未来に進んでいくための指針…20年の節目にZINEを発行します
コロナ禍が人生のなんらかの転機になった人は多いのではないか。私も、ある意味そうだ。外に出歩けなくなって空いた時間を使い、捨てずにとっておいた諸々の資料などをスキャンしてクラウドに保存するという作業を黙々と続けた。選別作業の中で、必然的に過去を振り返ることになった。
そんな中で、文学フリマなどに一緒に出展していた、映像ディレクターの比呂啓さんから、「カフェバグダッドが20周年になるなら、記念イベントを一緒にやりませんか」と誘われた。比呂さんは、世界の指導者の肖像画を収集して自宅博物館に陳列している人だが、それらを年1回公開するイベント、"ゼロ"プロパガンダン展を始めて10年になる、それなら、まとめて一緒にやろう、ということになった。4月3日から7日まで、東京・荻窪で開催する。
https://note.com/cafebaghdad/n/n39e86649038f
そんな感じで、アニバーサリー意識が醸成されているうちに、資料整理で出てきた情報を、この際まとめておくのもいいのでは、と思うようになってきた。ZINE作りは大変だが、楽しいことは経験で学んでいる。内容としては、たた記録をまとめるだけになっては味気ないので、これまで訪ねた中東のカフェを紹介する巻頭特集を盛り込もうと思いついた。
ここ数年、ZINEを作り続けてきたが、今回はこれまでのWordソフトを使うのではなく、アドビのIn Designというアプリを利用した。
タイトルは「中東カフェを旅する-カフェバグダッドの20年」。表紙を含めて98ページ、A5判、オールカラー。これまでで一番分厚いZINEになった。以前、トークイベントなどに登場していただいたみなさんにも寄稿をお願いしました。この寄稿文は、これからの未来に向けての貴重な道しるべになりそうだ。書いていただいた皆様、本当に感謝を申し上げる。
「カフェバグダッド年代記」というこれまでの足取りをたどったエッセイや、この20年がSNSの利用急拡大と重なっていることから、活動とSNSの関係性についての一編も収録しています。そして、20年の年表。
過去ゲストの寄稿は、どれも興味深く、イベントの振り返りを超えた、文化論になっているものも多い。カフェバグダッドへの過分のお褒めの言葉があることをのぞいても、とても読み応えがある。ぜひ、ご一読をおすすめしたい。個別の寄稿が何を語っているかについては、また稿を改めて、じっくりと紹介したいと思う。
もちろん、このZINEを3日からのイベントでお披露目する。来場された方々には、ぜひ手に取ってみてもらえたら、と思っている。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?