8話

幸との会話で、透子への気持ちに気づくやなぎ、そしてその後決意の全裸徘徊ですね。普通にびっくりするし、要所要所でハーモニーがかかるからめちゃくちゃへんてこに見える。まあここまでグラスリップを観てれば「決意の表れなんだな」というのは分かるし、次回予告でも「うち、新しい自分になるの」というセリフがあるのでなるほど、となるんですけど。

ちなみにこの脱衣シーンと同時並行で、五時半の君へ呼びかける陽菜の話と、雪哉が走るシーンが挟まります。雪哉も、陽菜の呼びかけをきっかけに、合宿によって生まれ変わろうとしてることの表れなのでしょうか。

あとは裕の一人登山もこの段階では謎行動ですね。

さらに謎を深めているが、サブタイにもなってる雪です。この回、謎行動謎演出のオンパレードで、ぐちゃぐちゃになります。まあ本当にぐちゃぐちゃなのは透子の感情、ということになるでしょうか。雪=季節外れ=孤独と解釈するのが、これまでのホットコーヒーとかの流れからして自然だと思います。

ここでの各人の行動が、この後どういう結果に繋がっていくか、ということが大事な気がします。今まで回をまたいだ解釈が必要無い部分が多かったので焦ってしまうところですが、じっくり観ていきたいです。

9話

沖倉家の3人がみんなホットコーヒー飲んでるシーン、その後お母さんが「寂しい」って話をするので、より”季節外れ=孤独”がサポートされているなと思いました。直接寂しいと言ってるお母さん、そして透子との間に距離を感じてる駆と共に、お父さんも寂しさを感じているんだな、ということが分かって嬉しいです。

あとはトンビがここに来て重要性を増してる気がするんですけど、結局なんなのかよく分からないなぁ……。来年はこのあたりにフォーカスして観ていきたい。映像はもちろん、鳴き声だけが聞こえるシーンもあって、かなり意図して使われているように思います。透子のデッサンでも、ニワトリじゃなくてトンビが描かれ、それがぐちゃぐちゃに塗りつぶされていました。この辺はかなりヒントになりそう。

それぞれの恋愛模様もかなり動いていて、めちゃくちゃ見応えがあります。共通してるキーワードとしては「生まれ変わり」ということになるでしょうか。やなぎは8話で服を脱いで生まれ変わりを決意し、今回に至っては昔の服を陽菜に譲って「ウチ、新しい自分になるの」と言っています。

また、幸が裕に勧めた「夢十夜」も生まれ変わりを示していると考えることができます。「夢十夜」は、10の不思議な夢から成る短編なのですが、その一夜と四夜が生まれ変わりを象徴するようなエピソードになっています。今回出てきた本の表紙には百合の花が描かれていますが、これは第一夜に出てくる百合を描いたものでしょう。さらに裕はこの本を読みながら「なんでへそ?」と言っていますが、へそが出てくるのは第四夜です。この本を「明日のために」と言って裕に勧めた幸は、生まれ変わりを決意してると言えるでしょう。

そして幸は透子と裕を呼び出して色々会話をしますが、訳知り顔な裕と何も分かってない感じの透子……まあでもその両方が今の幸にとっての支えなんだろうなと思いました。

「そしてそれは、私のセリフ」で引くの、シンプルに恋愛アニメとして面白すぎる!!

10話

前回の引きから続いて幸の告白から始まり、それを受けて幸と裕(と透子)の話は一区切りついたのかなという気がします。透子はもう蚊帳の外感も否めないですけど。

あとやなぎと雪哉もいい感じですね。「今日の日乃出浜」というメールで、やなぎが見た日乃出浜を追体験する雪哉と、雪哉のランニングコースを追体験するやなぎ、これからはお互い同じ方向を向いて歩んでいけるのかな、ということを予感させます。「おかえり」というセリフもめちゃくちゃ良いなと思いました。

