勇者になる
CafeBarDonnaの新たな門出を祝い、お客様が演奏してくださいました。
トロンボーン奏者の山内さん。「新たな冒険ですね。近々カレーを買いに行きます」というメッセージを添えて。曲はドラゴンクエスト、ロトのテーマです。
10年間の思い出が詰まったお店。お客様に支えられてここまでやってきました。
二日目、一番に来てくださったのは、10年前に店をオープンした時からのお客様。田中ご夫妻です。フランク・シナトラとマティーニが好きな順一さんと手先が器用で縫物が上手な美恵子さん。
会うといつも妻(朋子)の身体の心配をしてくれます。この日も妻は、順一さんから「あんたは家にいなさい。身体が一番なんやから」と愛のあるお叱りを受けていました。
今年1月に金婚式を迎えた田中さんご夫婦。お互いを敬い、支え合う姿は理想的なパートナー像です。その日、CafeBarDonnaでお祝いをしました。そのお祝いと共に創作落語をプレゼントしたことがあります。シナトラが好きな順一さんと裁縫が得意な美恵子さんの50年目の二人の誕生日のお話。もしよければ、こちら(『二人の道』)からご覧ください。
「あんたたちには愛と知恵がある。がんばるんやで」
そう言っていただきました。
書道家の雪蓮(田村幸子)さんからは、直筆の書が届きました。店の周年や僕たちの記念日にはいつも美しい書で手紙を綴ってくださいます。
「生きるための力強さと、
周囲の人のやさしさを字に込めて」
田村さんは、山盛りの人参も送ってくださいました。
今日も、たくさんの人がお店を訪れ、「生きるためのカレー」を買って帰ってくださいました。そう、僕たちは山内さんの奏でる音楽を号令に、雪蓮さんの力強くもやさしい勇者のような気持ちで、明日へ向かいます。このカレーが、僕たちだけでなく、誰かの希望になるように。
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最後に、店長の伊藤からみなさまへメッセージを。
(※この文章はCafeBarDonnaの嶋津亮太が書いています)