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純喫茶エピソード vol.515 芸人の新しい売れ方 と 「テレビで売れる」ということ

こんばんは。毎週日曜深夜配信のゆるゆるポッドキャスト「純喫茶エピソード」をお送りします。

ネコゼが担当する今回のテーマはM-1グランプリ2021について……ではなく、「芸人の新しい売れ方 と 「テレビで売れる」ということ」。

2015年の復活以降始まった、予選のネタの動画配信。
1回戦はその日のTOP3、3回戦は全ネタ、準々決勝はセミファイナリストを除く全ネタを、GYAO! と YouTubeの公式チャンネルで期間限定で公開しています。
2月ごろにはまとめて削除されてしまいますが、予選会場に足を運ばずとも、ほぼ全ネタをチェックできるような環境が用意されています。(権利関係やポリコレ的な問題でネタの一部がカットされている場合もありますが)

予選動画の公開がもたらしたもの

この動画配信が、出場している若手、無名の芸人たちにとっては重要な意味を持ち始めていて、3回戦・準々決勝に残ることが1段階目の目標になっているという話をよく目にします。

なぜ、そこまで重要なのかといえば、コアなお笑いファンだけでなく、テレビ関係者や放送作家もこれらの動画をチェックしており、ここからフックアップされた芸人がブレイクする事例があるからなんです。

ぼる塾・納言・ラランド・四千頭身あたりがこの恩恵に預かった組と考えられ、さらには敗者復活で話題になったランジャタイ・キュウといった事例もあり、もはや決勝に残ることだけが重要視されてはいない…とも言えます。

そして、今年はダウ90000を始め、新たな顔ぶれが話題になっています。

この状況は、M-1の枠組みの中ではなかなか評価されない・本領を発揮しきれない芸人が、賞レースの中で消耗せずに生き残れるという点では、とてもポジティブに捉えられると個人的には思います。

賞レースで結果が出ずに解散するコンビは数知れず、ライブシーンでは人気があっても結果に繋がらないコンビが別の形で日の目を見るという選択肢があるのは、より幅広い芸人達が世に出ることができますし、何より「ほどほどに食えるようになる」のは大事なことだと思います。

実力のある芸人がサステナブルであること。悪くない状況じゃないでしょうか。

今どき「テレビで売れる」ことはそんなに大事なのか?

ただ、一方で、(後半でカネダさんが指摘していた通り)そもそのテレビで売れることがそんなに良いことなのか? という見方もあります。

テレビ番組が欲しい人材は必ずしもネタが面白い芸人、とは限りません。あくまでバラエティ番組や情報番組で使える新たな駒として、一種の青田刈りをしていると捉えることもできます。

そして、それは「ネタで評価されたい」と願っていた芸人にとって本当に良いことなのか?という疑問はごもっともだと思います。

この指摘については、芸人達のYouTubeチャンネルでの動画配信、クラウドファンディング、さらには「劇団かもめんたる」のようなお笑いから主軸をずらして独自性を維持する(その芸風がテレビに逆輸入される)アプローチなど、様々な「売れ方」の選択肢があることも含めて考えたいところです。

正直この題材については、もう少し前述のような考察を経て話した方がよかったなーと思ってます。(そして今回を機にしばらくお笑いネタは控えようと思います)
後半だいぶ話が本題からずれていってしまいますが、その分語りがいのあるテーマでもあるということで…。

お聞き苦しい点もあるかと思いますが、よろしくお願いします!

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