他のペアが順調に行ってる中、メインの透子駆の話が未来のカケラを通して進んでいくせいで、本当に訳わからなくてぐちゃぐちゃになってます。キスして終わりならまだ分かるけど、最後ジョナサンのハーモニーショットで終わるの本当になんなんだよ。雪の正体も判然とせず、モヤモヤしたまま話が進んでいきます。季節外れ=孤独の方式に当てはめるのが自然ではあるんですけど、それだとイマイチしっくりこない部分もある気がして、なんだかよく分かりません。

あとは唐突な当たり前の孤独が初登場ですね。同じ街にずっと住んでた透子と、引っ越しを繰り返してきた駆。同じ場所にとどまらない駆を、ジョナサン(カモメのジョナサン)に当てはめることができます。そういうシーンでトンビが飛んでるし、シンプルにトンビもジョナサンを表してるのかなぁ。なんでカモメにしないのかって話ですけど、そもそもニワトリだし……。よく分かりません。

11話

ここに来て雪が他の登場人物にも降り始めて本当に頭がおかしくなるかと思った。でもこれによってちょっととっかかりは掴めそうな気はしていて、これは分かり合えないことの表れなのかな、と。

前話くらいから顕著ですけど、各ペアがお互いのことを理解しようと奮闘しています。今回は幸が登山に挑戦し、雪哉はやなぎのダンスを見に行きます。これによって理解が深まったね、で終わるのではなく「やっぱりよくわからない」という結びになっているのかなという気がします。幸の場合なんか分かりやすくて、一緒に登山に行ったはいいものの、「近くにいるのに相手が見えない」とか「まだ、よく見えない」とか言って、その後雪が降ります。この雪はやなぎと雪哉のところにも降っていて、このペアも、理解し合えた気になっていても、やはりどこか分かり合えない部分もあるということなのかな、と思いました。雪哉が透子と何を話すか、というのも気になる点ですね。

この、「理解した気になる」というのは、序盤でも出てきた要素で、参考にしている考察でもこのアニメの主題となる部分とされていますので、このあたり着目しながら残りの話も観ていきたいです。

駆と透子の間でも、美術準備室で一夜を共にした際には一度雪が止むものの、その後駆の海外生活の話を聞いて、お母さんのピアノを聞いている時にはまた雪が降っています。透子の「私達昨日、ずっと一緒にいたのに」というセリフからも、分かり合えたと思ったのに、実はそうでは無かった、という感情が読み取れます。

あとは……突如OPが挿入されて爆笑してたけど、歌詞が違うからその辺に意味含ませてるんだろうな、と思いました(正確に言うとOPで流れてる方の歌詞が違うんですけど)。「追いかけても 追いかけても 届かない雲のような」←これもう理解し合えないって意味にしか聞こえないもんな〜。雪哉とやなぎが電車で帰るシーン、謎に入道雲のハーモニーショットで終わったのも、この歌詞に被せてあるのかもなあ……。

今まで言うの我慢してたけど、陽菜(世話焼きの妹)(CV東山奈央)とかいう本当の萌え萌え、ありがとう。

12話

ここに来てのパラレルワールド、マジで唐突な気はしてしまうんですけど、相互理解の流れで考えればめちゃくちゃすんなり入ってくるな、と感じました。裕の読書に幸の山登り、雪哉のダンス見学にやなぎのランニング、そして駆も美術準備室で透子と一夜を過ごしたとなれば、次は透子が駆の領域に踏み込む番でしょう。

何も知らずに観ると本当に訳わからないんですけど、事前に主題が分かっていれば、この世界で透子が唐突な当たり前の孤独を体験する、という内容をめちゃくちゃ丁寧に描いている、すごく親切な回となります。透子の初対面の印象も悪くなく、一緒に花火を見に行こうと誘ってくれたにも関わらず、祭が始まると「孤独」も始まってしまう。その発動条件や実際の気持ちまで伝わってきました。

まあ、幻想の世界の中でさらに幻想の登場人物とか出てくるからぐちゃぐちゃなのは否めません。けどこれは、実際にみんなは孤独を感じさせようとしてる訳ではないけど、転入者(今回の場合は透子)が勝手に孤独を感じてしまう、ということの表現なのかな、と解釈しました。

最後の花火の音もめちゃくちゃ引っかかる要素ですけど今のところなんだか分かりません。

13話

マジで、様々な要素が詰まり過ぎてて消化しきれてない感はあるけど、答え合わせみたいなパートも多くて満足感はあります。

印象深いのは、未来のカケラの正体についてですね。今までは「やっぱり未来じゃないかも」みたいなことは駆から仄めかされていましたが、ここにきて透子のお母さんからもはっきり「未来じゃない」と言われてるし、透子自身も未来ではないと気づいてるようです。見たいと思ったものが見える、ということで、その後に夜空にばら撒いたとんぼ玉が、流星のように見えるというのも分かりやすかったように思います。

流星関係で言うと、透子の両親の話も挟み込まれてるんですけど、個人的にはこれが好きでした。お母さんマジでいいキャラしてるし、いつもなんか大事なこと言うから、出てきた瞬間背筋が伸びる。

あと、やなぎが駆の家を訪ねるシーン、玄関に明らかに不自然な絵が飾ってあって意味深です。騙し絵っぽいけど、これなんなんですかね。よく見ると、はしごのかかってる位置や柱の整合性が取れていません。直前に駆とお父さんが大人になることについての話をしてることも考えると、はしごの先の上の階は大人を示しているのでしょうか。大人になれているようで、実はなれていない、とか?この話では陽菜についても大人になる/ならないみたいな話が入ってるので、気になるポイントではあります。今まではその辺のテーマ扱ってきてないような気がするし。

流星を見る前の駆と透子の話に戻りますが、ここで透子が「ただ、駆くんの気持ちが少しわかったような気がしただけ」と言っています。今まで触れていた「理解した気になる」というところを透子が自覚しており、成長が伺えますね。最後の方で雪哉との会話で言った「未来の私がぜーんぶ解決してくれますように!」は、1話でも言っていたセリフですが、雪哉も「いや、変わってるのか」と言うように、透子は1話の頃とは違ったニュアンスで言っているんだと思います。

他の登場人物も考え方や行動に変化が見られ、まあなんか色々紆余曲折あったけど、一夏の経験を通して成長した高校生達、という風にまとめられるのかなと感じました。

おわりに

まとめてしまうと上記のように普通のアニメって感じがしてしまうんですけど、そこに至るまで、そしてそれを視聴者に伝えるための方法がエキセントリックすぎるよな、と思います。示唆に富んだセリフや演出がこれでもかと詰め込まれ、アニメの全てから情報を拾いたくなるので、正直超疲れます。僕は今日5:30からグラスリップを観始めましたが、休憩や仮眠を挟まないとやってられず、結局観終わったのは21:30です。情報量が多い。

それにとどまらず、未来のカケラとかいう要素もあるので、初見の人がぐちゃぐちゃになるのも仕方の無いことです。ただ未来のカケラは、その正体が分かればかなり物語を理解しやすくなる、味方になってくれます。

また、ここまで1話ごとに噛みしめても、なお不明な要素があります。トンビって結局何?裕のお姉ちゃんのエピソードが挟まってきた意味は?大人と子供をこのアニメではどう考えているの?ハーモニーショットの意図は?

他方で、こちらもまだまだグラスリップを"理解"するにあたってできることはあります。分かりやすいところでいうと、作中で幸が読んでた本を実際に読んでみることでしょう。夢十夜はKindleUnlimitedにあったので読みましたが、来年はシーシュポスの神話にチャレンジしたいと思います。

まあ頑張って歩み寄っても、完全な理解は得られないということを、このアニメから学び取るべきでしょう。むしろ僕は、完全な理解を防ぐために、わざと理解不能な要素を散りばめてる可能性すら疑っています。

このアニメは主軸としてる恋愛要素がシンプルに面白いだけでなく、アニメの音や映像をフルに使って色んな要素を詰め込んできてるので、考えながら観るのが非常に樂しいです。また、ここまで色々詰め込んでも破綻していないというか、軸が通ってて物語としても成立してる、その緻密さにも驚かされます。マジで観るたびに景色が変わるアニメだと思うので、1周目で諦めてしまった方はぜひ2周目に挑戦してほしいなと思います。何周もしてるプログラスリッパーの方々は、ぜひ色々教えてください。

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